あらすじ
赤紫の海・極彩色の神殿の 真実の古代ギリシャへ!! 青い海、青い空、白亜の神殿、ロマンチックな神話といった、私たちが日ごろイメージする古代ギリシャとはちょっと違う、「古代ギリシャのリアル」がわかる一冊。なぜ古代ギリシャ人は血や涙を「緑色」と表現するのか? なぜ古代ギリシャの主神ゼウスはあんなに浮気性なのか? そして「壺絵の落書きにみる同性愛」に至るまで、ネットやツイッターで大人気の著者が詳細かつ面白く解説。
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Posted by ブクログ
ソーシャルゲーム「Fate/Grand Order」でインドラ様にガチ沼り、YouTube「ゲームさんぽ」さんたちの諸々を見ていて「そういえばギリシャ神話に手出ししとらんかったな……」と藤村さんの名を思い出し電子書籍を調べたらBooklive!に書籍が販売されていたので手を出しました。
まだ読んでいる最中。いろいろしれてたのしいね。
Posted by ブクログ
学問的訓練を受けながらも、学者を目指すことなくオタクに徹することで好きなことを好きなだけ語る自由を得ている様は、見ているだけでも清々しい。古代ギリシャに関するトリビア満載で、語り口もきっちりエンタメになっている。いろいろ読んでもすぐあやふやになるオリンポス十二神のイメージを今回は自分の中に定着できたのではないかという気になっている。
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とても面白く、尚且つわかりやすく古代ギリシャについて書かれている。
ギリシャ神話に何となく知っているけどもう少し詳しくなりたい人におすすめ。
詳しい人には向かないかもしれない。
Posted by ブクログ
著者をYouTubeで観て、古代ギリシャへ興味が湧き本書を読んだ。
古代ギリシャの神々がとても魅力的で、その文化がグッと身近に感じるようになる。
日本との共通点がなさそうで、結構あるんだなぁ〜‼︎ セミへの思いなど。
Posted by ブクログ
シシン先生節が冴え渡る!読んでいるとずっと先生の声が聞こえるような愉快な古代ギリシャツアー!
オリュンポス十二神を中心に履歴書や名言をピックアップして紹介する章は先生の溢れんばかりのギリシャ愛を感じざるを得ない。
Posted by ブクログ
ギリシャ旅行へ行く前にギリシャの歴史や神話に触れたくて読んだ本。
最初に想像していたギリシャの綺麗なイメージは白い建物、青いドーム、ピンク色の夕日、綺麗な海、美味しい海の幸であった。
読み終わったあとでは、神々の性への奔放さ自由さ、古代ギリシャ人の知的に考える力と、愛への情熱、文化的な背景を知って、白いイメージが色彩的になった。
人間が持つ感情を華やかに発揮される神様たちには驚かされるばかりであった。
でもなんだか好きになってしまう魅力があった。
日本とギリシャでセミに見出すものが、はかなさと永遠で真逆なところも面白かった。
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YouTubeの「ゲームさんぽ」でシシン先生の楽しい話に興味を持ち読み始めました。自分たちが想像するギリシャや神話がどんどん崩れると共に親近感が湧いたり、あまりにもぶっ飛んでて笑ったり楽しく読めました。
Posted by ブクログ
近現代の思い込みで「漂白」されていない、リアルな古代ギリシャの姿を紹介している。
そのギャップを分かりやすく、かつライトな語り口で書いている。
非常にとっつきやすく、古代ギリシャを学ぶ入門書としては最適。
Posted by ブクログ
面白かった。ギリシャ神話の神々についても書かれていて、自身のイメージするギリシャの神々と随分離れていて面白かった。とんでもな誕生してる神や、そんなことしてもいいの?ってことしてる神様かいて読書中、何度か笑ってしまった。古代ギリシャの人生観、恋愛観等についても書かれていて勉強になった。特に「破滅の日」についての考えが印象に残った。本当にすごい面白い。
Posted by ブクログ
読みやすい!
