あらすじ
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本書は、アメリカの標準規格として1988年末に提出されたC言語のANSI規格にもとづいて第1版を全面的に書き直した新版である。ごく常識的に言えば、C言語はリッチー博士がベル研で1973年に開発して以来、多くのプログラマに使われているから、その仕様変更はちょっと不可能ということになるが、アメリカはあえて、そのCの仕様変更・機能拡張をやってのけた。これでCが近代的なプログラミング言語としてよみがえったのだからすばらしい。
本書の付録Cの要約でもわかる通り、ANSI規格による変更(機能拡張)はそう大幅なものではないが、重要な改良点を多く含んでいる。Cによるプログラミングは、これまで自由度がありすぎて危険だとよくいわれてきたが、ANSIによって改良された結果、Cによるプログラミングの安全性は大いに向上した。これでCの寿命は一段と長くなり、Cは今後ますます広く使われることになるであろう。
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Posted by ブクログ
開発言語として広く使われているC++やJAVAの源流とも言えるC言語に関する解説本。
著者の頭文字からK&Rともよばれるバイブル本です。言語を創り出した当人たちの手による、過不足のない非常に丁寧な言語の解説本です。
ところが、意外と評価は様々。「言語の思想などどうでも良いから手っ取り早く習得した形にしたい」という向きの方には、本書のような一つ一つ丁寧に意味合いまで含めて解説しているのはまどろっこしいと感じるのでしょう。でも、この本をじっくり読み込めないと、後々、ポインターや配列などC言語の様々な落とし穴にはまって必ず苦労します。
C言語の習得と使いこなしには、この本とネットでの追加情報があれば、他には何も要りません。
Posted by ブクログ
残念ながら随分と昔の話なので、既にこの本は手元には有りません。
しかしまぁ、随分と読みました…UNIXで仕事する上で、ひと通り理解しておかないといけない書籍なので…すり切れるほど読みました。
今は、この本が難しい、しかし読んでおかないとダメなんだよなぁ、と言う事で、この本を読む解説本があるほどの名著です。
共著者のお一人、デニス・リッチー氏は2011年10月12日に、亡くなられていた事が確認されました。UNIX、C言語の父として、現代のコンピューティングの基礎を築いた偉大なエンジニアでした。
謹んでお悔やみ申し上げます。
Posted by ブクログ
C言語を学ぶ上では、バイブルにも等しい書。この一冊で、C言語のエッセンスは尽きている。しかし、初学者には敷居が高いらしい。初めてプログラミング言語を学ぶなら、とっつきにくいのは確か。ある程度プログラミングに慣れた上で読むと、簡潔にして無駄の無い記述と、コンピュータに対する奥の深い理解に根ざした題材の選び方に脱帽する。
Posted by ブクログ
C言語を仕事で使うなら一通りは見ておくことをオススメする本。
ただ、最近はコンパイラも優秀なので、Cではこうなってるという議論は少ないと思うが、そういう泥仕合に入ったときに引き合いに出せる。
あと、ソースも書いてあるので参考としてもいいのではないでしょうか。色々な技術書が売ってますが、初心者を脱却するには、コレ。
Posted by ブクログ
C言語の解説書の中では良書と同時に「入門者向けじゃない入門書」とよく言われる本ですが、最初は「こんな古い本本当に役に立つの?」と思っていた時期が私にもありました。しかし、評判は間違いではありませんでした。これを読むとC言語の詳しい動作が分かります。ライブラリの中に入っている関数も解説されているので、余計C言語の中身を知ったような気になれます。w そして、何よりも演習問題が結構難しいです。ただそれゆえにかなり勉強になります。
その分、本当にプログラミングをやったことのない初心者には、かなりきつい本だと思います。
Posted by ブクログ
バイブルだから読まねばね。読みやすい工夫はないかもしれないが、じっくり読めば行間から得るものは多い。とはいえ、時間的余裕のない方は本書でCの学習をすべきではない。今は、もっと分かりやすい書籍がいくらでもあるのだから。
Posted by ブクログ
