【感想・ネタバレ】だれもわかってくれない 傷つかないための心理学のレビュー

あらすじ

人間関係は、私たちのほとんど全ての悩みの原因になっています。周囲の人間の理解しがたい行動に、どうして私たちが傷つき、消耗しなくてはならないのでしょうか。世界でも有数の社会心理学者である著者が、そんな他人のふるまいの背後に隠された心理学的な理由と、その対処法を紹介します。自分のせいだと思っていた周囲の人の行為も、もしかしたら原因はほかにあるのかもしれません。本書を通して、きっと他人のふるまいへの見方が変わるはずです。

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Posted by ブクログ

人間がどのようにして(バイアスによって)他者を判断しているか?他者は自分をどのように見ているのか?を教えてくれる本。各章の終わりにはまとめもあります。

1.人が人を認識するプロセスについて
「人を理解することの難しさ」
人は認知のエネルギーをケチる「認知の倹約家」であるため、第一のフェーズでステレオタイプ・思考のショートカット・ヒューリスティック・対応バイアスなどで自動的に相手を判断してしまう。第一印象とか状況だけを切り取って判断するみたいなことでしょうか。そして、それを修正するための第二のフェーズは、注意力とモチベーションがかなり必要になるらしいです。

2.誰にでもある!
 バイアスを形作る3つの色メガネについて☆
(1)信用レンズ
 初対面の相手があなたを見極めようとする時考  
 えるのが「敵か味方か」であるようです。対策
 としては「温かみ」を示すことが大事とのこと     
 です。その方法とは?

(2)パワーレンズ
 パワーとは望ましいリソースに対するコントロ
 ールの力を、他の人より多く持っているという
 こと。判断を行う人。決められる人。決定権が
 ある人。でしょうか。パワーは状況によって変
 わるので、誰でもこのパワーレンズを付けたり
 外したりしているとのこと。そんなパワーレン
 ズの良い面と悪い面について書かれています。
 良い面は大体想像つきます。悪い面で印象に残
 ったのは「共感能力が下がる」「ステレオタイプ
 的判断が強まる」です。気をつけねば。

(3)エゴレンズ
 このレンズには自己肯定感を守ったり高めたり
 する機能がある。例えば自分は平均より上だと
 思い込む・自分より劣っている人と比較する・
 自分より優れている人に対しては、自分の方が 
 優れている別の側面を持ち出し比較しその優位
 性を誇張するなど。相手が自分に対してこのレ
 ンズを付けている時は、ステレオタイプ的な偏
 見・不信感の対象にされてしまう。そしてそれ
 は相手も何故そう考えるか理解していないとい
 う・・・。またエゴレンズは個人レベルではな
 くその人が属するグループのレベルでも起き
 る。そんなエゴレンズへの対処法も書かれてい
 ます。

3.その他に促進レンズ・予防レンズ・安定型レン
 ズ・不安型レンズ・回避型レンズについて。

4.悪い印象や誤解を与えしまった時の対処法や
 相手に自分に対する見方を変えてもらうには?
 などについて。


以上のことから、だれもわかってくれないのが前提で、もしわかってくれなかったとしても上記のようなバイアスが絡んでいるのだと理解することと、正しく自分を見てもらうことで傷つかないための心理学が学べる本となっている。

また、自分が他者からどう判断されているかを知るとともに、自分も他者を判断する時に色眼鏡をかけていないか?と、気をつけないといけないなと、大変学びになる本でした。また人に対してだけではなく、メディアや物事を判断する時にも使えると思いました。

何度も読みたくなる本です。

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2025年02月07日

Posted by ブクログ

人と人、理解することは難しいことです。まずは、それを知ること。そして、その複雑さを理解することが重要です。この本は、人々が様々な視点を持ち、それが当然のように備わっていることを考えさせ、他者を理解するために自己注意が必要であることを教えてくれました。

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2023年12月16日

Posted by ブクログ

わかりやすい
他人を見る際に認知バイアスがかかってると認識すること
バイアスありきで自分は見られてると認識すること
利用すること

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2022年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分が過去に人に対して思った印象と、自分がされたと思われる印象を理解できた気がします。
確かにあの人の印象が変わったきっかけはそうだったなどなど

そして人を理解する難しさ、特に一度印象づいたイメージを覆すことの大変さを知りました。

今後人間関係で嫌な印象があっても、頭に入れておけば以前よりは怯えずにすむかな。

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2021年06月19日

Posted by ブクログ

とても面白い
人は自分の良いように自分や相手の事を解釈している、自分が傷つかないように、相手に憧れるように
その事を印象的に分かっていたつもりでいたが、それを今まで言葉にすることは難しくなかなかできなかったこの本はそれを言葉にして分析的に人の特徴を捉えていた
◯人は認識を歪めていてそのことに気づかな
◯歪めている偏見について
◯相手の立場にたって物事を見る、そして相手の要求を察知する
基本的に思えるが重要なこと関係修復の方法までも戦略的に見えるように書かれる工夫がなされていてとても面白かった。

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2021年02月06日

Posted by ブクログ

コミュニケーションの重要性、3つのレンズ、アサーティブネスなど、幅広い話が盛り沢山に詰め込められている。読む価値高い。

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2020年08月27日

Posted by ブクログ

前に会社で用意されたカウンセリングで「誰も理解してくれないと思っている」と言われた事があり、メンタリストDaiGoさんも推奨していたので手に取った。
人間の分かり合えなさを、心理学研究をエビデンスに語られていて、とても興味深かった。
芸能人や身近な事例を例にした、ユーモアのある解説や励ましがあったり、解決策や対策も語られているので、一方的な事実のみで終わらない本なのがとてもよかった。
各章にまとめもされていて、こまめに要点を読み返して思い出したい。

