【感想・ネタバレ】一緒に絶望いたしましょうかのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

その頃からだろうか。わたしは部屋に「不在」を感じるようになった。彼はいない。いないならそこにはなにもないはずなのに、「不在」はいつもそこにいた。毎朝起きるベッドの右側に、食事をするときはテーブルの向かいに、二人掛けソファの半分に。「不在」は、いつも存在した。その「不在」は彼の形をしていて、彼の話し方で話をした。彼のやり方でわたしを喜ばせたり悲しませたり怒らせたりした。

恋人同士は希望がなくちゃ一緒にいられないのかもしれない。けどな、一緒に絶望できるのが夫婦ってもんなんだよ。

過去とともに生きる。そんなの当たり前だ。僕らは前へ進むけれど、その道は過去から続いているんだから。絶望も希望もぜんぶひっくるめて、僕たちは出会うのだ。彼女が、昨日までの僕をころした。そして今、新しい僕が生まれようとしている。僕は僕の誕生を、両手を挙げて歓迎したい。たとえその先に絶望が直結していたとしても。

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2022年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第九話から始まるところから、驚いた。
最後まで読み終えて、もう一度、1ページ目に戻り、全てが繋がり、とてもすっきりしました!
題名を見た時、暗いお話?ミステリー?と思いましたが、全く違った!
読みやすくあっという間に読み終えました!
一話一話の題名も好きです。
面白かったー!

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2023年12月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こんな始まり方でこんな展開の本は初めて読んだ。

こんなにもつよく読み終わった瞬間からもう一度分かった上で読みたくなる本は初めて。

タイトルの暗い重そうな感じはあまり感じず出てくる人も変わっているけどすごく好き。

雑学王がもうこの世にいないって分かった時から
私は全然わからず読んでいたんだと。

一見全く関わりもなくこれからも関わることのなさそうな2人が最後ロシアという共通の部分で出会うことになる。
こういうのを読むと運命ってこうやって見えないところで実はちょっとずつお互い関わっているんだと思った。

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2022年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて著者の本を読んだ。

僕が振られたあたりから途端におもしろくなってきた。

最初は登場人物全員自意識過剰のエゴイストに見えたけど、事情を知ると言葉が急に生き生きし始めた。

みんな絶望を抱えながらもうまくそれと付き合い自由に生きていてこういうかっこいい大人になれたらいいなと思った。

最後に物語が繋がっていく感じ、さすが脚本家だなと思う。
おもしろかったので他の作品も読みたい。

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2020年08月03日

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