あらすじ
いま充実した仕事ぶりで輝く、脚本家&作家の内館牧子。「自分探しの道」だった大企業で過ごした13年半の奮闘を、1年ごとにていねいに辿ってつづる、心のあれこれ。後輩のOLたちに夢、仲間、同僚、上司、挫折、そして訪れたチャンスを、粋に、ユーモラスに告白する。日々の切なさを軽快にはねのける、元気の出るエッセイ集!
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Posted by ブクログ
脚本家であり、小説家でもある内館牧子さんのエッセイ。
新卒後、三菱重工のOLをしていたそうで、OLから脚本家に転身するまでの約10年間が綴られている。
大企業のOLなんて羨ましいとい思っていたが、内館さんの時代はそうでもなかったらしい。
現代では考えられないくらいの酷い男女差別。
特に女性事務職員というのは、会社の戦力としては全然期待されていないため、25歳を過ぎても結婚せずに会社に残っていたら、「まだいたの?」、「まだ結婚しないの?」とあからさまな嫌味を言われたそう。
それでも内館さんは、自分が理想とする男性と出会うまでは結婚しないと決めて、キャリアアップを模索する。
はじめは転職を考えるが、やはり三菱重工の待遇を考えると、なかなか転職できない(そりゃそうだ)。
それで、趣味の一環としてスタートさせた脚本家養成スクールに通い始めたのをきっかけに脚本家に転身されたのだそうな。
その後の活躍を見れば、もともと才能があったのだと思う。
その才能がスクールによって磨かれて、運が味方をして、ここまでの結果を出すことが出来た。
大手企業とはいえ、普通のOLがここまで成功をおさめることができたのは、夢があってとても良い話だと思った。