あらすじ
壱岐島は海賊の前線基地、対馬は海賊の集合地だった。佐渡島では、遠く離れた長崎と同じバッテン言葉が使われていた……。四面環海という立地条件に恵まれながら、海に背を向け陸地中心の考え方ばかりしてきた日本人に異議を唱える。海洋時代小説の第一人者が、自らの足でたどって考えた、海から見た日本の歴史。
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Posted by ブクログ
「海」という視点から日本史を眺め多くの歴史小説を残した白石氏のエッセイ集。 興味深いエッセイばかりだが、一つあげるとすれば
「ああ島原大変」というエッセイ。
江戸時代、島原半島で起きた
「島原大変 肥後迷惑」に関するエッセイ。
ユーモラスな名前だがこれは火山の噴火→山の崩落→大津波の発生という大災害で、死者1万5000人を超える大惨事。
こんな恐ろしい出来事が九州内ですら忘れられている。
(僕は4年間九州に住んでいたけど知らなかった)
この天災を調査した小説『島原大変』も読んでみたいと思った。
この他にも、壱岐対馬、八丈島、佐渡島、瀬戸内海の島々など
各地の島の歴史についてのエッセイもとても面白い。