あらすじ
仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶。
NHKドラマ化で話題の人気シリーズ!
ミステリ専門書店でアルバイトとしながら、〈白熊探偵社〉の調査員として働いている葉村晶に今日も事件の依頼が……。
「水沫(みなわ)隠れの日々」
終活で蔵書の処分を頼んできた女性のもう一つの依頼は、死んだ親友の娘を刑務所から連れてきてほしいということだった。刑務所から女性の元に向かう道で、娘は拉致される。
「新春のラビリンス」
大晦日の夜、解体直前の〈呪いの幽霊ビル〉の警備をすることに。ヒーターが壊れ、寒さの中一夜を明かした葉村は、女性事務員から連絡が取れない男友達の行方を調べてほしいと頼まれる。
「逃げだした時刻表」
葉村の働くミステリ専門店でGWに〈鉄道ミステリフェア〉を開催することになった。展示の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。本の行方を追ううちに思わぬ展開に。
「不穏な眠り」
相続で引き継いだ家にいつのまにか居座り、そこで死んでしまった女の知人を捜してほしいという依頼を受けた葉村。女を連れ込んだ男の家を訪ねたところ、男の妻に危うく殺されかける羽目に。
解説・辻真先
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
「水沫隠れの日々」「新春のラビリンス」
「逃げだした時刻表」「不穏な眠り」
満身創痍のタフで不運な女探偵・葉村晶。今回も怪しい依頼人にキャラ濃い目な関係者たちが良い。犯人か被害者になって欲しいような人たちがたくさん。
Posted by ブクログ
葉村晶シリーズ。事件は入り組んでいるし探偵は相変わらず不運に巻き込まれていくけれど、安定して面白いので何も心配せずに読めた。
調査のなかで想像もできない繋がりが見えてくるのが魅力でいつも驚かされる。
「不穏な眠り」の元凶の母娘を調べるうちに、深い闇が根を張っていることに気づくのがたまらなかった。娘はこういう母の元で育ち、顔の見えてこない大人に育ったのだなぁ。
知らない方が幸せなことが、世の中には沢山あるのかもしれない。
Posted by ブクログ
葉村晶シリーズ。今回は4編の短編集。最初の『水沫隠れの日々』で最後届けた娘と一緒に爆発して、過去この親娘というか、おばさんと遥香の過去の関係がどうだったのかは結局グレーのままで、そこがちょっと消化不良だった。最後の表題作『不穏な眠り』、母親が借金を払えない家族の家に娘を置いてくる、というのはほんとにぞっとした。娘の気持ちは一切無視じゃない。それでそのまま大人になるなんて、普通の神経じゃないというか、娘側もちょっと問題があったのかもしれないし、育ち方のせいでそうなってしまったのかもしれない。とにかく、人間の怖さ、愚かさをつくづく感じる。
Posted by ブクログ
とても嫌な気持ちになるのに、どうしても何回も読んでしまう。晶のどうしようもない好奇心でガンガン首突っ込んで、1冊で何回死にかけるのかしらって。 フェアの目玉が盗難、居座り女のこと、彼氏の捜索といとこのこと。 短編なのにぐったり。すぐ読めるのにハリーポッター読んだくらいのどっしり感。 晶はずっと不幸だと思っていたけど、思えばずっと好きなことしているので、幸せなのかも。あんまりいじめないでって思うけど、ずっと読みたいシリーズ。
Posted by ブクログ
1.水沫隠れの日々
2. 新春のラビリンス
3.逃げ出した時刻表
4.不穏な眠り の4短編集
1はラスト2行が…。
2は新春から厳しい仕事で...。
3のような次から次へと...好きです。
4は嫌な話だなと思いながら読んでたら最後に...。
葉村がいつものごとく真面目に取り組み巻き込まれて酷い目ににあって…事件に対する感嘆に共感させられる。
2のウイルス、4の土砂崩れは後に起きることの予測?
4に出てくる新宿駅の蕎麦屋は今は閉っちゃった。
Posted by ブクログ
シシドカフカさん主演のドラマ、録画したものも少しずつ見ている。イメージはとても合っている。本の葉村晶の方が、もう少しベージュで薄汚れてて、疲れて郊外を歩いていそう。この本だと、糞が混ざっているであろう池の泥水を飲んでしまい肺にまで入っていくようなイガイガした苦しさや、年越しの冷え切ったビル、災害級の雨、のような悪臭や不快感、寒さ冷たさ、大きな音まで自分も感じてしまう気がする。老眼疑いも、すぐに思いつかなかったこともあったけどそれでも、打つ手も打ってる、有能な探偵ぶりも健在だった。カズレーザーさんのお勧めで知り、シリーズ始めから読み始めて最新刊まで追いついた。同年代。これからも読みたい。
苦味強めを覚悟すべし
話は相変わらず面白いし、バリエーション
にも富んでいる。結末は意外だし、そこまで
二転三転あり楽しめる。
ただ、今回はいつも以上に、登場人物に嫌な
人が多いように感じるのは、気のせいか?
初登場ではないキャラまで、自分勝手な面が
より目立つ部分が多く、その辺りはちょっと
苦手。