あらすじ
小論文、レポート、論述問題から、企画書、書籍執筆まで、あらゆる文章作成の芯に効く!「たしかに、これで書ける!」編集者/作家/漫画家として「相手に言葉を伝え」続ける著者が本当に必要なテクニックを厳選し、一挙公開。
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Posted by ブクログ
最後まで読んで、これは批評を書くためというより、よりよく生きるための方策を「書く」という行為を通じて実践していくための本とも言える気がする。
句読点の打ち方や助詞の「の」効果など、いわゆる文法にまつわる指摘から、書いた文章の読み方、読者からの反応の受け取り方まで、一筋縄では行かないことばかり。
だから、書き続けて以前より良くなることを目指していく。
言葉を磨いて自分が磨かれれば、外へと少しずつ広がっていく…のかもしれない。
Posted by ブクログ
前半は、批評がなぜ必要か・批評を書く構えはどういうものか、で後半は、実際に書く際に気をつけること、になっている。前半は理論編で、後半は実践編というかんじです。前半はけっこう刺激的で面白いのだが、後半は単発的なTips集のようなところがあるので、同じペースでは読み進められないかな。後半のさらに後半はかなりトリヴィアルな”文章作法”なので通読するよりは、眺めておいて後で必要な時に参照するような使い方でいいように思います。
Posted by ブクログ
「はじめての批評」という本の増補改訂版として企画されたということで、文章を書くこと全般ではなく、批評の書き方に特化している。
頻繁に出てくる著者の謙遜が、本書の内容の堅さと合わず、引っかかった。
以下、参考になると思った点。
•わかりやすい言葉が、本質を見えづらくする(例 国債を国民の借金)
•安易につまらない、おもしろい、と評価しない。どう面白いのか、つまらないのかを考えることで、語彙力が飛躍的にあがる。つまらないと感じたものを5つ集めて、それぞれを説明するとトレーニングになる。
Posted by ブクログ
2016年に書いた本の増補改訂版らしい。
今の時代に文章を書くためのヒントがたくさん。
誰もが発信し、受け止められる状況が出来て、
かえって以前ほど気軽にものを言うことが難しくなる中で、
いかに勇気をもって自分の言葉を発していくか。
世にあふれる文章は、多様性よりも、
むしろ二つから一つを選ばせるような狭い価値観や、
二つだけをつなげて出したような拙速な結論が目につくように思う。
情報は山のように集められても、それはただの材料でしかなく、
じゃあそこからその人が何を見出すのか、がないと面白くない。
データという客観性の中に隠れた自分は、無記名で暴言を吐くのとたいして変わりない。
かといって自分の意見だけを押し通しても読んではもらえず、
意見の違う他者(自分よりも頭がイイ)の存在を思いながら書いていく意識が大事。
以前書いたことと今書くことが変わることも当たり前。
多義性を含んだ言葉(「こと」など)で用を足さずに言い換えること。
分かりやすい文章には弊害や危険性もあること。
いろいろと示唆に富む1冊でした。
Posted by ブクログ
削りながら書く=文字数を節約する。
過去へのリサーチ=書く前に調べる必要がある。
読み手は賢く鋭く感受性に富んでいる。
わからないもの、に視線を向ける。
文章と文章の余白を意識する。思考の形跡がある。
yesを伝えるために、noから始める。
テキテキしない=的を使いすぎない。
つまらない、と書かない。おもしろい、と書かない。
カタカナ語依存症にならない。
略語は、言葉を省略するだけでなく新たな意味性が生まれる。
描き続ける以上に文章術はない。