【感想・ネタバレ】蟻たちの矜持(きょうじ)のレビュー

あらすじ

医療精密機器製造会社アカベックは、独特の経営方針で社員からの愛社精神が厚い優良企業。ある日、アカベックの若き二代目社長・内野匠也は、ライバル会社社長の陰湿な手口により、暴力団との密会をねつ造されたうえ、海外で身に覚えのない覚醒剤所持で逮捕されてしまう。罠に嵌められた社長を救うため、乗っ取られた会社を取り戻すため、四十七人の社員が企てた驚愕の計画とは――令和忠臣蔵!

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Posted by ブクログ

現代ビジネスの競争社会で起こる「罠」を描き、「罠」にハマった社長と勤めた企業を支える忠心的な社員が再起を願い奮起するビジネス小説だ。まるで現代版の忠臣蔵を思い出した。偽装を暴くために逆に法を冒し税務調査を偽装し罠を暴く痛快なストーリーだ。世の中には多くの「甘い話」(儲け話)があるが、そこには多くの「罠」もあることを知る事が必要だ。よくある話は、何もしなくとも収益を得て、懐に大金が舞い込んでくるなどだが、一旦立ち止まって「では何故そんな「上手い」話があるのか」を考えるべきだ。特に現代の「詐欺」は個人情報の漏えいから一方的に行動を牛耳られることが多く、データの扱い事項などやたら入力しないことだ。貪欲な世は人を企業を世間を迷わせ、人は、企業は貪欲になればなるほど慣れ、更なる欲に駆られる。個人的な欲は「ほどほど」が一番と悟ることだ。

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

「現代の忠臣蔵」というキャッチコピーがありましたが、まさにその通りでした。
登場人物の名前からはじまり、各所に本家・忠臣蔵のオマージュがちりばめられています。

主君(株式会社の社長)が不正を嫌う清廉潔白な性格ゆえに、商売敵に嵌められて外国で逮捕拘禁されること、会社が破産に追い込まれ、社員が辛酸をなめること、そして復讐のために地下に潜伏して好機を伺う「東京組」と、その動きにブレーキをかけるような副社長・石倉。

経済的なやりとりや政府高官を巻き込んだ不正、反社会勢力とのつながりなど、「現代版」のあれんじはされていますが、根幹が「忠臣蔵」ですから勧善懲悪の物語であることは想像がつきますし、主人公たちが窮地に立たされても、安心してハラハラすることができる作品です。
韓国ドラマの「梨泰院クラス」のような会社同士の対立を含む復讐劇を、ややマイルドにした雰囲気の作品で、楽しんで読むことができました。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

91楽しく読んだがやっぱり焼き直しありきで展開が雑な感じがしますね。現実がこんなに上手くいかないからスカッとするのかもしれませんが。

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2020年10月28日

Posted by ブクログ

帯に「令和忠臣蔵」とあり、登場人物名を見てそうきたかと思わず笑う。クライマックスの討ち入りは旧暦に合わせ、浪士1名脱落の46人説で決着。さすがに円満なくくりとなったのは致し方ないんだろう。大石内蔵助良雄役の石倉良雄が、敵を欺かんと遊興にふけるなんぞ、かつてドラマ忠臣蔵が年末恒例番組だった時代に育った我われには理解できるし楽しめる。でも、令和にあってはこの忠誠劇って通じないんじゃないかなぁ。

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2020年06月07日

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