【感想・ネタバレ】イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引きのレビュー

あらすじ

IoT、MaaS、OMOなど、新しいビジネスの潮流が次々と誕生している第4次産業革命の世界。破壊的イノベーションの時代を、私達はどう生き抜くか。
そのカギは、「ビジネス(B)」「テクノロジー(T)」「クリエイティビティ(C)」を統合するスキルセット=BTCスキルにある!
次世代型のビジネスパーソンやエンジニアに必要とされる思考法を、世界的に活躍するデザインエンジニアの著者が徹底解説。イノベーションを生み出す人材像をクリアに描いた、これからのリーダーのための最新スキルの教科書。

著者について

田川 欣哉(たがわ きんや)
Takram代表取締役。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート名誉フェロー。
1976年東京都生まれ。東京大学工学部卒業。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程修了。デザインエンジニア。プロダクト・サービスからブランドまで、テクノロジーとデザインの幅広い分野に精通する。主なプロジェクトに、トヨタ自動車「e-Palette Concept」のプレゼンテーション設計、日本政府の地域経済分析システム「RESAS」のプロトタイピング、Sansan「Eight」の立ち上げ、メルカリのデザインアドバイザリなどがある。経済産業省・特許庁の「デザイン経営」宣言の作成にコアメンバーとして関わった。経済産業省産業構造審議会知的財産分科会委員。グッドデザイン金賞、iF Design Award、ニューヨーク近代美術館パーマネントコレクション、未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータ認定など受賞多数。2015年から2018年までロイヤル・カレッジ・オブ・アート客員教授を務め、2018年に同校から名誉フェローを授与された。

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Posted by ブクログ

私自身はプロダクトデザイナーですが、
近年、感覚的には感じていたが、言語化できていなかった事柄について、非常に理解し易い端的な言葉や章立てで説明されていて、これからの活動の参考に出来る一冊だった。

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2021年12月27日

Posted by ブクログ

デザインとは何か、を理解できる良い本

これからBTC ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの越境人材が必要。

デザインセンスは、ジャッジを繰り返すことで磨かれる。ふせんで赤青黄色で振り分けてみよう。まずは己の好みを知るところから。

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2020年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現代のビジネスマンに必要とされるスキルについて記された名著。


メモ
・テクノロジーの気配を消して、ユーザーの生活空間と自然に共存できるプロダクトに仕上げること。
・デザイン思考の本質は人のリアルな課題や振る舞い、感情の動きなどを高い解像度で捉え、それを構造化した上で、プロトタイピングを通して課題解決の方法を模索すること
・一方でもともとのアイデアやwhyの部分については個人的な体験によるものが多く、デザイン思考で生まれるものではない
また、ブランドやスタイルを作るデザインでもない。これはクラシカルデザインが提供するもの
・ヨーロッパ主導、クラシカルデザインのI派とアメリカ西海岸主導のwe派が存在する。それぞれ物理世界のデザインとデジタル世界のデザインに概ね対応する。
・プロトタイピングの種類
考えるために作るもの
改善するために作るもの
人に物事を伝えるために作るもの
・プロトタイピングにより、提案を抽象的な結論と具体的な結論である体験の二つの組み合わせで提示することが可能に。
・アイデア出しを常に並行して行う。具体かを考える日数を増やす。
・成功するプロジェクト共通のポイント
ユーザーについての高解像度の理解を獲得すると同時にアイデアも出す
単発のアイデアは機能しない。アイデアは群として考える
プロトタイピングを通して仮説検証アラ取りを行う
デザインには課題解決のためのデザインとブランドやスタイルを作るデザインがあることを知り、活用法を意識する

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2020年02月16日

Posted by ブクログ

BTC型人材の提唱や経済産業省の『デザイン経営宣言』の中心人物として有名なTakramの田川欣哉さんの書籍。デザインに関して、わかりやすく、とても濃い内容が書かれていた。 特にBTC型人材、デザイン思考については今まで読んだ書籍の中でも1番わかりやすかった。

