あらすじ
日本橋本町の薬種商の娘・おりつは、「囲碁小町」との異名を持つ。彼女の腕前に惚れ込んだ元御典医(ごてんい)のご隠居が、総領孫との縁談を賭け、おりつに囲碁勝負を持ちかける。名うての棋客との熱き盤上で、うつろうのは勝機か、それともあのひとへの秘めた想いなのか。おりつが到達した境地とは。幕末の江戸、囲碁に夢中になる娘の青春小説の決定版。「負けたら、お嫁にいきます」
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Posted by ブクログ
時代設定など詰め込みたい要素を詰め過ぎたミーハーさも際立ったけど、時代小説の小気味良い読みやすさが、好きな囲碁と合わさり、えらく楽しかった。
具体的な棋譜は付けてないものの、碁盤で起きる展開について、変に囲碁が分からない人にも分かるようにするような例え話など付けずに表現されてた所が、面白さ倍増させていた。少しだけ囲碁を打ててる程度の自分とかでも、そういう風に会話するから。対局での精神的な心持ちや、棋力上昇成長の感じ方、とても身近に読めた。
身近過ぎて、読んでる内に囲碁打ちに行きたくなってしまった上に、本当に楽しかったので恥ずかしい。
囲碁小町 嫁入り七番勝負
主人公「おりつ」の七番勝負
嫁入り相手が、現れるかと思い読み進めてみたが、最後は「本因坊秀策」が、コロリで死をもって終わるとは意外であった
仕掛け人の、筧瑞泊の孫との関りも「伝染病」との絡みも物足りなさがあった
但し、個性豊かな勝負相手の描写は面白く、引き込まれるストーリーである