あらすじ
赤紫の海・極彩色の神殿の 真実の古代ギリシャへ!! 青い海、青い空、白亜の神殿、ロマンチックな神話といった、私たちが日ごろイメージする古代ギリシャとはちょっと違う、「古代ギリシャのリアル」がわかる一冊。なぜ古代ギリシャ人は血や涙を「緑色」と表現するのか? なぜ古代ギリシャの主神ゼウスはあんなに浮気性なのか? そして「壺絵の落書きにみる同性愛」に至るまで、ネットやツイッターで大人気の著者が詳細かつ面白く解説。
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Posted by ブクログ
歴史の教科書では
西洋の範囲は古代ギリシアから始まります。
1ページにも満たないその章の中で
かろうじて、アテネ、ポリス、
アリストテレスなどの単語を
機械的に覚えている程度の知識ですが
難しいと思うことなく
読み進めることができました。
目から鱗となるような
リアルが多くありました。
おもな所では、
・現代と色の概念が違い色相ではなく、質感や性質を表す。
(緑色は豊かさやみずみずしさ、生命力を持つもの全般に使われる。例えば:朝露、涙、血などが緑色で表されます)
・ヒマな時間が哲学を生む。
(古代ギリシア語で暇を表す「schole」がスクールの語源となっていること)
・それまでの歴史のルーツでもあり、人間味溢れる様々なギリシャ神話。
日本との違いで
大きく感じることは現代ギリシアは
一度ヨーロッパの大国に取り込まれ後に
再度作られたもので
そこに歴史・文化に分断があることです。
逆にオリンポスの神々への信仰や神話などは、
日本の古事記や八百万の神の
捉え方に通じるようにも思いました。
全体的に緩い言葉表現で
書かれているのが読みやすく
大陸と島国、西洋と東洋で
似た所と違う所を
比べて読むのも面白いかなぁと思いました。