【感想・ネタバレ】夏へのトンネル、さよならの出口のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

まさに夏の青春!って感じの小説でした。
どんどん読み進めてしまい、あとがきに書いてある作者さんの思惑通りウラシマ効果を感じました。

キャラクターが魅力的ですね。
特にお気に入りは小春ちゃんです。最初出てきたときは悪ガキのいじめっ子な訳ですが、本当はプライドが高いのに自信がなく小心者なだけ。あんずに顔面パンチを食らい鼻血出して逃げてしまいます。かといって家では弟思い。いいお姉ちゃんです。あんずに簡単に論破されて大粒の涙を流す。かわいいですね(笑)
彼女は精神的に最も成長したキャラクターで、最後は苦しむあんずを助けてくれます。

それにしてもカオル君の母親は徹底的に悪に徹していましたね。そのおかげかダメ人間の父親がなんとも憎めないキャラクターになっています。彼は母親と違い本質的には悪党ではないですからね。

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2023年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ウラシマトンネル。。。
トンネル内の時間の経過は、現実の世界では何倍もので進む謎のトンネル。

自分と遊んでいた妹が
木から落ちて死んでしまう。

それが、原因で家族がバラバラに。

自分のせいだと思い苦しみながら生きている主人公。

そんな彼の前に
現れたトンネル。
。。。。。


死んだ妹に逢うために、トンネル内に入り
ボロボロになるまで、走り続ける。

そして、やっと妹に逢うことが出来たが、
妹は兄に

好き人と生きるべき
ここに居てはいけないと言う。

兄は泣く泣く、妹に別れを告げ
現実の世界に戻るために
ひたすら走り続ける。

意識がもうろうとし
倒れたとき、そこには愛する人が。

そして、トンネルを出たときには
17才体で戸籍上は30才。

愛する人と人生をスタートする。

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2022年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙がすごくいい。とても誠実な青春小説。
うじうじした主人公がぴったりくるヒロインと出会って色んなものを犠牲にして彼女を選ぶ、というライト文芸の王道っぽい流れだが、三秋縋系ではない爽やかな王道青春。

トンネルは自分の生きる世界での時間を捨ててでも得たいものがあるかどうか、というギミックで、そこにこだわる主人公にとってのトンネルが、最後には元の世界の大切なものを浮き彫りになせるという構成が丁寧。
序盤はうじうじしているだけで停滞する主人公が退屈だが、それを補うようにパワフルなヒロインがとても魅力的。ラノベっぽいキャラ造形が、時間を経て普通の、だけどとても強い大人になっていく姿が愛おしい。
トンネルに意思はないにしては終盤の妹の言動は主人公にかなり都合がいい気もしたが、そのくらいはいいんじゃないかってくらい青春のパワーがすごかった。

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2020年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルとカバーイラストに惹かれて購入。
夏が終わるまでに読み切るつもりだったのに、いつの間にか秋になってしまった。

ひと夏の爽やかな青春SF小説。これがデビュー作ってなかなかすごい。近い将来、絶対映像化(実写映画とか)しそうだな~と思いながら読んだ。

あんずが読んでた小説って絶対『夏への扉』だよね。タイトルが似てるのは、作者の八目さんが好きだったからなのかな?

失くしたものを取り戻せるかわりに、出る時には一気に年を取ってしまうという「ウラシマトンネル」。
トンネルの中での時間経過が本当にエグい。ナルニアみたいにあっちで何年も過ごしても、現世ではほんのわずかな時間しか経っていなかった……とかじゃないんだ、と。そこが新鮮といえば新鮮。

カレンとカオルの最後のやりとりはジーンとくるものがあった。その後のあんずとの再会も(あんずの泣き方には少し笑ってしまったが)。

それと、いなくなってる間の税金の支払いはどうなってるんだろ? フィクションなんだから、そういう現実的なことを考えてはいけないんだろうけど^^;


とまあ、いろいろ書いてみたけど。とりあえず、八目迷さんの次回作もぜひ読みたい! と思わせてくれる小説だったのは間違いない。

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2019年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙を見て気になっていたけど、先に見たのは映画だった。
映画はトンネルを出たところで終わってたので、本を読んでその後が補完出来て良かった。

浦島太郎は一人でおじいさんになったけど、カオルにはあんずがいて、二人には川崎や加賀もいる。

でもやっぱり、都合が良いけれど、もっと早く戻れててたら良かったなと残念な気持ちもある。
二人なら乗り越えていくんだろうけど。

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2024年03月02日

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