"デザイン"ってそもそもどういう意味なのか、ヨーロッパ/シリコンバレーでのデザイン、I派/We派について説明し、ぼんやりとした輪郭をはっきりさせ、現在求められているデザインについて解説しています。

デザインだけでなくテクノロジーやビジネスを身に着けたいデザイナー、デザインを事業に取り入れたい経営者/組織にオススメです。とりあえずチームの必読書リストに即採用ですね。

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2020年01月27日

Posted by ブクログ

BTC型人材が重宝される世の中。単なるデザインシンキングとかの話ではなくて、デザインエンジニアの田川さんが書くイノベーションを生む人材とは何かを深く掘り下げた本。

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2019年09月19日

Posted by ブクログ

超良書。デザインの重要性が日に日に増す昨今、キャリアの構築方法として参考にしようと手に取ったが
参考になる部分が多い上に、著者の親切心か参考図書も豊富に書いてあり、わかりやすい論理が言語化されている
イノベーションの歴史も要素にきちんと分解されていて
腑に落ちる内容となっている
クラシカルデザインのスキルの伸ばし方、特にセンスと呼ばれる非言語な領域も
誰でもできる手法を紹介してくれている
やるやらないは本人次第、自分はビジネス、エンジニアリングの両方を経験しているので
本書でいうBTC人材になれるよう日々精進したいし
その背中を少し押してくれる内容になっていた
本からのアイデアを行動として実践していく予定

