【感想・ネタバレ】沖縄と私と娼婦のレビュー

あらすじ

ベトナム戦争への出撃基地となったアメリカ統治下の沖縄。1960年代末の返還運動、ベトナム反戦闘争が激化する時代、夜の風俗街に生きた人々。沖縄地上戦の傷痕、米軍最優先社会、生死隣合わせの米兵たち……。それらの矛盾を一身に背負った女たち。その姿をヒリヒリと肌を刺すような筆致で描く。今に続く沖縄が抱える問題の原点を激しく問いかける歴史的名著。

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Posted by ブクログ

性病とか妊娠の危険とかまだ若い子まで晒されていて、それがディープキスの延長だとしか考えられない無意味な大人にはなりたくない。私いたかったのって伝えて欲しがっている女性たちを感じます。

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2021年07月24日

Posted by ブクログ

イデオロギーや隷属意識の視点ではなく、明日への生活の糧を得ようとする低所得者の奮闘から社会を俯瞰してみる。本土復帰前の沖縄と地元住民への偏見や差別の冷遇は、現代もなお政府を筆頭に温存されている。本土の人びとが異議を唱える覚悟は未だ少なく、臭いモノ扱いとして看過しようとする。そんな無関心に解決の糸口などなく、課題を次世代に押し付ける無責任こそ日本の伝統となっている。スゴクナイ日本。

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2024年01月09日

Posted by ブクログ

佐木隆三『沖縄と私と娼婦』ちくま文庫。

1970年に刊行されたルポルタージュを文庫化。日本に返還される前の沖縄に佐木隆三自らが数年間滞在し、アンダーグラウンドから沖縄の今を描いた名著。

日本でありながら米国の植民地であり続ける沖縄の現実は今もなお続く。米軍基地がある限り、日本政府が自国として沖縄を完全に受け入れない限り、日本政府が米国を排除しない限り、植民地支配は続く。その原点とも言うべき統治支配下の1960年代の沖縄が生々しく描かれている。

世界の警察を名乗り、自国の利益ばかりを追求するテロ国家による様々な国の悪魔的支配に終止符を打てる政治家は居ないのだろうか。

本体価格800円
★★★★

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2019年05月18日

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