【感想・ネタバレ】P+D BOOKS 記念碑のレビュー

あらすじ

戦争末期の日本のカオスを丸ごと描く問題作。

物語は戦争末期の昭和19年12月から始まり、無条件降伏後の20年10月で幕を下ろす。

外交官の夫を原因不明の自殺で失った石射康子は、国策通信社に勤め、深田英人枢密顧問官の秘書も務めている。一方で、米国人妻をアメリカに残して交換船で帰国したジャーナリスト・伊沢信彦とは愛人関係にあり、協力して深田の和平工作のために情報を提供していた。すでに太平洋の島々では玉砕が相次ぎ、東京爆撃も始まりつつあった。

特攻隊や学徒出陣、また逼迫する配給物資や闇取引などの過酷な現実を余すことなく丸ごと描いた問題作。

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