【感想・ネタバレ】ペトロフ事件のレビュー

あらすじ

巨額の財産を狙った殺人か? 旧満洲、大連近郊でロシヤ人富豪イワン・ペトロフが射殺された! 容疑者は3人の甥、アントン、ニコライ、アレクサンドルとその恋人たち。が、彼らには堅牢なアリバイがあった! 鬼貫(おにつら)警部は得意のロシヤ語をあやつり、粘りづよく捜査するが……はたして、満鉄の時刻表は何を語るのか? 時刻表トリックの歴史的傑作!

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Posted by ブクログ

鬼貫警部シリーズ
大連で起きたペトロフ殺人事件。容疑者は被害者の3人の甥達。それぞれにアリバイを主張する。暦を使ったアリバイ作り。時刻表を使ったアリバイトリック。

 2009年9月4日再読

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2009年10月07日

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ネタバレ

珍しく容疑者が3人もいて全員のアリバイを崩していくという趣向。時刻表トリックのややこしさで5〜6点くらいかなと思っていたら…
処女作というのは著者の雛形であって、そこまで捻ってはこないだろうという謎の安心感からスッカリ騙されてしまった。『スタイルズ荘の怪事件』を読んだ時と同じ感動。
満州が舞台で、当時の民族観や旅情なども味わえる貴重な作品。

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2025年09月28日

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巨額の財産を狙った殺人か?旧満州、大連近郊でロシヤ人富豪イワン・ペトロフが射ち殺される事件が起きた!容疑者は三人の甥、アントン、ニコライ、アレクサンドルとその恋人たち。だが、彼らには一人残らず堅牢なアリバイがあった!鬼貫警部は得意のロシヤ語をあやつり、粘りづよく捜査する。…はたして満鉄の時刻表は何を語るのか?本格推理の巨匠初の長編にして、時刻表トリックの傑作。 (「BOOK」データベースより)

色々な作家さんが尊敬してやまない本格推理界の重鎮、鮎川哲也氏。
いつかその作品を読んでみようと思いながら、なかなか読めずにいたのですが、やっと読むことができました。

鬼貫警部との出会いは、火曜サスペンス劇場のドラマが先。
そのイメージを拭い去るのが難しいかなと思いましたが、満州の描写や個性的な登場人物によってあっという間に小説の中に入り込めました。
地図や時刻表が添えられていましたが、特に時刻表に関してはほとんど見ないまま読み進みました。

古い小説は読みにくかったりなかなか進まなかったりすることが多いのですが、ぐいぐい読めたのは鮎川氏の作品だからでしょうか。
トリック自体は今はもう目新しさもないものでしたが、時刻表トリックのアリバイ崩しものの草分け的な作品と言うことで一読の価値はあると思います。
私の大好きな有栖川有栖氏が敬愛する鮎川氏の作品をもっといろいろ読んでみたいと思っています。

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2013年07月29日

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 満州を舞台にしたアリバイ崩しもの。
 日本人や満州人、ロシア人が入り乱れ、よく解らない。土地名も解らないし、位置関係、距離感覚がない。なのでよく解らない。
 でも、そこそこ面白かった。

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2013年03月09日

Posted by ブクログ

鮎川哲也の初長編。想像してたのとは結構違った雰囲気だった。
旧満州方面を舞台にしていることにまず驚かされるし、登場する大連とか夏家河子の光景の方がミステリの仕掛けより、むしろ印象に残る。
また日本を舞台にしたほかの多くの作品でも、方言というのがよく登場するが、本作からしてロシア語や訛り混じりの北京語が登場し、通訳を通して、という場面も多い。
言語の問題を意識的に描いているのが、自分には新鮮だった。

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2013年02月14日

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容疑者3人の堅固なアリバイが崩れていく様はおもしろいです。
時刻表トリックそのものは平凡かもしれませんが、解き明かす過程も楽しい。
ラストにひとひねりありますが、ここまでアリバイ崩し、時刻表トリックに取り組んだのに、という気持ちも少し残りました。

異国情緒溢れる満州の描写も素敵です。

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2011年02月14日

Posted by ブクログ

鮎川氏の著書を読むのはこの本が初です。
物語の舞台となる満州については教科書程度の知識しかないのですが、実際の満州は物語に描かれているような日本、中国、ロシアが入り混じったエキゾチックな地域だったのかしらと思い、今まで自分が思っていた満州のイメージとは違っていて新鮮に感じました。
物語はシンプルで淡々さくさくと進んで行き、時刻表トリックもいたってシンプルでした。
良い意味で素朴な感じがする物語でした。
満足度は★★★☆☆。
鮎川氏の原点があるような、そんな本でした。

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2009年11月22日

Posted by ブクログ

堅実。アリバイトリックが微妙に複雑なので慎重に読まないと理解しにくいけどその精密さは見事。どの容疑者にも等分に疑惑があってそれを鬼貫警部が崩そうとする、でもそのアリバイは調べると堅固になるというもの。これが次第に崩れていく過程はやっぱ面白い。ただ真の犯人には想いもよらなかった。ただ「これでいいのか?」とも感じた。可能性はあるけどさ。

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2009年10月04日

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