【感想・ネタバレ】「頭がいい」の正体は読解力のレビュー

あらすじ

あらゆる物事を正確に読み取り、理解する力=読解力。文章を読んで自分の考えをまとめたり、会話で相手の意見に反論するときなど、現代社会を生きる上で不可欠な力だ。しかし読解力のない日本人が増えている。読書量の不足やネット記事・短文SNSの普及による「長文を読み解く耐性がない」「言葉の辞書的な意味は知っていても使いこなせない」ことが主な原因だ。本書では、問題を解きながら実際に言葉を使い、文章を書くことで「語彙力」「作文力」「読解力」の3ステップで鍛えていく。飛ばし読みや資料の要約、会話やコミュニケーションにも役立つ、現代人の必須スキルを磨く一冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・なぜ読んだか
読書に娯楽の側面だけではなく、読解力や語彙力を養う効果も期待しているので、本書のタイトルから興味を持ち手に取った。

・要約
★読解力について
言葉を自分のものをすることで、本当に文章を理解できる
そのために、本を読むことによって読解力を養うことも有用である。ただ、本書では実際に言葉を使うことや自分で書いて言葉を扱うことにより自分の血肉とすることを推している。
「書けない人は読むこともできない」

・まとめ、感想
受動的に言葉のシャワーを浴びることにより、自然と読解力が上がるものであると期待し本書もそのようなことが論じられていると考えていた。
読んでみると文章を書き能動的に語彙力・文章力を鍛えることが大事であることが述べられていた。読解力向上のアプローチの一つとして新たな発見があった。
またこのようにして本について読後に思ったことを描くのか書くことによって能動的に自分の血肉としようと考えることのきっかけになった。
普段、様々なやることがある中ではついつい余った時間でやる読書は受動的なものに完結しがちだと思う。まあそれはそれで楽しくて良いものだが。


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2025年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルに共感して読んでみようと思った。
しかし、内容としては小論文の読み取りのような箇所が多くて求めていたものとは違うなと感じた。
それも確かに読解力を高める方法ではあるけれど。

5章の「読解力を使いこなす」は参考になった。
特に、本を読むならなるべく全て読まないといけないと構えてしまう自分にとっては、飛ばし読みへの応用の項についての記載はこれから使っていきたいと思えるものだった。

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【きっかけ】
2019年12月、本屋に立ち寄ったときに、齋藤孝『大人の読解力を鍛える』とともに読解力フェアと題して紹介されていた。

【感想】
氏の本を読むのは、4冊目。①『小論文これだけ』②『教える技術の鍛え方』③『頭がいい人悪い人の話し方』
④が本書。
 文章を書く際には「3WHAT3W1Hを意識しろ」と書いていたが、細かく分けすぎではないか。まず3WHAT3W1Hが何かを覚えるところから大変だ。そこまで細分化しなくても5W1Hで十分だと思う。
 「小論文とはイエスノーを論じることだ」と『小論文これだけ』でも述べていた気がする。樋口式四部構成は参考になった。型として使えるようになりたい。

【内容】
《1章 なぜ読解力が落ちているのか》
筆者の実感として、新聞記事や教科書をほぼ誤りなく理解して読める高校生は、難関校(マーチ以上)に受かるらしい。
読解力の低下は、読書量の決定的な不足が原因。
ある読めない若者の例が印象的だった。(p24~)クレーマーには読解力がない。クレーマーは無理矢理自分の主張を押し通す人だと思っていたが、違う。物事の本質的、根本的な理解が足らず、自分本位でしか理解できない。曲解してしまう読解力のなさがクレーマー。
サッカーを見ているだけでは上達せず、実際にプレイしないと上達しない。そのように、読解力も読むだけはなく書かないと伸びない。

