あらすじ
「ゴーン」などの擬音語、ぴかぴかなどの擬態語を一括して言う「オノマトペ」。抽象的で単純で幼稚なものと思われていたオノマトペ、実は奥が深い。日本語の楽しみを何倍にもする本!
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オノマトペは日本語のへそ その通りだと思った
日常生活で意識はされにくいものの、無いと言語表現に莫大な悪影響を及ぼす。
さらに、漫画や小説、古典文学など様々なジャンルの作品の中で用いられているオノマトペが多数紹介されている。これからは、身近な生活の中で活きるオノマトペを沢山見つけられるようになりそう。
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◼️ 小野正弘「オノマトペ 擬音語・擬態語の世界」
ことばとして大変おもしろいオノマトペ。探究と歴史。新しいものもふつうに作れる。
食べもの関連、プラスの意味を持つもの。シャキシャキ、まったり、こんがり、とろり、さらさら、ふわふわ、カリカリ、サクサク、つるり、しゃりしゃり、こりこり、ふっくら、しっとり。
ピピピッとアラーム音で目が覚めて、ガバッと起きて、クシュクシュと歯を磨く。ぱくっとトーストをくわえて、ゴクゴクと牛乳を飲む。
生活音にオノマトペはあふれている。著者はこの中で、漫画の「ゴルゴ13」でライターを点ける「シュボッ」というオノマトペに惹かれて探究する。ものがこすれ、勢いよく広がったりふくらんだりする感じがあるばかりでなく、ライターの高級感とともにゴルゴ13のダンディズムの一環と捉える。
続いて、川端康成「伊豆の踊り子」の有名なシーン、通りかかった主人公を見て、踊り子が湯殿から裸のまま飛び出し、距離のあるところ、両手をいっぱいに伸ばして主人公に何か叫ぶ。その姿を見て、子供なんだ、と「ことこと」笑う。
この「ことこと」について、笑いのオノマトペの比較、「コトコト」の歴史的な用例の分析、「クツクツ」との競合など多角的に検証していく。川端シンドロームの私は、この物語にある他のオノマトペに触れられているのも嬉しく読んだ。
食関連や方言のオノマトペ、古事記、万葉仮名、源氏物語ほかのオノマトペ、川柳、マンガなども引きながらオノマトペのはたらきを述べてゆく。宮沢賢治が用いた独特のオノマトペのくだりも楽しい。
紹介されている通り、マンガはオノマトペの宝庫。私的には「浦安鉄筋家族」で出てくる個性的なオノマトペがおもしろかったな、という印象。
ことばへの興味に対する一助。興味深く読んだ。「日本語オノマトペ辞典」も入手しようかな、なんて思う。これからしばらくは文章を目で追う際、オノマトペには敏感になりそうだ。物語の中で、独創的でよく感覚をあらわすオノマトペに出会う、そんな瞬間が楽しみになる。
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オノマトペの多様さ、その無限の可能性を具体的な例をみながら知っていくことができる。
自分の知っている作品なども用例に多く出てくるので自分の知識と照らし合わせて読むこともできて面白かった。
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擬音語、擬態語を総じて称する「オノマトペ」。誰もが日常的に使っているオノマトペを豊富な例やエピソードを用いながら掘り下げる。
オノマトペについて書いた本です。「ゴーン」などの擬音語、「くるくる」などの擬態語など、日常的に使ってはいるけどその根源は何か。日本語自体についても掘り下げた一冊。
『古事記』に記された日本最古のオノマトペとは、 その地方独特のオノマトペにはどんなものがあるのか、宮沢賢治作品におけるオノマトペの独創性とは、「コトコト笑う」はどのような笑いなのか。
オノマトペの世界を様々な面から切り取り分析することで、やっぱり日本語は奥深いなと再確認できます。
例えば、「笑う」一つとっても、その前に「くすくす」「けらけら」「にやにや」「げらげら」「にたにた」とつけてみるだけでこんなにも表情が変わる。繊細な感性が日本らしさを表している気がしてとても楽しいです。
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古事記、日本書紀のころは、外国語(漢字)を使って日本人のこころを表していた。
きちんと、あの漢字まみれの当て字に「こう読め」と言う注釈が入っていたことは知らなかった。
私たちが当たり前に使う音読み訓読みは、変わっている、と言うのも新たな視点だった。
たしかにdogと書いて、イヌと読むと考えたらその不可思議さが分かろうというもの。
ゴルゴ13の話は漫画を読んだことがないが、「シュボッ」がこんなに深いとは思わなんだ。
日本の方言が表すさまざまな言葉。
私は東京育ち、子供たちは東京生まれ東京育ち。
とはいえ、下町言葉なんて使わないわけで、いわゆる標準語、共通語と呼ばれるような言葉を使い、独特の言葉は使っていない(とおもう)。
江戸っ子口調なんて今はほとんどないわけで、「ひ」と「し」の区別もつけられる。
けれど、地方にはその地方の言葉を表す言葉がたくさんある。
共通語は便利だが、それぞれが指し示す心をそれだけで表すのは難しい。
面白いのは三島由紀夫。
オノマトペを使いすぎるなんてダメだ云々と散々言っておいて、はたと気づく。
しまった、これ、婦人公論…慌てて女性と子供が使う言葉は意義があり…と続く。
もしかしたらわざと狙ったのかもしれないが、彼にもちょっと焦るようなところがあったのかもと思うと身近に感じられる。