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2019年09月03日

Posted by ブクログ

これからの時代、どういうスキルを持っていれば生き残ることができるのか。そこに答えはあるのだろうか。
本書は2019年発行の書籍なので、Chat-GPT(生成AI)が一般化された2022年以前のものだ。
ここほんの数年の間で、「生き残るためのスキル」は、目まぐるしく変化している。
正直、私自身もこれらの情報に翻弄されている感が否めない。
しかし、私も含め、働く人々が安心できる答えを探しているのも事実だろうと思う。
本書では「これからは【BTCスキル】が重要だ」と説いているが、「Business
(ビジネス)」「Technology(テクノロジー)」「Creativity(クリエイティビティ)」のことだそうだ。
結局はひとつの分野だけを突き詰めてもダメで、最低でもこれら3つを統合するスキルセットを身に付けろという話である。
教育分野における、「STEAM教育」みたいな考え方だが、こちらも「Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)」の5分野を統合的に学ぼうという教育アプローチ。
3つ学ぶなら、5つ学んだ方が良い気がするが、勉強する側としては尻込みしてしまう。
ただでさえ情報量が多い世の中で、「そりゃあ勉強できるに越したことはないけど・・・」となるのも当然。
当たり前だが、大半の人は平均的な普通の人なのだから、その中で「これをすれば有利になれるよ」と言われても、全員がそれを目指せば優位差は無くなる訳だ。
一方で、もしこれらを無視して学ばなければ「みんなはやっているのに、私だけ脱落する」という恐怖と戦うことになる。
いずれにしても今後、この残酷な世界の中で生き残っていくのは、相当に大変なことだ。
自分で自分を精神的に追い込まないようにしなければと思う一方で、冷静になって社会の変化と自分の実力とのギャップを常に見極めていく必要がある。
これからの人生は長い。
医学の進歩で間違いなく100歳以上生きることになるし、もし健康であるならば、80〜90歳まで働く社会が現実的に訪れることだろう。
これは人々の寿命の話ということだけでなく、社会のことを考えても、最も現実的な話だ。
超少子化によって、老人人口ばかりが増えていく中で、実際に社会保障や医療費を現役世代だけで支えるのは無理がある。
これは人口動態を見るだけでも明らかだ。
これだけ増えた老人たちが、定年退職して悠々自適に暮らしてもらうよりは、少しでも長く健康的に働いてもらった方が、家族だけでなく、日本国家にとってもありがたい話なのだ。
(もちろん私自身も、もうすぐこの老人たちの1人になっていく)
そういう文脈で考えると、一つのスキルだけで長い期間働き続けるのは、相当難しいのではないかと思ってしまう。
これから益々長期化する人生の中で、何度もリスキリングして、新しい仕事に取り組むことが多くなることだろう。
さらにここに、テクノロジーの進化が変数として加わってくる。
「将来、AIに代替される仕事」というのも、頻繁にニュースになっているが、それもChat-GPT登場以前と以後では、相当に様相が異なっている。
2016年頃出ていた将来予測では「クリエイティブ業務」は、AIに代替されにくいという予想だったが、それはここ数年で大きく変わってしまった。
AIが無尽蔵にコンテンツを生成できるようになってしまい、しかもクオリティが充分に高い。
広告分野などは、クリエイティブ要素だけでなく、ABテストで消費者の反応を見ながら改善していくのが普通だから、どう考えてもAIクリエイターの方に分がある。
しかもそこで使用されるAIキャラクターは、生身の人間とは異なるために、24時間労働も可能だし、わがままもスキャンダルも一切ない。
こうなると広告だけでなく、映画、番組などのコンテンツ制作や、小説などもAIが生成したものを視聴者や読者の反応を見ながら、自動的に改善されていく仕組みが出来上がっていくだろう。
小説などは、読者が読み始めてからの反応を見ながら、展開が人によってどんどん変化していくということも、技術的には充分に可能だと思われる。
もちろん紙に刷られた書籍では無理だが、電子書籍であれば、そんなサービスが近々世に出てきてもおかしくない。
こんな状況なのだから「将来もAIやロボットに代替されない仕事」を、今の内から予測して対策するのには、相当に無理があるということなのだ。
ほとんどの仕事が代替されることを前提に、「その上でどう生きていくか」を模索することの方が、実際理にかなっている。
もちろん、言うは易く行うは難しだ。
そんな簡単に答えが出る話ではないし、行動まで伴うとなると、さらに困難のハードルは上がっているだろう。
これからは、特に人生に迷う人が多数出てきそうな気がする。
こういう文脈で考えると、少しずつ我々が取るべき道筋が見えてくる。
以下のことに気付けるかどうかは、人生に非常に大きな差を生むのではないだろうか。
★楽観的になれるかどうか
どうせあれこれ悩んでも仕方がない。変化することを前提に、今まで苦労して獲得したものが無駄になったとしても、そこで落ち込んだりしないことが大事だ。
★手放せるかどうか
苦労して獲得したものに対して、どうしても執着してしまう。しかし、そこはスパッと切り替えをした方が、きっと良い人生を送れるだろう。
★さっさと次の行動をできるかどうか
変化に適応するとは、究極的には次の行動をすることだ。新しいことに挑戦することは失敗も付きものであるが、これこそ失敗しても楽観的になれるかどうかは非常に重要だ。
★そして究極のコミュニケーション力
未来はそんな状況になるはずだから、迷う人も悩む人も多くなってくるだろう。そんな時に寄り添ってくれる人は、非常に大切な存在になる。具体的な解決策を欲しければAIに質問すればいい。しかし「なんとなくこの人といるとホッとする」という感覚は、人間ならでは。非常に難しくてフワっとしてそうなスキルだが、よくよく考えれば方法は見えてくるはずだ。
