あらすじ
手紙しか伝達手段のなかった時代、一流の文章術を使う者だけが生き残った――。あの織田信長も、豊臣秀吉も、西郷隆盛も、渋沢栄一も、皆いずれ劣らぬ文章の達人でした。彼らはその文章術を駆使して、相手の心をとらえ、時に味方に引き入れ、時に敵を欺きました。いったい、どんな書き方で口説き、説得し、成果をあげたのか。本書ではその核心に迫るとともに、私たちがビジネスの現場やプライベートで相手を説得し、お願いをし、大事なことを伝える際に、どんな文章表現をすると効果的であるのか、そのヒントを探ります。
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Posted by ブクログ
タイトルの通り、現代社会に生きる我々が普段使う文章(主にビジネスの場を想定)をいかにうまく使いこなすかを、歴史上の人物達の文を題材にしている。
後の世の創作で人物像が実態と異なることがあることも織り込み、実在(と思われる)文章やその当時の時代背景からそれぞれの巧拙や人となりを読み取っている。自らの命はおろか、国全体の存亡にさえ関わるため先人達の必死さが伝わる。
上手い文章ではなく「心をつかむ文章」だ。表現の巧拙よりも、相手の立場や状況を考え抜いた上での自らの思いをいかに伝えるかが大事で、これは現代でも変わらない。一瞬で、しかも大量に文章が送れるだけに、生き死にはともかくも昔よりも「心をつかむ文章」は重要なのかもしれない。