【感想・ネタバレ】玉藻の前のレビュー

あらすじ

「お前はそれほどにわたしが恋しいか。人間を捨てゝもわたしと一緒に棲みたいか」

金毛九尾の狐の物語「殺生石伝説」を下敷きにした、綺堂の長篇伝奇小説。平安朝、妖狐に憑かれ国を惑わす美女になった娘と幼なじみの若き陰陽師の悲恋を軸に、権力闘争にあけくれる殿上人や怪僧らが暗躍する。附録として短篇「狐武者」を収載。カバーは山本タカトによる描き下ろし。本文には初版刊行当時の井川洗厓による挿絵を再録。〈解題〉千葉俊二

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Posted by ブクログ

ネタバレ

九尾の狐、玉藻の前伝説と平安時代末期の藤原氏の身内争いを上手く結びつけている。千代松との恋愛を絡めたところは物語の単なる妖異さだけてはなく、悲哀さを加え、物語としての話の厚みを増す。
最後に、石の中で2人は穏やかに過ごせたのであろうか。

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2020年10月17日

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