あらすじ
「簿記・会計・監査事務の仕事は98%の確率で自動化」
(--オックスフォード大学 マイケル・A・オズボーン准教授)
経理財務部門は従来の業務から開放され、より創造的な仕事に取り組むことになる。
財務情報と非財務情報を結びつけ、深い洞察力をもって、CEOや他部門に適時・適切にアドバイスを行うことが存在価値になる。
本書にはデジタル化が経理財務部門にもたらすもの、そして、将来のあるべき姿が描かれている
・少数精鋭の財務部門の作り方
-情報収集と処理に手間のかかる財務・経理的な予測・分析が自動化
-IFRSなどの国際基準とローカル基準(日本あるいは進出国)、それぞれへの対応が自動化
-財務情報と非財務情報を融合し、分析を高度化
経理財務部門を中心に、AI、RPA、VR、ブロックチェーン、セキュリティ対策、クラウド型ERP・EPMが経営をどう変えていくかを解説。経理のテクニカルなことを記載する専門書ではなく、今後の経理財務のあるべき組織像や人物像、期待される仕事を提言。
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Posted by ブクログ
デジタル化の加速に伴い、CFO部門含めコーポレート組織の効率化(人員縮小)が進んでいるが、本書を読むとCFO組織の期待役割が変わっており、組織のスリム化ではなく先鋭化が求められていることが分かる。そう考えると、当社のコーポレート組織のスリム化による前線シフトはイケてない気がしてしまう。
定型業務はRPA・AI等のテクノロジーにより置き換わる。業務の属人化を進め自身の価値を無意識に高めようとするSalary Manはどこの会社にも存在するものと思うが、業務を限りなく標準化し、よりコストの低い組織に引き継ぐ、或いは自動化を図る意識がデジタル化が進む現代には重要になる。
DATAの整理・分析を通し、経営に貴重な示唆を提供する機能がCFO組織には今後更に求められる。最新テクノロジー・ITに苦手意識があったが、新しいテクノロジーに触れる瞬間は心地良いし、毛嫌いせずに貪欲に勉強していきたいと思った。