・普段からニコニコしていて、そもそも相談しやすい
・きちんと話を聞いてくれる
・話に割り込んだりせず、相槌を打ってくれる
これらは一例であるが、それこそコミュ力向上の書籍などは数多く出ているから、それらを参考にすればいい。
話が本書とはだいぶズレてしまったが、本書で語るBTC人材はレベルが高過ぎる気がする。
私は社会人生活30年以上の50代であるが、BTCの「ビジネス・テクノロジー・クリエイティビティ」が身に付いているのかどうかは自信がない。
「計りようがない」ということもあるが、確かに全く知らないよりは勉強してでも身に付けた方が絶対にいい。
「ビジネス」については、やはりきちんと自分の仕事や業界のこと、数々のビジネスモデル(仕組み)について、理解を深めることが大事だろうと思う。
自分がその仕事を長年やっていたとしても、それが「単なる作業」だけになっていたら危険だ。
ビジネスの本質が理解できているかいないかで、違う仕事に就いたときの習熟度合いが大きく異なってしまう。
ビジネス力を磨くには、それこそ業界事例や、経営学、ビジネスモデルなども、今ではYoutubeなどで検索すれば分かりやすい動画が多数出てくる。
それらを学ぶだけでも、第一歩としては十分かもしれない。
「テクノロジー」については、実際は「コンピューターの知識」と言ってもよいだろう。
コンピューターがどういう進化を遂げて、今に至っているのか。そしてこれからどう進化していくのか。
個々のコンピューターは、ネットワーク化し、その範囲は今でも広がり続けている。
そういう意味では、IoTだって、自動運転だって、ブロックチェーンだって、メタバースだって、
実は同じ文脈の上で進化していることが見えてくるはずだ。
それぞれ専門は異なるから、識者からすれば違うように見えるかもしれないが、大きな括りで考えると、今後もテクノロジーの進化が、我々の生活をどう変えていくのかは、何となく見えてくる。それは端的に言えば、SFの世界だ。
漫画アニメに慣れ親しんだ我々にとって、そんな未来を想像することは、そこまで難しい話ではないはずだと思う。
そして最後が「クリエイティビティ」となるが、これこそ最も難しい。
本書が発行された以後に生成AIが出てきた訳だが、「クリエイティブ」な分野こそ、急激に生成AIに代替されていく。
その中で「人間としては、どんなクリエイティビティを身に付ける必要があるのか」というのが、壮大な問いとなる。
ヒントは数々あるが、個人的には前述した「コミュニケーション力」こそが「クリエイティブ能力」と重なっていると思っている。
両者はそれぞれ言葉も意味も異なるのであるが、「人間が必要なクリエイティブ力」という文脈で考えると、見えてくるものがあるのではないだろうか。
「クリエイティブ」=「創造」としても、ここで言うものは、単にモノを生産すれば良いという訳ではない。
当たり前であるが、社会にとって無駄なものを大量生産することは、クリエイティブとは決して言わない。
「クリエイティブ」の前提は、「誰か」のためになることであり、「社会」のためになることだ。
つまり、「クリエイティブ」とは、「コミュニケーション」が前提として成り立つものなのである。
まずこの感覚を掴むことが非常に重要だ。
AIの話では、オックスフォード大学の哲学者ニック・ボストロム氏が論じた「ペーパークリップをつくり続ける機械についての怖い話」が有名だ。
AIは命令されたら、それを愚直に実行し続けてしまう。
AIに善悪や倫理を学ばせることもできるかもしれないが、過去のデータからしか答えを出せないAIに、究極の選択をさせることが果たして可能なのだろうか。
あくまでも人間のためにクリエイティビティを発揮するには、高度なコミュニケーション能力が必要なのは間違いない。
本書では、具体的なテクニックも説いていた。
★「n=1」目の前のたった1人を感動させることを考えてみる
★「ふせんトレーニング」良いと思うものを「青」、ダメだと思うものを「赤」、よく分からないものに「黄」の付箋を貼って色分けする。「黄」を減らすことが大事で、自分の良し悪しの基準を明確化していく訓練となる。
★「たす・ひく・みがく」これはものの考え方。足したり引いたりして、自分なりの形を見つけていく。形が見えたら、ひたすらそれを磨く。
★「デザインフィクション」単なる想像ではなく、改めて課題を問い直して仮説を立ててみる。
これらは確かにクリエイティビティを養えそうだが、もし可能であれば個人学習よりも、集団でワークショップ形式で行う方がよいのだろう。
それこそコミュニケーション力も同時に養えると思う。
「n=1」について、チームで話し合うのもあり。
「ふせんトレーニング」を個々で行って、チーム内で共有したり、それについて話し合ったりするのもあり。
ある課題に対して「たす・ひく・みがく」をチームで実践してみるのもあり。
最後に、自分たちで今行っている事業について、「デザインフィクション」の発想で問い直してみるのもあり。
仕事がAIに代替されていったとしても、人間は何かをして人生を過ごさなくてはいけない。
単にお金を稼ぐだけでなく、100年を超える時間を有意義に使うためには、「いかに他人と共同して、楽しい時間を過ごすか」が大切なのは間違いない。
全くの他人同士が一つの大スタジアムに集まって、贔屓のチームを一緒になって応援し、熱狂する。
スポーツの例が分かりやすいかもしれないが、今後人が生きていく一つの指針のように感じるのだ。
熱狂するスポーツを、「BTC」(ビジネス・テクノロジー・クリエイティビティ)の文脈で再定義してみると、何かが見えてくるかもしれない。
我々は未来をどう生きていけばよいのか。
どんな形にせよ、我々は長い人生を生きていくしかないのである。
より良く生きる道を見つけたいと思う。
(2025/3/1土)

