あらすじ
春。トロンボーンを背負う猫背・浅野湊を執拗に追いかける陽キャ女がひとり。身長差に反した先輩と後輩。見るからに陰と陽。正反対のふたりがひょんなことから演奏で通じ合う! そんな謎の音楽部を舞台にした新しい出会いと恋のハーモニーが…実際、上手く始まらないんです! という厄介系青春ガールズグラフィティ開幕!!
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正反対のふたり
中学生の時に吹奏楽部で人間関係のトラウマのある主人公が進学した高校でドラムをやる先輩にバンドに誘われるGLの第一巻。
主人公の浅野湊(あさのみなと)は猫背で人付き合いの苦手な高校1年生。
進学した高校でも友達ができず一人ベンチで昼食をとっていた時に楽器の音が校舎から聞こえてきた。
吹奏楽部のない学校のはずなのに…と思っていると湊を見つめる一人の女子生徒がいた。
彼女の視線に気おされて逃げるが放課後に再会。
彼女は2年の須川響生(すがわひびき)で、この学校でバンドに所属していてドラムを担当している。
その響生は楽器のケースを背負っていた湊を見かけたことがあって彼女を自分のバンドのメンバーに勧誘しに来たのだった。
しかし湊は断った。
なぜなら中学に入る前から市民バンドでトロンボーンを吹いていた彼女は中学1年で学校の吹奏楽部のコンクールメンバーに選出されそこから先輩や同級生から顰蹙を買い、その後目立たないように合奏時間以外はずっと一人で練習していたら音に自分の意思が見えないとけなされた。
そういうトラウマがあって吹奏楽部のない高校を選び、人間関係の軋轢の少ない市民バンドに所属する事を選んでいる。
だから響生の誘いを断ったが、それでも彼女は諦めない。
そしてそんな響生の誘いを受けて湊はバンドをやることに決めたがそのセッションで音楽的なこと以外で響生にときめいているのだった。
吹奏楽部に入るといい音を出し、良い結果を得ることと同時にきつい上下関係を乱してはいけないということを並行してこなさなきゃいけず、部がもっといい位置にいくために下級生がメンバーに選ばれると先輩からの当たりがきつくなりその二次被害を受けたくない同級生からも白い目で見られる。
そういう経験をしている湊にとって音楽は楽しい以上に苦しくてリスクのあるものなんだと思う。
それが響生との出会いによって少しずつ変わっていけたらいいなぁと思わずにはいられない。