あらすじ
3歳のときに脳性まひ(小脳低形成)と診断された式町水晶はバイオリニストを目指している。耳の聞こえない親友なっちゃんとの交流の中で、自分の音をどう伝えたらいいのか悩むが、そんなときバイオリニスト中吉俊博のライブを観て衝撃を受ける。一つ年上のなっちゃんの卒業が間近に迫り、なっちゃんに「音」を聴かせたい水晶は……!? この漫画はバイオリニスト式町水晶さんをモデルにしたフィクションです。式町さんの実際の経験とは異なる部分がありますのでご了承下さい。*ドキュメント読み切り「水晶の音」収録。
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障害を持って生きる
脳性まひがありながらバイオリニストを目指す少年の成長と葛藤の日々を描いた作品の第一巻。
主人公は式町水晶(しきまちみずき)という小学生の少年。
脳性まひを患いながらもバイオリニストを目指す明るい少年だ。
普段は車いすを使っているがそれなりに腕は動かせるしゆっくりだが歩くこともできる。
普段は
特別支援学級に通っている。
水晶には特に仲のいい友達がいる。
彼の名はなっちゃんこと奈月(なつき)といって水晶のひとつ上の少年で耳が聞こえず、定期的な透析が必要な体を持つ。
そんな彼は踊るのが大好きで教室でもよくダンスをしていた。
そんなときにたまたま出会ったジャズやポップスクラシックを演奏するバイオリニスト中吉に出会って水晶は衝撃を受ける。
こんな演奏をしたいという演奏家に出会ったのは初めてだったからだ。
彼に刺激を受けた水晶は卒業式の後に奈月に対して耳が聞こえなくても彼に届けようと演奏する。
それに応えるように奈月もダンスでセッションするのだった。
そしてバイオリニストとダンサーとしていつか同じ舞台に立つことを誓いあってそれぞれの道に進むのだった。
その後水晶は中学以降は普通の学校に通う事を希望していたので小学校の通常学級に6年から編入することになる。
しかし特別支援学級のころとは生活するスピードが違う上に常に『障害者』として見られることに。
そしてそれがいじめに繋がっていくことになるのだった……。
前半の心温まるお話と後半の辛いお話の差が読んでいて心に突き刺さる。
明るい水晶が少しずつ陰りが見え始めていくのが心が痛くなっていく。
これからどうなるのか続きが気になる。