【感想・ネタバレ】ポリティコン 上のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

怖いよなあ、、、桐野夏生の小説は、もう、なんというか、怖いです。そして、凄い。

女性作家で、絶対に勝てねえなこの人には、その存在感と圧倒的な強さに、いっつもコテンパンに打ちのめされるな、と思うのは、桐野夏生と髙村薫ですね。もう、圧倒的に、強い・怖い・逞しい、って感じがします。

桐野さんの小説の持つ、なんというか、圧倒的な強さと禍々しさ。まがまがしい、って、これ、全然正しい使い方ではないと思うのですが、バチバチに褒め言葉です。本当に、禍々しい。そして、惚れ惚れするほどに、強い。おっとろしいです、ホンマ。

何故にこれほどに、人間という存在の、黒さ、というか、小悪党さ、って言うか、狡さや邪悪さや意地汚さを書き切ることができるのかね?というくらいに、ほんにまあ、感動するんですよね。もう、共感できなさすぎて共感できる。こんな人間、絶対イヤやわ絶対友達になりたくないわ、と思いながら読みつつ、うーむ、でも、俺も、こんな人間なんだろうなあ、、、って、思ってしまう。

この「ポリティコン」も、まず、題名の意味がわかりません。どんな意味?下巻まで、ちゃんと読み終えてから、意味を調べたいと思いますです。「メタボラ」も、謎なタイトルだったよなあ、、、桐野さんの小説の謎のタイトルは、なんだか、気になるのですよね。

それにしても、理想社会の実現のための唯腕村が、これほどまでにこう、悲惨な内実だとは。ユートピアが舞台のディストピア、理想郷のハズが絶望郷になっていく(であろう)ストーリー。マジ怖いっす。人間って。

桐野さんのポリシーは、いわば性悪説、なのだろうか。荀子ですね。諸子百家。春秋戦国時代。いったい、桐野さんを、小説の創作に駆り立てるなんらかのエネルギーって、どんな熱量なんだろう。おっとろしいですよ。これが「業」ってヤツか、とか、なんだかよく分からない事を思うのです。そして、その桐野さんの熱量に、紛れもなく魅了されている自分がいるわけで。

それにしても、人間って、結局はエロいんだろうなあ、ってことが、よーわかる小説ですね。マヤちゃんがどれほどの美少女なのか、あーもうビジュアルで見たいもんだなあ、って、結局はそこを思っちゃいますね。

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2018年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

唯腕村というユートピア。理事長だった父の後を継ぎ、東一が村を築く。
桐野夏生だからできた話だなあ。東一の思い通りにはいかない、村人たちとの意見の食い違い。人間のずる賢さだったり表には出さない裏向きの黒い感情を描くのはこの人の得意分野ですね。すっきりしない、もやもや感。
下巻に続くー。

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2014年02月28日

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