あらすじ
怪談というものは、理におちてはこわくない。あとで合理的解決というものをくっつけては面白くない。徹頭徹尾、荒唐無稽なものでなくてはならない。怪談を成功させるには、天才的文章力と、一種病的性格の持主でなければなるまい(著者)。奔放な想像力を縦横無尽に駆使した、まさしく風太郎奇想小説のこれが真髄。20篇収録。巻末に少年篇5篇と緊急追加2篇も同時収録!
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Posted by ブクログ
少年冒険奇譚は小学生の頃よんだらものっそわくわくしたんだろうな。
放射能のデタラメな言い掛かりに笑ってしまったが面白かった。
part1のホラーともミステリーともつかないものは好きだけど
SFものっぽいものも星新一ぽくて好き。
Posted by ブクログ
ホラー・SF色の強い作品集(少年篇からこぼれたものと補遺篇後に発見された作品もあり)。
面白かったベスト3。
1.蠟人
2.1999年
3.うんこ殺人
※3はシュールすぎたがタイトル力が強すぎるw
Posted by ブクログ
1947(昭和22)-1962(昭和37)年に
一般誌や少年向け雑誌に掲載されたホラーテイストの作品を集めた短編集。
作者が医学生だったためか、専門知識を引用したネタ多数……とは、
言い換えれば、精神や身体の疾患および異形を題材にしているということで、
表題から岡本綺堂の『青蛙堂鬼談』風の雰囲気を想像していた
自分のアテは見事に外れた。
だよね……だって……山田風太郎だもん(笑)
巻末に断り書きがあるとおり、時代が古いせいか、現代より人権意識が低く、
今だったら活字になって商業出版など不可!
――な語句・表現が散見されるが、
その旨を注記した上で原文どおり掲載という編集姿勢は好ましい。
マッドなドクターの話は楳図かずお御大の絵が相応しいのではないか、
などと勝手に思った。
ストーリーそのものよりも、戦後の混乱が尾を引く都会の片隅で、
治安が悪く、主人公たちの周囲に塒(とぐろ)を巻くように
危険な夜の空気が充満している部分が怖かった。