あらすじ
危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスが見た世界のうねり。麻薬戦争、マリファナ合法化、難民、貧困、ブラックビジネス、スラム街、大都市の陰影。世界中にあふれる様々な「闇」と、そこに生きる人々を追いかけ問い続けた、クレイジーな旅の記録。その後のストーリーと、作家・佐藤究との対談を新たに収録。
これだけ危険地帯に行っているゴンさんの座右の銘のひとつが、
“right time, right place”で、
つまり「正しいときに、正しい場所にいる」こと。
――佐藤 究(巻末対談より)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大好きだったクレイジージャーニーに出演していたゴンザレスさんの本。
同じ地球に住んでいるのに、自分の周りでは起こり得ないような体験や人々の生活が書かれていました。
読書のいいところですね。
実際にスラム街などには私は行けませんが、
ゴンザレスさんの話を通して、ダークツーリストをすることができました。
Posted by ブクログ
丸山さんが実際に見た世界の様々な闇を切り取ってまとめた書です。この本ですごく良いと思ったのは、ただ闇の世界をのぞくというだけではなく、どうしてその闇が生まれてしまったのか、世界はどういう構造なのかという深いところまで掘り下げているところです。特にメキシコの麻薬カルテルの話はすごくこっちもヒヤヒヤすると同時に、メキシコに対して持っていたラテン系の陽気な国というイメージが覆されて驚きました。
世界は思っている以上に闇で動かされていて、不謹慎ではあるけれども、狡猾な人々が複雑に動き回り、誰もかもが必死に生きている世界は面白いと思いました。
Posted by ブクログ
メキシコの自警団がマフィア化して混沌としていく様子は面白い。麻薬ビジネスという、お金が動く世界の強い経済動機は世界中にあるが、それをボトムアップで変えようというのはなかなかままならないのだな、と改めて感じる。
アメリカのホームレス取材も面白い。ラスベガスやニューヨークの地下にホームレスが孤独に住んでいる。話はある程度通じるし、その人の世界があり、特に「自分と向き合う時間はたっぷりある」という言葉が印象的だった。それは幸せにつながるのか、そうでないのか。そしてそこも社会構造の問題で、ボトムアップで困難にある人を助けるということが、まさに焼け石に水のようになってしまう感覚。だからと言って、やらなくていいわけではないのだけれど。構造から予防しておくことが大事、ということなのだな。
Posted by ブクログ
貧困や格差という題材ながら、気軽にサクサク読める旅行記。ひとつひとつの場所をもっと掘り下げてみて欲しい感がある反面、世界の色々な場所が紹介されてて興味深かったです。
Posted by ブクログ
テレビの「クレイジージャーニー」は見たことがないが、佐藤究との対談で知った。
その後、ポッドキャスト「丸山ゴンザレスの怖くて奇妙な物件の話」で、聞き役だが正当な見方をする人だなーと。
で、読んでみたが、確かにきっとこういう内容だろうなという想定を超えるものではない。
とはいえ、取材対象自体が凄いので、自然と文章も凄い。
というか写真へのキャプションなど、ユーモラスというかSNS向きというか「宝島」の「VOW!」っぽいというか。