あらすじ
「ルールが複雑」というイメージの根強いラグビー。試合観戦の際、勝負のポイントを見極めるにはどうすればよいのか。ポジションの特徴や、競技に通底する道徳や歴史とは? 日本初開催となるW杯をとことん楽しむために元日本代表主将が説く、観戦術の決定版!
<目次>
はじめに
第1章 ラグビーをやっているのは、こんな人たちだ
~各ポジションのキャラクターがわかればラグビー理解がグンと深くなる~
第2章 ラグビーはこう見ると、よくわかる!
なぜパスを放るのか
なぜキックを蹴るのか
なぜ1対1はビッグチャンスにつながるのか
タックルのあと、グラウンドでは何が起こっているのか
ボール争奪の原則
密集戦の反則はどういうときに起こるのか
ブレイクダウンのもうひとつの見方
中世からの伝統を受け継ぐ「セットプレー」
スクラムとラインアウトのどちらがアタックを仕掛けやすいか
第3章 「世紀の祭典」ワールドカップと、世界ラグビーの勢力図
ラグビーを生んだフットボール
カップ戦の誕生
アマチュアリズムとプロフェッショナリズム
加速度的に成長したラグビー・ワールドカップ
ラグビーの代表選手資格(エリジビリティ)はなぜ国籍だけではないのか
南半球がワールドカップで強い理由
地元開催のワールドカップで、日本代表に期待するもの
ジャパンのライバルたち(アイルランド、スコットランド、ロシア、サモア) ほか
第4章 僕がラグビーを大好きな理由
ラグビー最大の魅力は「多様性」
ラグビーが教えてくれた「議論する」文化
代表チームのキャプテンであることの重圧と喜びを越えて
僕にとってのラグビーは「多面体」である
みんなで「アンセム(国歌)」を歌ってワールドカップを盛り上げよう! ほか
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
廣瀬さんの本、2冊目です。前著「なんのために勝つのか」とはちょっと違って、ラグビーのワールドカップを見るに当たって、ラグビーの基本的な理念、理念から導き出されるルールと各ポジションの役割、選手の戦術からみる観戦のポイント、ワールドカップを見る上での各チームの特徴など、ワールドカップを見る前に読んでおけば確かにもう少し面白く見られたかもしれない・・・という内容。サッカーとラグビーの考え方の根本的な違い、簡単にいえばラフプレーを生まないために、見える化の観点から手を使うことを禁止する方向にルール化されていったサッカーと、フェアプレーをベースにボールの奪い合いを追及したラグビーの違いについての記述はとても面白かった。そういう理念を理解した上で、ラグビーのルールを知り、ゲームを見ると確かに一味違った観戦ができるかもしれない。それと、これは「なんのために勝つのか」につながると思うのだけど、前回イングランドのワールドカップの日本代表における廣瀬さんの位置づけと気持ちの持ち方。キャプテンとしてチームを引っ張る立場から、ある意味サブとしてサポートに回る立場を経験する中で生まれた葛藤とその中で見つけた自分の役割について、色々考えるものがありました。
最後に、ワールドカップとしての国際交流。国家を歌い、国家とその歴史を知る。これはこれで色々考えるきっかけになりました。確かにラグビーの日本代表はある意味国際化が一歩進んでいる。参考にすべき点は多いかなと思います。
Posted by ブクログ
結婚するならフロントロー、お酒を飲むならセカンドロー、親分にするなら第3列、学級委員にするならハーフ団、一緒にサバイバルするならセンター、アイドルにするならwing、何かがあったときに助けてもらうならフルバック
クリントイーストウッド監督の映画インビタス/負けざる者たち
ラグビーの代表資格はなぜ国籍だけでは無いのか?19世紀のイングランドで生まれたルール。当時、イングランドを中心とした英国は大英帝国として世界中に植民地を持っていた。そうした植民地を経営するためにパブリックスクールや大学でラグビーをプレイしたエリートたちが世界中の様々な国に派遣されていたから
南半球がワールドカップで強い理由。南半球4カ国は、ワールドカップが行われていない年でも毎年激しく切磋琢磨しているのだから実力をつけて当然だと思う