いわゆるK&R。学部一年のとき、プログラミングの教科書として採用されていたのでしぶしぶ買ったのを覚えている。人生で初めて買ったプログラミングの本であった。
それで、この本を読んでC言語を勉強するのだが、これが難しいのだ、凡人には(笑) そこで、「独習C」なるより平易な本を併読し、せっせとK&Rのサンプルコードを書き写し、実行していたことを覚えている。
ただ、難しくてよく分からなかったというのは最初のうちだけで、努力の末一通り読破したあと、再度読み返してみると、これが非常に分かりやすく、かつ面白くて驚いた。という意味では、良い本だった。
ただ、C言語の最初の一冊、にはどうかと思いますね…(笑)
Posted by ブクログ
C言語の王道本。
Cなんて新人の頃に少し書いたことがあるだけでほとんど機械的に書いていただけで、その特徴や雰囲気を掴んでいなかった。それではいかんだろうということでC言語を再学習することに。
1章こそCプログラムのシンタックス等初歩的な内容だったが、徐々に密度が濃くなっていく。シンプルだが「C言語とは」を理解する上で実は奥深い演習問題も豊富。
C言語。ここまで1からやらなきゃいけないのかという思いは確かに感じる。しかし低水準を意識させられる言語的な要求事項により、必然的にコンピュータの理解やアルゴリズムの考え方が身に着くのも確かで、キャリアの初期にしっかり取り組んでおけばよかったと実感。
Posted by ブクログ
最初にC言語を覚えるときに、この本の初版を読みました。
Hello Worldのプログラム例は、UNIXプログラミングとしては最適だと思います。
しかし、関数でプログラムを書くという視点では疑問に思いました。
main, printfは、C言語関数として例外の代表例だからです。
関数でプログラムを書くということは、試験を単純にしたいという要望があるからではないでしょうか。
Hello Worldから、単体試験プログラムが書けるようになるには、長い道のりが必要かもしれません。
自分では、C Puzzle BOOKとCプログラムの落とし穴の2冊で勉強しました。
その後、SaferCとMISRA-Cを読んで愕然としました。
きちんと問題を解決しようとしている人がいることを知り恥ずかしくなりました。
Code Complete, Code Readingも推奨できます。
ps.
日本語しか知らなければ、日本語の文献に頼るのは仕方がありません。
C言語は英単語でできていることを知ったときから、できれば原典にあたるような習慣を身につけるとよいかもしれません
この本も、英語で読むと、日本語で読んだとき以上の知見が得られるかもしれません。
プログラマは兎角、自然言語が下手だと言われてます。
それはそれで仕方がないことではないでしょうか。
C言語プログラマでCコンパイラのC言語のソースコードを読めない方が、プログラマ失格ではないだろうか。
GCCはじめ、ソースコードを公開しているCコンパイラのソースコードを読みながら、本書に書いてあることを確かめるとよいのではなだろうか。
Posted by ブクログ
C言語でプログラミングをしたことがある人なら一度は耳したことがあるかもしれない「C言語のバイブル」とまで呼ばれる本です。僕自身も学生時代にその響きに魅了されて購入しました。
ですが、正直あまりお勧めできる本ではありません。間違ってもC初心者が最初に読んではいけません。
その理由として、とにかく分かりにくいということが挙げられます。内容を完全に理解するためにはC言語のプログラミング経験がある程度ないと厳しいです。読んでいて「なんでこんな書き方をするの?」、「現在の開発環境には当てはまらないのでは?」と感じる箇所もいくつかあります。(主にポインタ関係)
また、ネット上のレビューを見る限りではかなりの誤訳があるようです。(原著を当たったわけではないので実際のところどうなのかは分かりませんし、もしかしたら現在の版で修正されているかもしれません。)
「C言語のバイブル」と呼ばれているのは、この本の発売当時まともな解説本がなかったことと、著者のカーニハンとリッチーがC言語の開発者であるためということが大きいと思います。今ならもっと分かりやすい解説本が発売されていますし、詳細な仕様に関してもネットで調べることができます。
現在では、この本を買ってまで読む必要はあまり無いんじゃないでしょうか。