ギリシャ神話は粗方知っているよの人程驚きがある著書。
最初の数ページだけでも、既存の古代ギリシャ感が覆ります。
また、お馴染みのギリシャの神々がどうしてこうなったかが分かりやすく解釈されています。
文字が大きく、紹介ページも昔流行った「プロフィール帳」表記でたのしく読みやすいです。
普段本を読まない人にも薦めやすい一冊だと思います。
Posted by ブクログ
ギリシャ神話のオリンポス十二神の履歴書風まとめが良かった。多くの映画やマンガ、小説のモチーフになっているギリシャ神話が、親しみやすい文章でまとめられてて入門書として良いと思う。
西洋美術を見る際に、ギリシャ神話を知っていた方が面白いので、原典を読む気が起きない人におすすめ。
古代ギリシャ文明の方は専門的な内容もあるけど、優しい文章で分かりやすい。多神教の文化なので何となく腑に落ちるわ〜。
Posted by ブクログ
ヘロドトスやホメロスやアイキュロスほかの原典に当たる根性はないけれど、それらをつまみ食いして楽しくいろいろなギリシア神話の神々の話が読めた。古代ギリシア人が政治的に得だから古代ローマに吸収されてしまって、中世ギリシア人というのはいないし現代ギリシアとは全くつながっていないこと。そもそも古代ギリシアは1500個の都市国家からなっていて統一されたことがないから古代ギリシアという国は存在しないこと。絶対的な力を持つ王がいない世界だったこと。ギリシアの建造物の白亜のイメージはつくられたものであること(パルテノン神殿の色彩は削り取られてしまっている)。古代ギリシャ文明を西洋の起源にしたてあげていること自体ヨーロッパ人の願望を実現したのかもしれない。ギリシア文明はエジプト文明をはじめアフリカやアジアに起源があり、西洋文明の出発点は古代ギリシャではなく東洋に置くべきではないのか、などなど目から鱗だった。アンドロメダもアテナも黒い肌だったかも。
で、神々は人間から見ると強大な力を持つ超越的存在だが、慈悲深いわけでもなく、ましてや人類全体を愛してもいない、って昔子ども向けの本で読んだギリシャ神話の神様のイメージそのものなので納得。とっかえひっかえ愛人をつくるし、人間を愛人にしてその後殺されても守ろうともしないし、戦争をひきおこすし疫病を流行らせるし、人を狂わすし。
しかしとっかえひっかえの最たるゼウスは、最高の位の神の子孫と主張したい、と思った各都市の人間が、結果的に浮気神話を量産することになったということで腑に落ちた。
Posted by ブクログ
常々「古代ギリシャ人って誰なんだろう?」と思ってきた。
どこらへんに住んでいて、何を食べてて、人生観や宗教観は現代の我々やギリシャ人とどれくらい違うのか、あまりにも物語化されている過去像を含めて、知りたいと思っていた。
その意味において、1章はとっても面白かった。
まさにその「古代ギリシャ」そのものが、我々(近世ヨーロッパ)の望む形通りに修正されてきたこと、白く無垢であるべきという考えから「漂白」されてきたことなど、これまでのバイアスについて光を当てている。
その他にも古代ギリシャには「海」という言葉がないことから当初はもっと北部に住んでいた、など。
第2章は古代ギリシャの代名詞ともいえるオリンポスの12神についての紹介で、これまでいろんな本を読んできたけど、今回が一番面白く読めた。
多分意訳が多いからかな?
