あらすじ
ある日、ぐみ(作者)の元にかかってきた母親からの1本の電話。
それはぺるみ(妹)に代わって協議離婚中の旦那・トビオのマンションに離婚届を取りに行った際、首を吊り倒れているトビオを発見してしまったというものだった。
その後、警察からの取り調べや検死により、他殺などの事件性はなく自殺という判断が下されたのだが、事件はこれで終わらなかった。なんとトビオの死によってマンションが事故物件化してしまったため大家から損害賠償金1千万円を支払うよう命じられたのである。
果たして、宮本家を待つ運命とはいかに――。
★単行本カバー下画像収録★
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Posted by ブクログ
著者の妹の旦那さんが自殺してしまい、その後のお話を書いたコミックエッセイです。個人的には絵が苦手でした。妹さん本人が書いているわけではないので、自死遺族の心境とかはあまり書かれていません。
ただ、その後に起こる問題などを詳しく書かれています。主に自死後にその物件が「事故物件」となってしまい損害賠償請求をされる...という問題を解決していく様子や、妹さんの夫の家族との問題など。想像しただけでも精神的にしんどいことが続くんだなぁと思いました。
いい弁護士さんに出会えたことはよかったです。「死にたいは生きたいの裏返し」とは、なんか切ないです。
う〜ん…
もともと離婚話が決まっていたからか?
夫が自殺したというのに、ずいぶん淡々としている。
夫の身上はどうでもよく、アパートの損害賠償請求されることの心配だけ。
離婚届を受け取りに行くのも、アパートの遺品整理をするのも、死んだ夫の葬儀にも、「気まずいから」という理由で自分は不参加。
母親と妹にすべてやってもらうという。
端々から『自分たち遺族は被害者』のような雰囲気だが、夫が亡くなったことを悲しむ様子もなく。
本当の意味での遺族は義家族(トビオさんの両親と弟)だろと思いました。
不動産屋の方から失礼な態度を取られた時に、「こういう時に人間の品性って出るよね」と妹に話しているけど、じゃあこの作者は品格があるの?と思った。
これから一人で子どもを育てていかなきゃならないのとアパートの損害賠償請求のこととで精神的に追いつめられる気持ちはお察ししますが、それもやっぱり自分の心配ばかりですよね。
長年連れ添った夫が自死したことなんてどうでもいいのかなぁと、ちょっとモヤモヤしながら読みました。