【感想・ネタバレ】美しい幾何学のレビュー

あらすじ

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身近な花,木などの植物や,器,万華鏡など美しいと思うものには数学的な理由が潜んでいます。本書は見たことがある例からはじめて,エッシャーやフラクタル図形など数学的に研究されている図形にまで踏み込んで,その数学的な美しさに迫ります。数学的な理由を知ると,物事の見え方がきっと変わります。数学初心者でも楽しんでいただけるように要所要所に解説を入れています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

幾何学的という一般的に使われる言葉の本質や、写真においてよく言われる「良い構図」とはなにか?なぜ良いと感じるのか?が知りたくて本書を読み始めた。
結果として、正直想像以上に数学的な理論で説明されていて難解なところが多かった。。。
頑張って読み進める中で分かったことや感じたこととしては、

・美しいと感じる図形や空間(対称性、フラクタル性、繰り返し模様)などのパターンを知ることができた。
・黄金比がなぜ美しいと言われるか?の理由が分かった。同時に白銀比はなぜ美しいと感じるのかの興味も湧いた。
 軽く調べてみると、白銀比も黄金比同様にフラクタル性や、自然界に存在するものであること、日本人の顔や「もったいない精神」から黄金比より白銀比が好まれる、など様々な確度の説明があり面白そうであった。
・結局黄金比や白銀比なども「人が美しいと感じるもの」を理論的に説明したものであり、順番としては「黄金比が美しいから黄金比」ではなく「美しいと思うものには黄金比が多かった」というのが大事なのかなと。理論を知ることは重要で、それと同じかそれ以上に、自分の感性や直感を大事にしたいとも思った。

==何となく印象に残った内容のメモ==
・5つの正多面体と、半正多面体(サッカーボールなどもこの理論で整理できる)

・美しさの秘密:対称性
 - 鏡映対称(線対称)と回転対称(点対称)

・ユークリッド幾何学は5つの公準をもとに定義される世界における理論。そのうちの一つが平行に関するもの(直線l外の1点を通るlに平行な直線はただ1つ)であり、これを変えると(例えば平面ではなく球体上の話など)、異なる幾何体系が生まれる(複数をまとめて非ユークリッド幾何学と呼ぶ)。

・自分と同じ形が自分の中に縮小されて無限に何度もくりこまれているような図形の性質をフラクタル性という(=自己相似)

・黄金比=1:a.618...
 これは相似な図形が内部に次々と繰り込まれていく(フラクタル構造)ときにしばしば現れる比率である。黄金比を美しいと感じる所以はこのまとまりの良さが一つあるのかもしれない。

・イスラム教は偶像崇拝をせずに幾何学模様が飾られる(東京ジャーミイ(東アジアで最も美しいモスクと言われる)
 - 6mmの対称性(6=回転軸数、m=回転軸、m=鏡映軸)、4mm、繰り返し模様、黄金比など様々な幾何学が用いられている。

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2023年01月09日

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