あらすじ
ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは、彼女が心をこめて握る「おにぎり」。けれどもお客といえば、日本おたくの青年トンミひとり。ある日そこへ、訳あり気な日本人女性、ミドリとマサコがやってきて、店を手伝うことになり…。普通だけどおかしな人々が織り成す、幸福な物語。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
映画の主人公たちはこんな思いでこんなことをしていたのかと納得した。挿絵がもたいまさこにしか見えない。他の群ようこの作品も読んでみたいと思える空気感の本でした。
Posted by ブクログ
今年の1冊目の本は、群ようこさんのかもめ食堂です。
この作品が映画化されていたことは読んだ後に知りました。
このような日常をつらつらと書く作品を映画にしても
あまりウケは良くないのではないかと個人的に思ってしまったのですが、
実際に評判をネットで調べてみると想像以上に賞賛されていました。
この作品では、何か大きな事件が起きたり、物事の転換となる
大きな出来事は特に無く、主人公のサチエの日常が流れていきます。
周りからの目には振り回されず、自分の本当にしたいことを着実にゆっくりと
新しい仲間であるミドリとマサコとこなしていく物語だと僕は解釈しました。
この小説、映画が好評である秘訣というか、この作品の醍醐味は、
起承転結が存在しないところだと私は思いました。
ドキドキハラハラするような作品では無く、穏やかな気持ちでスラスラと読めるというところに多くの方が魅了されているように感じました。
日常のあらゆるところに隠れている
小さな小さな幸せに気づかせてくれる作品です。
三人の日本人が大した理由もなくなんとなくでフィンランドに行き、
たまたま出会い、お互いを否定することなく優しく抱擁して迎え入れてあげる
三人の優しさに胸を打たれました。