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2024年07月21日

Posted by ブクログ

最近、心理学に興味を持ち色々読んでいるなかで手に取った1冊です。人はなぜ他人を誤解してしまうのか、自分はなぜ誤解されてしまうのかを科学的に解説をしていく内容となります。

人は他人を見る時、第一印象で全てを判断してしまったり、しっかり理解しないで特定のカテゴリに入れてその人を見てしまう(ステレオタイプ)など、歪んだ見方をしてしまうとのこと。しかも無意識というのだから厄介なものです。

自分も今までを振り返ってみると、友人や職場の人など、第一印象やはたまた先入観で人を見てしまっていたことがあったなと思い当たる節がありました。

無意識というところもあって難しい部分もあるかとは思いますが、それでもこの本を読んだことで他人を理解する時には、その人の色んな部分を見て・知る努力を怠らない様にしていきたいと思います。

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

読みやすくて面白い。表紙からうける印象とは全然違ってドライでユーモアのある本だった。
職場で責任ある立場の方には第五〜六章だけでも読んでいただきたい。

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2023年10月07日

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自分自身も十分に理解できていないのに,他人を理解するのは難しい。
自分の意図を理解してもらえるよう,こちらから働きかけることが大切。

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2021年04月05日

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他者が人の事を公正かつ平等に見ることが如何に難しいかが列挙されている本。

公正に見てもらうにはどうするか?
という課題を解決するために読むよりも、
人が他者を公正に見ることは非常に難しい
ということを知るために読んだ方がいいかもしれない。

第7章の促進レンズ、予防レンズの話は目新しく、さらに日常への利用も平易そうなため明日から実践したい。

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2020年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

感想:
人を正しく理解することができるようになる本だと感じました。
悪い意味ではなく、人間とは正しく他人を判断できない、だからこそ
それを知ったうえでどのような努力をしたらよい人間関係が作れるか
ということを根拠付きで知ることができたのは人生において大きな収穫でした。

~ 以下、自分用の備忘録として記載(ネタバレ) ~

第4章:信用レンズ
・意志の力があることを示す
困難な状況に陥った時、あるいは自分の利益ばかりを優先したくなるような
状況になった時、その人がその誘惑に打ち勝って正しい行動をとってくれる
と思うから、その人を信用するのです。

・自信過剰に注意
自慢をしすぎると、それと同じだけ人は評価を割り引きます。

・パワーポーズを取り入れる
力強い姿勢が実際にその人にパワーを与えるのです。


第5章:パワーレンズ
●パワーを持つ人たちは自分がコントロールする人たち(部下など)
 に対し責任を持つ

●パワーを持つ人には周囲の目が注がれている。

●パワーは持つ人は脳を刺激する

●パワーを持つとくじけない

・相手の注意をこちらに向けたければ、相手がその素晴らしい状態を
さらに発展させるために、こちらに何ができるかを知ってもらうしかない。
(有力者にとって、お世辞・賛辞などどうでもいい)

第6章まとめ(の中から抜粋)
・相手との間に「自分たち」という感覚を生じさせることが大事

第7章:
・「促進レンズ」と「予防レンズ」はだれでも持っているが
たいてい一方のレンズで物事を見ている

「促進レンズ」…潜在的利益、勝利といった枠組みの中で語る
「予防レンズ」…損失回避、ミスを防ぐといった枠組みの中で語る

第9章
・人は一般的に、自分は公正で偏りがない人間だと考えたがります。
 (平等主義的目標)
→ラベリングの力を利用することができる

・人は事態を予測しコントロールしたいという深い根源的な欲求を持っている。
したがって、あなたを判断しようとする相手がコントロール感が乏しい状態であれば
いつもより余分に努力してあなたを知ろうと努力する。

・相手の成功にとって欠かせない存在になる
→あなたの協力なしには成功が得られない状況をつくる

・一緒にいることを避けられないようにする
→これから非常に困難な苦痛に満ちた状況を耐えなければならないとき
それをやり遂げる人とは、ゴールまでの道のりが少しでも楽になるような
考え方をする人たちです。

→人は抵抗しても無駄だとわかると、あきらめて相手を好きになるほうが
 理にかなっているように思えてくる

・自分たちがふだんどれほど下手な謝罪をしているかはおどろくほどです。
 (相手が求めているのは何か、「共感」「償い」「ルールの認識」など)

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2020年02月21日

Posted by ブクログ

メンタリストDAIGOさんのチャンネルで聞いて興味があり読んでみました。人は数種類の偏ったレンズを通して人を見ているし見られている為色んな誤解が生じることを実験などを踏まえた実例で語られてあって興味深く読みました。

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

どのように自分が考えていることや表現を正しく他人に伝えることができるのか?について書かれた本。
エビデンスに基づいて書かれている。

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2023年04月27日

Posted by ブクログ

自分でも自分のことがよくわからないことがあるのだから、他人から色々な評価や見方が下されるのは当然のことだったんだなあ。
自分が思うように見てほしいけど、第一印象でそれができないとかなり難しいこともわかった!

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2022年06月16日

Posted by ブクログ

Twitterで医療関係の方が取り上げてて、興味持ち読んでみた。

人は最初の印象などで判断すると、その後相手を理解することに力を抜きがちになるというのは、分かるかもしれないと思った。
バイアスのかかり方がレンズに捉えて紹介されているが、その中のエゴレンズは自分もやってしまいがち。自分を理解してもらうためだけでなく、相手を理解するためにも注意が必要だと感じた。

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2022年03月27日

Posted by ブクログ

人が正しく理解するには過程があることがわかった。人はいくつものレンズをくぐってやっと理解に辿り着く。人は情報が多いのは捌けないので予測に入る

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2020年02月09日

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