【感想・ネタバレ】日本の天井 時代を変えた「第一号」の女たちのレビュー

あらすじ

女たちは、偏見と迷信を破り続けた。
超えたもの、そして未だ超えられぬものとは!?
「女」を追いかけ続ける著者が描く、闘いの時代史。

無数の声なき女性たちの嘆き、悲しみ、憤怒の声が、彼女たちの歩を進めた。
・女性初の一部上場企業役員となった、高島屋取締役の石原一子。
・囲碁界で女性初の高段者となった棋士、杉内壽子。
・男女雇用機会均等法を推し進めた、労働省初代婦人局長の赤松良子。
・登山家でエベレスト登頂を成し遂げた、田部井淳子。
・『ベルサイユのばら』で歴史漫画を女性で初めて成功させた、池田理代子。
・NHKアナウンサーで女性初のアナウンス室長になり、定年まで勤め上げた山根基世。
・女性初の真打となった、落語家の三遊亭歌る多。

日本にはガラスの、いや鉄か鉛で出来ていた天井があった。
出ること、伸びること、知ることを封じられた女性たちがいた。
その状況に我慢せず、各界の天井を打ち破り、道をつくってきた「第一号」がいる。
そして、彼女たちを後押しした無数の声なき女性たちがいる。
しかし、未だ天井は残る。
大正から昭和、平成、令和へと移ろう中、私たちは何を克服し、何を克服しえていないのか?
女たちの歴史から、この国の姿を浮き彫りにするノンフィクション!

目次

まえがき

第一章 砕き続けたのは、働く女性への偏見
第二章 破ったのは、女性への迷信
第三章 変えたのは、個人では破れない制度
第四章 手にしたかったのは、経験そのもの
第五章 描いたのは、読み捨てられない“文化“
第六章 追い求めたのは、職業の本質
第七章 望んだのは、優遇ではなく、同等の扱い

あとがき
主要参考文献

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

色んな分野で女性初を成し遂げた方々の伝記的な本。現代からは想像がつかない程の性別による機会格差をリアルに感じることができ、その環境下で自分の夢を突き進む力強さを感じられる。性別関係なく、何かを成し遂げる人の共通項は自分の環境を言い訳にしないことだと感じた。

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2022年06月06日

Posted by ブクログ

強い意志を持ち、自らの道を切り拓いた方達。その頃よりも、表向きは随分と生きやすくなったのかも知れないが、こんなにも彼女達に共感できるのは、やっぱり同じ思いや経験をして来たからなのだと思う。
ここから、私達はどうするべきか。

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2021年01月01日

Posted by ブクログ

それぞれの時代に外れ値を生きた女性たちがどのようにしてサバイヴしてきたかを、様々な分野と時代を横断して俯瞰することができる本。
戦前から現代へ「女性」の扱いが変化していく中で、それでも人々が受ける理不尽な経験の本質は全く変わっていないことがわかる。
天井が鉛だった時代に取られた戦略と、天井がガラスになった時代に取るべき戦略は異なるし、今では真似できないところも多くある。しかし同じものを目指して戦ってきた同志として彼女たちの熱意を受け継ぎ、その歴史に連なりたいと思わせてくれる。

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2020年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すばらしい7人の女性のインタビューの本。生い立ちから功績まで丁寧に調べて書き上げた良書。個人的には男女雇用機会均等法の立役者、赤松良子さんの章が印象的。多方面で奔走し、法律制定まで尽力したのに、男女どちらからも批判された苦悩。それでもこの法律は本当に女性のためを思って作られたものだと思う。女性活躍なんて踊らされて苦悩する働く女性達に是非読んで頂きたい。少なくとも私は元気をもらったし、大変だけど頑張ろうとも思えた。それぞれ母親の影響を受けているところも印象的。私も娘にそういう教育をしたいものだけれど。

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2019年10月14日

Posted by ブクログ

「日本初」と称された7人の女性の半生を描いたノンフィクション。どれも非常に読み応えがある。個人的には、高島屋取締役を務めた石原一子さんと、労働省で男女雇用機会均等法の制定に尽力された赤松良子さんのお話が非常に印象に残った。

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2019年08月13日

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