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

非常に良かった。
- インタビュー記事など色々読んだあとだったので、新しい情報があるわけではなかったけど、簡潔にまとまっており良かった。
- フツウのサラリーマンとかマーケターは、ビジネスデザイン力をつけて小さく始めたり観察から始めるようなことができないと、これから厳しいかも、という感覚がある中で、デザイン思考を簡単なところから取り入れていこう、というアイディアまで入ってて、良かった。

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2020年09月06日

Posted by ブクログ

■論点
破壊的変化をどう生き抜くか?
時代の加速度的変化にともない、イノベーションを起こせるBTC人材が必要であること、BTC人材になるための方法を伝える本。

■答え
デザインの力(課題解決のためのデザイン、スタイルやブランドをつくるデザイン)を身につける

■根拠
・オペレーション人材が増えすぎて、変化ができない。(未来は変化の積分値)
・時代が4P+経験が必要になってきた。

■答え(how)
・イノベーション人材(BTC人材)になる

■根拠(具体策)
・デザインリテラシーを鍛える
・センスを鍛えるふせんトレーニング
A:自分が良いと思うものに「青」
B:ダメと思うものに「赤」
C:よく分からないものに「黄」←これが無くなるようにする
・「モノとモノサシ」の思考で客観的にアイディアを膨らませる
A:モノを考える
B:モノサシを考える
C:モノサシ上にモノを増やす
ステップで客観的に具体と抽象を行き来しアイディアの幅を広げる。

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2020年01月27日

Posted by ブクログ

BTC型人材にどのような背景からアプローチするのがいいと考えるか、作者の視点から記載してあり興味深かった。

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2019年12月21日

Posted by ブクログ

旦那が買っていて家にあったので読んでみた。

「ビジネス(B)」「テクノロジー(T)」「クリエイティビティ(C)」を統合するスキルセット=BTCスキル

BTCスキルを組織でやるか、個人でやるか、的なこと書かれていたと思う。
自分はデザイナー。ビジネスもテクノロジーも弱い。
この本をBTC人材になるぞ!とはならないが、組織で彼らと仕事をするときに何を言ってるのか理解できるスキルは大切だと思った。

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2019年12月14日

Posted by ブクログ

デザイン思考ができる人材に興味があって(になりたくて)、手に取った本。
「これからはビジネスとクリエイティブ(≒デザイン)とテクノロジーの
3領域が分かっている人材が必要」という
著者の主張は、シンプルで、とても分かりやすいです。
(実際、育てるのはとても大変だろうと思うけれど。)

この本の立て付けは、入門書の立ち位置になっていて、
(著者も言う通り)もっと学びたい人は他の書籍やスクールに行ったり、
実践で鍛える必要性があります。
もうすこしその点のガイダンスが巻末などにまとまっていれば、
よりネクストプランが明確でよかったかと思います。

