【感想・ネタバレ】好きが半分のレビュー

織田綺

[hanako · ★★★★★]

お互いを想い自分も大切に出来る

主人公の咲良は、超真面目で頑固で周囲ともうまく付き合えない自分の性格が大嫌い。自己嫌悪で酔っぱらっているところに出会った洸と、酔った勢いで一晩過ごしてしまい、朝に慌てて逃げだしたものの、仕事がらみで翌日にばったり出会ってしまう。その洸は、出会った印象とまるで違う超感じ悪い男子で、彼自身も自分の性格を折り合いをつけることができずに悩んでいた。そんな二人が、お互いを羨みながら恋に落ちていく話でもあり、洸は盆栽師であり、咲良はイベントプランナーとしての仕事に生きがいを感じていて、人生が交差しそうもない男女の話でもありました。結論はどうなるのは予想は着いたけれど（というかそういう結論じゃなきゃ嫌だもの！）、お互いに悩んで答えを導いていく過程がきちんとあり、すごくいい話だなと思った。思ったことを素直に伝えるって大切だな～と思うし、それは、恋愛関係にある二人だけじゃなくて、同僚に対しても必要だってことを、咲良と一緒に学べたな、と思いました。一話だけでも十分物語として完結できているけれど、それをさらに2話加えたことで、二人の話に深みが出ています。それにしても、同僚女子も先輩も超いい味だしていて、今度、この悪の強い同僚女子と報われない恋の体質を持っている先輩の報われる恋愛模様を知りたいと思います。