ともすれば混同しがちな権能とかも特徴立てて上手に紹介している。
第3章では古代ギリシャ人の生活について。
個人的には第1章が面白かったので、今後の著作についてはここを膨らまして、より詳細に「(我々の見ている)古代ギリシャとは?」を紹介してほしい。
あと、現代ギリシャ人が宗教も価値観も異なるけどアイデンティティとなっている古代ギリシャをどのように捉えているのかも、もっと知りたい。
Posted by ブクログ
ギリシャ神話は昔Wikipediaで各エピソードをつまみ読みしたくらい・・・という自分でも楽しめた。古代ギリシャ人が持っていた神話と世界観についての本。
一番興味深かったのは、ギリシャ神話の神々が浮気しまくりな理由を説明していた箇所。ゼウスのある種の畏敬を抱きそうになる浮気エピソードの数々の存在は以前から色んな本やウェブサイトでつまみ読みしていたが、ゼウスが浮気をするのは各都市国家が自分たちのルーツを主張するためだったという内容には良い驚きを得た。
他にも、ギリシアvsペルシア戦争の真実(ペルシア側についた都市国家も多く、前々から気に入らなかった周辺の都市国家がペルシアにつくなら俺らはギリシア連合側!またはその逆、という顛末)や、同性愛、寓話や詩歌で見える古代ギリシア人の精神性についてなどの当時の習俗や考え方に触れられる場所も面白かった。また、ギリシアの神々の紹介においては古代に信仰された神々が直接の信仰は絶えても、様々な形で生き続けていることを学べた(バッカスは聞いたことがあったけど、ギリシア起源とは。アポロ13号なども)。本を通じて、当時の人々の姿や思想、生き方の一端がみえたことが最大の収穫。
サクッと読めて(多分2~4時間くらい)、教養もしっかり深まる良書!
Posted by ブクログ
ギリシャに行く予定があるので読んでみました!
古代ギリシャはいくつものポリスから成り立っていたため、ギリシャ神話にはかなり地域性があるというのが面白い。
ギリシャは1000年歴史が途絶えており、古代ギリシャと現代ギリシャの直接的なつながりはないのである。しかし美の基準として古代ギリシャ文明は欧州で尊いものとされているので、現代ギリシャもそれを利用して古代ギリシャを商売の種にしている…
ゼウスが浮気性なのは、ゼウスが最高神で、ゼウスの血筋であると言いたい人があまりにも多く、数々の神話が作られたからだそう。
Posted by ブクログ
藤村シシン先生は他所の企画に乗っかることは多いようだが、単独でのアウトプットが少なめ。読み足りない。YouTubeでも書籍でもいいからもっと発信して欲しい。
Posted by ブクログ
歴史の教科書では
西洋の範囲は古代ギリシアから始まります。
1ページにも満たないその章の中で
かろうじて、アテネ、ポリス、
アリストテレスなどの単語を
機械的に覚えている程度の知識ですが
難しいと思うことなく
読み進めることができました。
目から鱗となるような
リアルが多くありました。
おもな所では、
・現代と色の概念が違い色相ではなく、質感や性質を表す。
(緑色は豊かさやみずみずしさ、生命力を持つもの全般に使われる。例えば:朝露、涙、血などが緑色で表されます)
・ヒマな時間が哲学を生む。
(古代ギリシア語で暇を表す「schole」がスクールの語源となっていること)
・それまでの歴史のルーツでもあり、人間味溢れる様々なギリシャ神話。
日本との違いで
大きく感じることは現代ギリシアは
一度ヨーロッパの大国に取り込まれ後に
再度作られたもので
そこに歴史・文化に分断があることです。
逆にオリンポスの神々への信仰や神話などは、
日本の古事記や八百万の神の
捉え方に通じるようにも思いました。
全体的に緩い言葉表現で
書かれているのが読みやすく
大陸と島国、西洋と東洋で
似た所と違う所を
比べて読むのも面白いかなぁと思いました。
Posted by ブクログ
古代ギリシャおよびギリシャ神話について解説した本。著者をYoutube上で拝見し、その解説の面白さにハマって本の購入を決定。本でもやっぱり面白かった。
特にやっぱりギリシャ神話のところは良かった。ギリシャ神話はよく知らないんだけど、解説が面白くて、ギリシャ神話の神様たちって人間臭くっていいなあ(でも怖い)と思った。ギリシャ神話もちゃんと読んでみようかなと思った。
