【感想・ネタバレ】若い人のための10冊の本のレビュー

あらすじ

本とは、世界の秘密へと通じる扉の鍵を与えてくれるもの。そして、あなたの身体の一部となり、将来をも変えるような決定的な力をもつもの。でも、いったいどんな読書をすれば、そこに辿りつけるのか? 10代のいましかできない読書方法をこっそり教えます。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 表象文化論の小林康夫氏の著作。氏が自身の本との出合いを振り返りながら、これから21世紀を生きて行こうとする、中学生以上の読者に向けて書かれた本。
 中学生に向けて書かれた著作ながら、ちょっと読みにくいところもあったので、四つ星。

10冊の本が紹介されている。
 中でも、中原中也の詩集を紹介した第3章、矢内原伊作の『ジャコメッティとともに』の第4章が出色だと思う。

 こんな本に中学生の時に、あるいは遅くとも高校生の時に出合っていたら、自分の人生は変わっていただろうなと思わされた。
 
 氏の「知」に対する圧倒的な肯定感に接すると、この人は、性善説で生きられるような人にしか出会わずに済んだ幸運な人なんだろうなという気がして羨ましかった。そして、性悪説に立たなければ生きていけない自分の不幸が省みられた。
 
 最後の1冊が檀一雄『檀流クッキング』に終わっているところが面白い。
 
 

0
2021年01月24日

Posted by ブクログ

ジャンル限定無しの10冊チョイスって、相当にハードル高いな。本作では、若い人のためのっていうのを拠り所に、自分の経験に基づくエールを絡めての選書、っていう体裁が取られている。なるほど。そんな中、サブ的にオススメされていた”虚数の情緒”が、個人的には気になりました。

0
2025年09月24日

「小説」ランキング