それにしても、著者がデザイナーだけあって、
この本自体がよくデザインされていると思われる。
(自分は素人だから、本当のところはよく分からないけれど。)
読みやすい文章だけでなく、文字の大きさや行間、表紙や挿絵に至るまで、
デザイン初心者が挫折しないようなデザインになっている(ような気がする)。
一点、素人には「??」だったのが、たった200ページほどの本なのに、
なぜかハードカバーになっている点。
(安っぽい本にしたくなかったのかな!?)
(合っているかどうかは別にして)こんな感じで、
本の中身だけでなく、読書体験全体を考えてみると、
よりデザインの面白さが際立つ一冊になりそうです。

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2019年12月02日

Posted by ブクログ

BTC人材についての入門者向け。とはいえ、読みやすいが内容も深く、広義でのデザインやビジネスに従事する人全てにオススメ。

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2019年09月23日

Posted by ブクログ

BTC型人材になるためや、組織を作っていくための手立てとその重要性が書いてある
センスは意思決定の連続からなるのは腹落ちした

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2019年09月16日

Posted by ブクログ

デザインの大切さを学べる
BTC人材と言われる、ビジネス、テクノロジー、クリエイティビティーの3つを理解することの大切さを実感できる

付箋トレーニングと言われる、
よい、悪い、わからない
というのを付箋で貼りつけて、理由付けするのは、デザインセンスを身につける上で有用だと感じた

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2023年12月26日

Posted by ブクログ

著者が東京大学出身でRCA卒業という優秀な経歴を持つ方がどんな考えを持ってデザイン分野の仕事をしているのかが気になって購入した。
主な内容はビジネス・テクノロジー・クリエイティブ(=BTC)の結びつきからイノベーションを生み出していくためのスキルについて書かれていた。

全体的にそれぞれの結びつきの部分に対してフォーカスが当たっている印象で、どの領域に軸があると言うわけではないので、これを読んで実践するのか知識という点では効用が薄いように思えるが、著者含めTakramの企業文化として大事にしていることとして読むには面白いかなと思う。

複数の領域を横断して新たな価値を生み出したい人やTakramのようなイノベーティブな企業文化を構築したい人にとって参考になる本だと思った。

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2024年01月02日

Posted by ブクログ

2章 イノベーションを加速する人材像
・「たす人」「みがく人」「ひく人」という説明が分かりやすく、普段から意識をして観点の不足を意識したい。
・“越境人材を育てるシンプルなルール”の中で不得意領域の学習と得意領域の指導を半々に仕事として与えるナレッジチェーンが紹介されており、プロジェクトを通じた人材育成の考え方のヒントになる。

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2021年08月21日

Posted by ブクログ

 イノベーションのお勉強。

 BTC=ビジネス×テクノロジー×クリエイティビティ

 4Pから5Pの時代へ

 BTC型人材の頭の中でも、このような越境的新結合が起こりやすい状態が生まれます。これは、方法論としてのデザインの中に、ビジネスやエンジニアリングと全く異なるアプローチが豊富に含まれるからです。そして、そのデザインのアプローチの大半は「ユーザー視点」と「美意識」に立脚しています。B型やT型のロジカル思考と、それに相反するようなC型のユーザー視点や美意識のあいだを振り子のように行ったり来たりすることで、異種交配、つまり価値創造の打率が自然と高まります。

「エッジエフェクト」
 海にも陸にもフィットしないといけない両生類は体の部品も多く、エネルギーも使うし、さぞかし不快な思いをしながら生きていたはずです。しかし、生物の進化の歴史を紐解くと、様々なバリエーションの種が多数発生したのがこの海と陸の境界線だったそうで、これをエッジ・エフェクトといいます。