Posted by ブクログ
知識が皆無に等しくても楽しめる内容だった。
漠然と持っていたギリシャのイメージが実は「オリジナル」ではなく、西洋的なアイデンティティを求められた結果の産物だったことには驚いた。
大英博物館の今では信じられないような行動にも驚き。最初から確立しているわけではないのだから、当然かもしれないがそういった時代もあったのだなぁ、と。学芸員課程をかじった者としてはそういうふうにも思ったり。
固定のイメージを覆すところからお話を始めるのはシンプルに構成として上手いな〜と思った。文体も堅苦しくないのでサクサク読める。
古代ギリシャ的な「信仰」や「習慣」は無くなっても、神話は語り継がれて、新しいものになったり、今だけじゃなくてきっとこれからも色々な解釈がされたり、題材やら元ネタになっていったりするんだろうなとギリシャ神話の強さを改めて感じた。
Posted by ブクログ
「ゲームさんぽ」から入った。幼少期に神話を読み漁ったときには出てこなかったような事実や、信仰の盛衰と現実との関係性などが、くだけた文体で読みやすく書かれていておもしろかった。
惜しむらくは他に著書がないこと。今後も動画で追いかけていこうと思う。
Posted by ブクログ
すべてがポップに描かれていて、入門編として非常に読みやすく面白かった。難しいことがないのがまた良い。履歴書風にまとめられた神々の紹介もわかりやすくて比較しやすい。改めてギリシャ神話を知りたくなった。
Posted by ブクログ
著者のツイッターもおもしろく読んでおり、書籍もやっと購入!自分の中にあいまいでモノクロなイメージとしてあった古代ギリシャの姿がまさに天然色に塗り替えられていくおもしろさ!神々の履歴書もみな個性的。そこに古代ギリシャ人の求めるものが見えてきて、とても楽しく知識が広がる本でした。「ハレイオス・ポテールと賢者の石」読んでみたい(笑)
Posted by ブクログ
古代ギリシャの知られていない意外な真実と、そして現代日本人にもつながる共通した感性も明らかにされる、なかなか楽しい切り口の古代ギリシャについて詳しくなれる読み物でした。
色の捉えかた、「流れるもの、生きているもの」などという共通性から同じ単語を使うという感性は素敵だと思うし、蝉に感じる儚さを古代ギリシャの人々も感じていたというのは遥かなロマンチシズムを感じたり…。
そういうエピソードひとつひとつによって、かつて彼らはほんとうに存在していたんだな、という「リアルさ」が自然と浮き立ってきたように感じました。
一方でギリシア神話の神々のハチャメチャさ(そしてそれがだんだんと曲色されたものでもあるという)や、夢や生活の感性(はたらかざるものこそ人であるという)のわからなさもそれはそれで凄いなと...
古代ギリシアのあれこれを小難しくなく、ひたすら平易に楽しく解説してくれていて有難いし、すてきな本だと思いました。
Posted by ブクログ
よく海外の創作物に登場する、元ネタがギリシャ神話のキャラクターとか、ギリシャ神話の物語に沿ったストーリーとか、そういうものをもっと深く知りたいと思い、購入。実際の古代ギリシャの神々が性に奔放だったのはよくわかったが、主に紹介されていた12神以外の神話についての記述はあまりなかったため、今回の読書による知識をきっかけにもう少し深くギリシャについて語られた本を読んでみようと思えた。
Posted by ブクログ
時間切れで、読めていないページもあるけど。
最初から、え、そうなの⁈とギリシャに対するイメージが覆りまくり。白亜の神殿のイメージが極彩色に彩られていたなんて。
そのイメージを守るために大英博物館では漂白までしたなんて!信じられない…
人間らしいイキイキとした、神々のエピソード達。ギリシャの神は人間の投影でもあるのかな?自然災害などを説明するために語られる自由な神々の行い。
ざっくばらんな語り口で、カジュアルに、お若い方でも気軽に取って楽しめる、入門書。
Posted by ブクログ
のっけから驚く
ギリシャは白くない!
元々神殿は極彩色に彩られていたのだ!
