あらすじ
「わたしは、六ねんせいになったので、べんきょうをがんばります。」ひらがなだらけの作文を、クラスメートに「あなた、ほんとに六年生?」ってばかにされた。私は、「勉強をしよう」って、本当にそう思った。まず、どうすればいい。そうだ、漢字を書けるようにしよう。日記だ。日記を書こう。これはちかいだ――。勉強ができないことを恥ずかしいと感じ始めた少女・珊瑚のクラスに転校してきたのは、まるで『ベルサイユのばら』のオスカルのような、男の子か女の子かわからない月(るな)という子でした。珊瑚の日記に描かれるのは、エイサーを舞う姿がかっこよかったり、ひいおばあちゃんが辺野古に座りこみに行ったり、耳をつんざくような戦闘機の轟音で機体の種類を当ててしまったり、その逆に轟音が聞こえると耳をふさいで動けなくなってしまったりする同級生たちの姿です。珊瑚の「月と仲良くなりたいな」と思う日常を描いた、たどたどしい日記からは、沖縄の子どもたちが、いま、目にし、感じていることのすべてが浮かび上がってきます。子どもの貧困、学力の差、沖縄文化の継承、そして米軍基地問題……。沖縄に移住した作者があたためてきたテーマが、いま花開きます。新たな児童文学の可能性がここにあります。【対象:小学上級以上】
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Posted by ブクログ
読書感想文コンクール課題図書高学年の部、国内物語枠。
上条さなえさんの本が課題図書なんていいですね!
舞台は沖縄、沖縄戦、基地問題、貧困問題etcが絡んでくるので割と重たいです。しかも高学年に読ませるのに「アメリカ兵に犯された」はどう説明してよいのやら…しかし、子どもたちのみずみずしい青春物語はイイ。
感想文書くのは非常に難しそうな一冊。主人公に感情移入できるところは多々あるが、「沖縄」に触れようとすると途端に難しくなりそうな予感。