 デザインといえば長年、クラシカルデザインのことを指していました。第1次産業革命によって大量生産が可能となり、世の中に安価で粗悪な商品があふれました。その反動として起きたのがイギリスを機とするアーツアンドクラフツ運動。その過程で生まれたのがデザインという領域です。
 アーツアンドクラフツ運動を牽引した「デザイナー」の出自は、アーティスト、工芸職人、建築家などでした。そこでは、これらの作家とも呼べるクリエイター達が、氾濫する低品質の大量生産品のデザイン改善に取り組みました。この運動を起点に、プロダクトデザイン、インテリアデザイン、カーデザイン、グラフィックデザインなど多様なデザイン分野が生み出されました。
 これらクラシカルデザインの各領域が共通して重んじるのは、デザイナーの作家性、完成品の「作品」とも呼べる審美性です。つまり、重きがおかれるのはデザイナーが提示するオリジナルで完成度の高い世界観であり、作品には個人名が紐づいています。こうした個人の力に強く依存するクラシカルデザインの成り立ちを、ここでは「I派(私派)」と呼ぶことにします。
 
 それがコンピュータの時代に入り、それまで「I」だけだったデザインの主語に「We」が加わりました。作り手の個性よりもユーザー視点や客観性を重視して、「We派(組織派)」として、よりよいデザインをしようという潮流のことです。
 かくしてヨーロッパ主導の「I派」と、アメリカ西海岸主導の「We派」が併存する状況が生まれました。

 俯瞰してみれば、「I派」と「We派」は、それぞれ、物理世界のデザイン(建築、プロダクトデザイン、グラフィックデザインなど)と、デジタル世界のデザイン(UIデザイン、UXデザイン)に対応するために生まれたものです。
 先ほどの議論になぞらえるなら、「I派」のクラシカルデザインと、「We派」のデザインエンジニアリングとビジネスデザイン、ということになります。これは「ブランドやスタイルをつくるデザイン」と「課題解決のためのデザイン」の分類と符合します。この整理を頭に入れておくことで、一言でデザイナーといっても2種類の人種が存在しているということが理解できるようになります。つまり、デザイナーと接する際には、その人間が、どちらの側のデザイナーなのかを見極め、コミュニケーション作法を作り替える必要があるということになります。
 デザイン界の中でも、このふたつの流派は、あまり混じり合うことがありません。そればかりか、互いの欠点に指を指すような論争もさかんに行われています。

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2021年05月23日

Posted by ブクログ

BTCという言葉を知らなかったが、言われてみれば世の中の企業はCの部分に力を入れ始めている。こういった背景があるという新しい気付きになった。

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2021年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 経済産業省の低減「デザイン経営」の立役者が著したBTC(Business, Technology, Creativity)人材の定義とその要件を示した本である。非常に読みやすい。
 情報流通のコストが下がったことによる一種の弊害は差がつきにくくなったことである。電球を発明したのはエジソンではない彼が発明したのは電力システムである。(結局「直流」にこだわったため敗北しているのだが。)ここで大切なのはタッチポイントに対して明確に答えを持って顧客体験全体を考えたのがエジソンだったということである。(ちなみに書籍にはこの話はない。)
 この本ではデザインを「課題解決」としてその課題として「顧客体験」を利用することを説いている。これが経営に直結する時代であるというのが底流にある。
 くせがなく分かりやすく。顧客体験を知り尽くしているからこそのスムーズさが清々しい。

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2019年12月14日

Posted by ブクログ

企業活動の一貫性を成すものがデザインなんだと理解したのが一番の収穫。そして、僕が傾倒しているデザイン思考がビジネスデザインに分類され、(ものづくりの根幹ではあるものの)それだけでは価値を最大限に提供しきれない、と気付かされた。
感性と理性、抽象と具体の往復の重要性については、様々な書籍で語られているので新鮮味はなかった。
とはいえ、僕自身は分析偏重タイプななで、ふせんトーニングを毎朝のルーティンとしてさっそくやってみたい。

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2019年10月15日

「IT・コンピュータ」ランキング