大英博物館が、所蔵するパルテノン神殿のフリーズ(建物上部の装飾彫刻)の色をこすり落とし白く磨き上げた
博物館のスポンサー命令とのことが1939年に発覚
なんとまぁ!
18世紀半ばから西欧でギリシャブームが起こる
ギリシャは崇高で静謐、単純美のシンボルでなければならない
大理石は白く輝いていないといけない
神殿は白亜でなければならない
国全体も、古代ギリシャっぽくないものは破壊され、古代ギリシャっぽい建築物が建てられた
西洋人が古代ギリシャの理想化する理由
それは「ギリシャ文明を自分たち西洋世界の共通のルーツ」だと信じているから!
しかしながらギリシャ文明はエジプト文明をはじめアフリカやアジアに起源があり、西洋文明の出発点は古代ギリシャではなく東洋におくべきでは…(黒いアテナ論争)という意見もあり
というわけで
「白亜の、白人の、古代ギリシャ」は西洋がそうあってほしかったギリシャの幻想が投影されている
中世ギリシャは存在しない
1000年の空白あり(確かにそういえばそうである)
古代ローマ(東ローマ帝国、オスマン帝国)に吸収された
次にギリシャ人を名乗る人が現れるのは19世紀(ギリシャ独立戦争)
古代ギリシャは多神教(ただし宗教という概念や言葉はまだない)
現代ギリシャは一神教(東方正教徒)
まぁそんな感じで古代ギリシャ人と現代ギリシャ人は異なる
(しかし現代ギリシャ人は古代ギリシャ人に大変誇りをもっている)
他にも
ギリシャ神話の世界、オリンポス十二神とその履歴書(これは役立つ)、古代ギリシャ人のメンタリティ、価値観や時間感覚(特に労働に対する価値観が日本とまぁ違うこと)、夢占い、盛んな同性愛(!)、日本と同じくセミ(ミーンミン鳴く蝉です)に情緒を感じる…など
なかなか面白いネタが多く、ギリシャの知識ゼロのド初心者の私にはピッタリであった
最後に著者について
藤村シシン氏
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家
高校生の時に「聖闘士星矢」にすっかりハマり、ギリシャ神話に興味を持つようになる…
ちなみに女性である
ネット検索するとギリシャの衣装で登場しており、なかなかインパクトがあって面白い
情熱をもって好きなことを仕事にするというのはまさにこういうことなんだろうと思わせる女性である
こういう方の活躍はこれからも楽しみだ
こういう本をおり混ぜながらギリシャの歴史を知っていくのはずいぶんおトクな気がする
楽しませていただきました♪
Posted by ブクログ
古代ギリシャのイメージは西欧の押し付けという話は面白かった。私達日本人はその西洋観的ギリシャしか知らないわけで。
ギリシャの神様達の話が中心でページのほとんどを割かれている。そういった本は他にもあるから、もうちょっとリアルな生活の話などが多くてもよかったかな。
軽〜い感じの切り口はわかりやすかったけど。
Posted by ブクログ
映画や小説、絵画を見る上で、ギリシャ神話を知っているともっと楽しみが深まるのに、と思いつつ、詳しく知らないギリシャ神話。改めて知れればと本書を手に取った。
カジュアルに読めるギリシャ神話の入門書で、ギリシャ神話の位置づけやオリンポス12神の個性の整理に役立った。
一方で、人によっては中途半端な本かも知れないなぁと思ったのも事実。興味を引くべく(名前だけでも)有名な神のエピソードやギリシャ神話のちょっとした疑問、トリビアから入っているのだけれど、ギリシャ神話に興味を持つ人でないと、その神の名や「ちょっとした疑問」自体、全く知らないのではないかと。逆にそこそこ知っていると、整理には役だっても知識は深まらない。
とはいえ、まとめ方はユニークだし、何より最後の参考文献がすごくいい。作者が古代ギリシャの知識がなくても読める本に★を付けてくださっているのも親切。これに引っ張るための1冊だったのではないかと思うほど。そう考えると、入門書のあり方として正しいんですよね。