《2章 語彙力》
辞書的な意味ではなく、自分で使えるようになってこその語彙力。
言葉遣いは化粧である。
(1)敬体と常体 “終止形+です”は誤用? 例:楽しいです。
(2)具体と抽象の行き来 具体的な内容に言いかえる。
(3)具体と抽象の行き来 抽象的な内容に言いかえる。
(4)2つの文を1つの文にする。または、1つの文を2つの文にする。関係代名詞の考え方。
(5)話し言葉の平易で冗長な文を、漢語を用いてまとめる。簡素・端的な文に。
(6)もってまわった文(やたら漢語を使う明治時代の人。文豪か。)を平易な話し言葉にする。
(7)直接的で不躾な文を婉曲な表現に改める。「あなた」は失礼。例:先生に向かってあなたと言えるか?
(8)文末の言い回し(文末表現)を他の表現にすることで、リズムを変える。×である、だ、です
(9)漢字熟語で言いかえる問題。
(10)主述がかみ合っていない。“×~ないべき ◎~べきではない”“ら抜き”“文頭のなのでは×(話し言葉)”、“さ入れ”

《3章 文章力》
書けない人は読むこともできない。スポーツの例。定着。
書くことによって思考をまとめる。考える練習にも。
リアリティを出すには、エッセイや小説が参考になる。実際に書いてみるといい。
例えば、週1に1本を目標に。(600字、1000字など)
小論文は小さな論じる文章のことで1つのことについてイエスノーをはっきりさせる。
「型」を押さえる。内容で個性とだせばよい。
  基本A型 200字 抽象具体(理由根拠)
  基本B型 200字 具体(理由根拠)抽象
  基本C型 300字以上 樋口式四部構成
    1部 問題提起 イエスかノーか
    2部 意見提示 「確かに~。しかし~。」
    3部 意見・根拠 A型B型の構成をここに。
    4部 結論 イエスノーをもう一度。
3WHAT3W1H
 定義、現象、結果。理由・根拠、歴史的状況(いつから)、地理的状況(どこで)。どのように。
いろいろなことを述べるのは×。1つのことを深く。
常体で。一文を短く(60字を超えるときは。)。言葉の定義を明確に(ひどい、嬉しい、悲しいなどの主観的な言葉は△)
問題提起
 賛否両論のあるテーマ、客観的事実、定義、結論のどれかをもってくる。
意見提示
 「確かに~。しかし~。」反対意見を持ってくる。譲歩。
展開(主張の理由・根拠)
 1つか2つの根拠を深く。根拠を述べた後に→対策、条件。
結論
 イエスノーを再び。
そもそも3段論法、その結果3段論法、リアリティを持たせる(具体的に、描写、ディテール、きれいごと×)

《4章 読解力を鍛える》
言葉の運用の問題(辞書的な意味と文脈上の意味)、文章を書いた経験が少ない。
具体と抽象の行き来。
「確かに~。しかし~。」の譲歩のパターンを理解する。
4部構成のパターンを理解。
 1部 問題提起(疑問文「~だろうか」、意見「~と考える」、事実「~が起こっている」)
 2部 「確かに~。しかし~。」の譲歩 
3部 根拠
 4部 結論
キーワードを捉える(特殊な意味合いが含まれる可能性も。出口がいう個人言語)
何に反対しているのか=主張をすることは何かに反対していること
要約してみる(余裕があれば)。天声人語の要約は意味がない? 基本A型かB型でよい。
3WHAT3W1Hの検証。どれかに不足がある可能性も十分ある。
 例題:筆者の別書『差がつく読書』
 例題:村井実『新・教育学のすすめ 子どもの再発見』
 例題:井上智洋『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』
 例題:マイケル・サンデル『公共哲学 政治における道徳を考える』

《5部 読解力を使いこなす》
読後感をつける(忘れないため。ブログでの発信を提案。200字。型を使うとよい)
 A型B型(1部=本から得たこと 2部=その理由)
 C型(1部=きっかけ 2部=要約 3部=得たこと面白かったこと 4部=まとめ評価)
飛ばし読みも時には必要。分かりきったところは飛ばす。
身の回りの状況分析や会話に応用する。

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2020年05月09日

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