【感想・ネタバレ】中国金融の実力と日本の戦略のレビュー

あらすじ

2016年に世界最大となった中国の銀行市場。シャドーバンキングの資産規模は約900兆円、超富裕層の資産は2300兆円、日本の約1.3倍だという。さらに、個人間決済ではフィンテックの伸長著しく、キャッシュレス化率では日本を大きく引き離している。急成長を遂げる中国メガ市場において、日本はどのようにその「果実」を享受すべきか。日中金融協力の現場に立ってきた著者は、中国金融を把握するためには「リスクも正しく認識する必要がある」と述べる。エビデンスに基づく客観的な分析と豊富な図解により、中国金融の最前線と日本の対応策を描き出す意欲作。 【目次より】●第一章 世界トップクラスに成長した中国金融市場――その秘密と課題 ●第二章 中国金融ビジネスの最前線――日系金融機関の挑戦 ●第三章 なぜ日中金融協力が必要なのか?――未来を展望して

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Posted by ブクログ

中国の金融の現状についてすっきりかつ平易にまとめている本。日中金融協力への著者の思いが感じられるのも、良い点かと思う。コストパフォーマンスに優れた一冊。

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2019年08月29日

Posted by ブクログ

 本書に一貫して書かれている通り、金融分野において日本と中国との関わり合いはまだまだ薄い。中国の資本市場が完全に開放されていない環境下、日本の金融機関が中国にある資産に目を向けることは少ないし、実際アクセスしようとしても妨げになるものがたくさんある。
 本書では、それらをいかにして乗り越えていくのか、そのマインドを転換していこうという主張がなされている。
 自分自身、対外証券投資の業務の中で、実際に中国への投資の入口に立つインフラの第一歩を整えた経験がある。確かに、中国側の対応には政治的な意思が感じられるところもある。そういうところでは、まだまだフルアクセスとはいかないのが現状だろう。ただ、このままでよいとは思わない。ある時振り返った時、あの時投資を始めておけばよかったという恨み節は、いつも必ず耳にするのである。

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2019年09月29日

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