あらすじ
日本の知的水脈において燦然と輝く2つの個性は、自然観と宗教観において多々共通点をもつ。これを表現・思想・人間関係のすべてにおいて比較対照する、類例のない斬新な考察。
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Posted by ブクログ
最近、こういう熊楠と別の誰かを比較する本が立て続けに出てくる。この2人の場合どちらもM・Kであることを著者はさかんに強調する。なるほど、たしかにそうだ。でも、たしかに熊楠と賢治は似ているんだけれど、わたしもどちらも好きだし、ずっと関心を持ち続けているけれど、それは、ほぼ同時代に、その時代背景のなかで、恵まれた家庭に育ち、父親との確執がありつつもその経済的恩恵にしれっとあずかり、というか二人ともまともに働かないまま親の金を食い潰して死んでいった、という条件下で、そりゃあ考え方や行いは似てくるでしょう、というだけのことでしかないんじゃないかなあ。わたしは、熊楠や賢治も好きだけど、同時代に生きて、無名で終わって死んでいったような、でもその時代に必死で生きていた人々に関心があります。