【感想・ネタバレ】てっぺんぐらりん～日本昔ばなし犯罪捜査～ 1巻のレビュー

キリエ

日本昔ばなしは異常犯罪の記録だ―。子どもから大人までよく知られた童話・民話には恐ろしい真実があった。続発する異常事件、事件解決のカギは昔ばなしの中にあり…。亡き父親の復讐を誓う新米刑事と昔ばなしに博識な変人教授の異色タッグが、現代社会に姿を隠し凄惨な事件を巻き起こす「人ならざる者―Wicked―」に挑む。ドラマ化された「４分間のマリーゴールド」（小学館刊）の希代のストーリーテラーが贈る新境地。

[レビューねっこ · ★★★★★]

とっぴんぱらりのぷう

ろくでなし亭主と
それに苦しむ妻子が居た

腹をすかせた子供が泣いていた
ずーっとずーっと泣いていた

日本昔話「子取り」の、別に昔じゃない感じが凄いな。
ニュースにならん事件でもこんなのありふれていそう。
ウィキッドの方が弱点あって退治できる分、ろくでなしな親よりマシな気さえするな。

＃ドキドキハラハラ ＃深い ＃ダーク

[山口透析鉄 · ★★★★☆]

京極堂も入っていそうな

参考文献に小澤俊夫先生の本なども出てくるので、作者、口承文芸にかなりお詳しいのでしょう。
いわゆる日本の昔話にちなんだ凶悪事件(捜査一課が担当するような事件)の連作集で、主人公の相方となる男性、ちょっと中禅寺秋彦や金田一耕助あたりが入っていそうです。
ある種の残酷童話がベースにあるようでもありますし、興味深い作品です。
現実的なミステリーに落とし込んでいる部分等もあり、かなり工夫されています。