【感想・ネタバレ】55のレビュー

あらすじ

田舎の警察署に連続殺人鬼から逃げだしたという血まみれの男が駆け込んできた。55番目の犠牲者になるところだったというが、先の男が犯人として描写した通りの男があらわれる。そして犯人と被害者をそっくり入れ替えた主張をしはじめた……! どちらが54人も殺した連続殺人鬼なのか? 探り合いと騙し合いの果て、チャンドラーが掴んだ真実とは?

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Posted by ブクログ

二人の容疑者に、振り回される展開は、とても面白いく、途中で挟まれる過去の事件?問題?が、どこで繋がるのか、ワクワクしながら読めた!最後は、まぁそうですか!って感じは、あったけど…………

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2020年10月30日

Posted by ブクログ

出だしは面白かった。が、モヤモヤしたまま物語が進み、スッキリしないままで物語が終わってしまう。
後に残ったのは、オーストラリアの強烈な暑さと、宗教と言うものの大きさと恐ろしさ、そして「親子」という、はかり難い関係性だったように思う。

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2022年01月11日

Posted by ブクログ

2人の男が互いにシリアルキラーの「55」番目の被害者になりかけ、お互いを犯人だと主張していて、どちらが犯人かを捜査していく・・という話。このあらすじを読んで、色んな糸口を辿って捜査・推理を進めていくかんじかなと思ったけど、なんだか推理のシーンというか、ミステリーっぽさはあまりなく、かといって警察物という組織だったかんじがなく(主人公と同僚の結びつきが感じられない)、それでいて主人公がパッとしない。そして本編と並行して過去の失踪事件の話が進められていくのだけど、この何が、というか誰が本編とつながりがあるのか初っ端から大体予想がついてしまう。
主人公の嫌悪する幼なじみの警部補がヒールとしてずっと出てくるのだけど、この人がほんとに胸糞悪くてイライラしてくる。かといって主人公も好きになれるわけじゃない。警察署のもともとの同僚の描写もうすくて、好きになれるキャラが一人も出てこない。あまり今まで登場人物を重視してこなかったけど、登場人物の中でいい人が全然いない、というかここまでイライラさせる人物揃いだとストーリーさしおいてあんまり楽しめなくなるんだなというのを実感して、人物描写って大事だなと思いました。冒頭から、幼なじみの刑事が嫌なやつなんですよ!ほんとうんざりだわ(実際その通りだと後でわかるんだけど)って一方的な主人公の被害者妄想(?)を押し付けられ、読者おいてけぼりっていうか、なんかシリーズものの途中で前提情報を読者が知ってて当然って感じなんですよね。
たしかにページターナーではあるんだけど、イヤミスではないのにどこにも救いがないし、設定自体はとても魅力的で期待値が高かっただけにがっかりです。

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2020年09月16日

Posted by ブクログ

「55」という数字が、被害者の数らしいというあらすじからの憶測を元に読み始めた。シリアル・キラーは大好物なので(笑​

序盤の展開は至ってシンプル。ふたりの容疑者(=自称被害者)は、相手こそが殺人鬼だと言い張り、しかもふたりともあからさまに挙動が怪しい。振り回される捜査チームだが、チームリーダーの幼馴染のキャリア刑事が合流したことで、さらに捜査は迷走。小さな火種をあちこちにばらまきながら展開するストーリーは面白いが、刑事同士の確執シーンがわかり過ぎのやり過ぎで若干辟易した。​

サスペンスとしては秀作だと思う。真犯人の予測は可能だが、そこに至るドラマと、謎解きのプロセスがとても興味深かった。全体的には好きな系統の作者なのだが、ベタな回想やエピソードでいい雰囲気を壊してる気もする。賛否両論必至のラストもどうなんだろ。機会があれば次回作も読んでみたいですね。​

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2020年05月19日

Posted by ブクログ

購入して読み出す前に、ここに登録している他の人のコメントを参照した。あまりの評価の悪さにガッカリして、これでは読むのをやめようか、とさえ思った。しかし読みはじめると、そんな心配は杞憂であった。犯人と被害者が、時をおいて、それぞれ自分が被害者だと警察に現る。それだけでも結構独創的ではないか。他の評者は舞台がオーストラリアという文学的過疎地だということに惑わされたのかも知れない。因みに、作者は北アイルランド人だ。この人もアイルランド人の饒舌さを受け継いでいて、物語はどんどん進行する。登場人物の人物描写も適切で、幼なじみの現在の地位による確執も面白い。終末近くになって、二人の容疑者の一方の仮面が剥がれていく過程も、それほど不自然でもない。結末は、ハッピーエンドとも正反対とも受け取れるが、その解釈は読者に任されているのだろう。

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2020年01月29日

Posted by ブクログ

ジェイムズ・デラーギー『55』ハヤカワ文庫。

そんな結末ってありか。刺激的なテーマで始まったミステリーは二転三転し、2つの意味で愕然とさせる結末へと辿り着く。

オーストラリア西部の警察署に土埃と血にまみれた状態で駆け込んで来た謎の男は連続殺人犯から命からがら逃れて来たと主張する。その後に警察署に駆け込んで来た男も、自分も55番目の犠牲者になる前に連続殺人犯から逃れて来たと主張する。

全く理解出来ない事件の背景と救いの無い結末とその結末をきっちり描かない著者の情けなさ。最近のハヤカワが発掘する新人作家はハズレが多く、なかなか次作まで辿り着かないように思う。

本体価格1,160円
★★★

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2019年12月28日

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