あらすじ
1912(明治45)年7月14日、ストックホルム五輪のマラソン競技スタート直前から、物語は始まる。日本初のオリンピック代表選手である金栗四三は、以後、1920(大正9)年アントワープ大会、1924(大正13)年パリ大会にも出場する一方、1920年の第1回箱根駅伝開催にも尽力。その他、現在のマラソンシューズの源流ともいえる「金栗足袋」を開発し、初めての女子連合競技大会を開催する。「日本初のオリンピック代表選手」にして「箱根駅伝の父」――進取の気性に富んだ「伝説のアスリート」が三度のオリンピックで刻んだ、不屈の軌跡。読売新聞人気連載、待望の電子書籍化。
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Posted by ブクログ
金栗とマラソン併走してインタビューしたの?と聞きたいくらいの細かい描写。どこまでがノンフィクションなのかわからないくらいのリアリティ。こう言う人たちの献身があって我々は来年オリンピックが見られる。
Posted by ブクログ
タイトルに偽りなし。
全編走り(奔り)っぱなし。
1年間あのドラマを見続けていたので、登場人物すべてドラマのキャストのイメージに。
ただ、この本での金栗さんはクールでストイックなアスリートで、「ば!」とも「ぴゃー!」とも言わないのだなあ。
Posted by ブクログ
大河の「いだてん」は見てないので、金栗さん、名前は知ってても詳しいことは全然知らなかったので、そういう意味では面白かった。でも、堂場さんの小説としてはイマイチ。やっぱし、フィクションのスポーツ物の方が話が面白い。まあ実話ベースなのでしょうがないんだけどね・・・
Posted by ブクログ
日本人で初めてオリンピックに出場したうちのひとりであり、3度のオリンピックに出場し、箱根駅伝の創始者でもある金栗四三(かなくりしそう)の走る姿だけを抽出して綴られた物語。
2019年の大河ドラマ「いだてん」第一部の主人公であったので、ドラマを思い出しながら読んだ。
マラソンは孤独だ。しかも毎回変わるコースは市街地が多いためスポーツに適しているとは限らない。何よりも暑さと湿度が大敵なのだと分かる。
2020年の東京オリンピックも決定した際、湿度の高い東京の夏でやることを懸念されてきた。そして開催1年を切った段階でマラソンと競歩は札幌での開催に変更となった。
正直オリンピックの最後を飾る花形競技を東京でやらないのなら意味がないのでは、と思うこともある。
けれどこんな過酷なレースの状況をみると、やはり選手に一番いい状態で走ってもらいたいとも思う。
ただ走る。けれどそれだけのことに大変な鍛錬と作戦が必要なスポーツであり、その様に見る方は引き込まれるのだろう。