あらすじ
本当の自分を探しに行く! 十四歳の一年間を瑞々しく描く、オムニバス。男子も、女子も、みんないろいろ抱えてる。1 「ボーダレスガール」 いけてるグループに入れた葉子だが、本当の自分の居場所はここではないって気づいてる。でも、現実は甘くなくて…。2 「夏色プール」 たけるは、水泳クラブで小さなころからずっと芙美といっしょだった。でも芙美に好きな人できてから、調子がおかしくなったのだが!?3 「十四歳エスケープ」 すごく軽い気持ちで応募したオーディションの一次審査に通った、律。その日から世界が変わってしまった。でも私、本当にアイドルになりたいの?4 「星光る」人当たりは悪くないし、勉強だって頑張っている、大地。でも謎めいた学年1位にどうしても勝てない…。だれなんだ、1位は?
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14歳、中学2年生。クラスで浮くこと、変わった人だと思われることは絶対に避けなければならない。でも素のままでいる人を羨ましいとも思う。そんな4人のお話。とても良かった。
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四つのショートストーリー。それぞれ同じ学校ですごす四人のお話でした。
だから次のお話で「あっ、さっきの物語の子だ」と見つけるだけでも面白い。
人間関係や恋愛、勉強と中学生に入ると初めての経験ばかりで大変ですが
人それぞれ悩みがあることも知ることができるし
解決のヒントを教えてくれる物語でもあると思います。
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連作短編なのでさくさく読めた。それぞれの章の登場人物たちがゆるくつながってるのが楽しい。
心理描写がうまく、十四歳の頃ってこんなだったなーと共感しながら読めた。面白かったです。
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男子中学生の素直さ、単純さが眩しすぎる。
テストの点で巻けたら本気で悔しがる。でもちょっとした切欠ですぐ友達になれる。そこからは一直線で、いつしか大事な友達になる。矢代くんと百井くんの話が好きだった。
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中学2年生の主人公と、主人公に関わっている、その他のクラスメイトの物語を短編にした本だった。
中学2年生、14歳ならではの考え方や周りの環境
などを思い出し、少し懐かしさを感じた。
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4人の中学生、それぞれの季節に起こった友だち関係の変化を描いたオムニバス。大人になるとあっという間のワンシーズンだけど、中学生の頃は多くのことがギュッと詰まっていたなぁ。4話とも一生懸命さが愛おしい。特に最後のお話が良かった〜。みんなハッピーになってほしいな。
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中学二年生のとあるクラス内の、人間模様を数人の目を通してみる事が出来る連作集です。学校と言えば人間関係のヒエラルキー維持で多大なエネルギーを消費しますね。上手く渡って行けなかった自分を思い返すと忸怩たる思いもありますが、やはりこういう体当たりの青春って読んでいて眩しいですね。
成長に伴って一緒に居る仲間が変わって、以前の友人と過ごすことが出来なくなったり。幼馴染が異性だったことに気が付いて気まずくなる瞬間があったり。無理な背伸びをして本来の自分が楽しいと思う事を見失ったり。自分より劣っていると思っていたクラスメイトに負けてしまった瞬間に湧き上がる理不尽な怒りだったり。
児童文学ですが大人が読むと、逆に「あー、分かるかも」と思う瞬間がいくつもありました。今なら簡単に手を差し伸べられる事も、同調圧力や異物排斥の雰囲気に呑まれて見て見ぬ振りをしてしまったりした事が思い出されます。
自分が14歳の時はちょうど転校があって、上手く人と馴染めなくなった切っ掛けになった事を思い出します。時々仲良くなる友達はいましたが、どういう風に付き合うのが友達なのか分からなくなってしまって、結構大変な時代だったような気がします。
児童文学は一般の読者の目に触れる事が少ないですが、時々読んでも非常に当たりが多い印象です。やはり未来ある若者に向けた本はいい本であって欲しいです。
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4つのお話
とても爽やかではっとさせられた
葉子としおり 女子ってめんどくさい
日向と日陰。仲良しだった2人だけど分かれてしまって…
「誰だって境界線を持っている。だけどそれは、たぶんその人だけのもので、ほかの誰かじゃ壊せない。超えられるのは自分で作った、自分の中の境界線だけなんだ」
女子ってめんどくさい
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14歳。まだ全然大人ではないけれど、自分と他者の違いにより敏感になる繊細な年頃。
1つのクラス、性格の異なる4人の主人公たちの日常オムニバス。
気が強い女子や、調子に乗ってやりすぎてしまう男子などは登場するが、全体を通して明らかに残酷なヒール役がいないところがリアリティがあってよい。
自分の立ち位置を気にするばかりに、かつての親友と他人のようになってしまった女の子。
具体的な夢や目標はないけれど、何者かになりたいと望む女の子。
どこか下に見ていたクラスメイトが、自分よりずっと大人だと気づいた男の子。
どこのクラスにも普遍的にいそうで、共感性が高い作品だと思った。とくに最後の話は、中学生男子らしい友情に心地良い爽快感が残った。
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個人的な意見だが、14歳というのは身も心も子供から大人へと移り変わる一番の過渡期だと思う。だからこそ、揺れ動く14歳をモチーフにした作品が多いのだと思う。移り行く季節と14歳の物語。
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表題のとおり、14歳の少年少女についての短編集です。それぞれの小説は独立しても読めますが、全編を通して登場人物たちが、少しずつ関係しあっていて、読み進めていくうちに、キャラクターがより深く理解できる楽しさもあります。
文章も読みやすく、10代ならではの葛藤がさわやかに描かれています。
登場人物は14歳ですが、内容やボリュームを考えると、小学校高学年のお子さんにおすすめです。
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十四歳って悩める時期なんだなぁ。大人じゃないけど、子どもからは抜け出そうとしてる。ボーダレスガールの葉子の「日陰にいる人」「日向にいる人」居心地悪くても日向の方がいいと思う気持ち…それは大人になっても同じかも。短編の中で「星光る」頑張って一番お気に入り。百井君の強さがいつかちゃんと報われて、幸せになってほしい…と涙腺が緩んだ。これデビュー作かな、中学生にも読んでほしい。