【感想・ネタバレ】手塚治虫とトキワ荘のレビュー

あらすじ

日本のマンガは、このアパートから生まれた。手塚治虫、藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、石ノ森章太郎、赤塚不二夫……若き日の巨匠たちが集った聖地・トキワ荘。日本のマンガ出版史を描き切る決定版評伝。東京都豊島区椎名町にあった木造二階建てのアパート、トキワ荘。1950年代、ここに住んだ手塚治虫の後を追うように、藤子不二雄A、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが居住したことで、このアパートはマンガ史に残る「聖地」となった。戦後、日本のマンガ雑誌が、月刊誌から週刊誌へと変貌していく過程で、トキワ荘に集ったマンガ家たちがたどった運命、そして、今もトキワ荘が伝説となって語り継がれるのはなぜか。膨大な資料をもとに、手塚治虫とトキワ荘グループの業績を再構築し、日本マンガ史を解読する「群像評伝」!

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詳細なデータ

トキワ荘関連の書籍は多々ありますが、本書は関係者の詳細なデータが満載で、今までにない側面からトキワ荘物語を楽しめます。

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2020年09月17日

Posted by ブクログ

手塚治虫を含め、トキワ荘出身の漫画家たちを中心にしたマンガ史。もちろん石ノ森先生の話も。様々な資料を集めて丁寧に取材されていて、読みごたえのある素晴らしい本。著者の名前をどこかでみたな…と思ったら、「江戸川乱歩と横溝正史」の著者だった。納得。

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2019年08月16日

Posted by ブクログ

今ではマンガ家の聖地として誰もが知る
トキワ荘の話です。

一般的には手塚治虫とその他の漫画家達
が一時的にトキワ荘に住んでいて、同時
期に漫画を描いていたと思われています
が、実は手塚氏がトキワ荘を離れた後に
藤子不二雄氏、石ノ森章太郎氏、赤塚
不二夫氏らが住んでいるのです。

同時期ではないのです。

しかしまるで印象派の画家達が集った
パリ・モンマルトルの「洗濯船」(バト
ー・ラヴォワール)になぞらえるかの
ごとく、トキワ荘はマンガ界の「奇跡」
なのです。

そんな時代を細かく追いかけた稀有な
ノンフィクションです。

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2020年08月26日

Posted by ブクログ

 「トキワ荘」に関する文献は当事者のものを含め相当あるが、本書の特色は、手塚治虫と「トキワ荘」グループを「戦後の児童出版文化史の中に位置づける」という意識が明確なことである。戦前から戦後の出版社の動向に紙幅を割き、特に戦前は『少年倶楽部』、戦後は『漫画少年』の編集をリードした加藤謙一の役割を重視している。いかに優れた作家がいても、作品を発表する媒体がなければどうにもならないわけで、本来「編集者の視点」は出版文化史の研究・叙述に必須のはずだが、意外に忘却されている場合が多い。その点で本書は漫画のみならず、文芸や美術など他の隣接分野の歴史を分析する方法論にも見直しを迫っているといえる。当事者の証言が矛盾する問題なども丁寧な史料批判で事実を確定しており、とかく誇張や「神話化」が目立つ「トキワ荘」に関して(少なくとも基本的な事実認識について)現状では最も信頼に足る著作であろう。

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2020年01月30日

Posted by ブクログ

日本のマンガの歴史に欠かせない手塚治虫とトキワ荘グループの漫画家たちを壮大なスケールで描いた大作。

題名から予想した以上に裾野の広い広い作品。小学館、講談社など主に子供向けの出版社の興亡から、手塚治虫の同時代のマンガ家たち、貸本から月刊誌、週刊誌とTVアニメへの流れ。

トキワ荘に住んだ藤子不二雄、赤塚不二夫、石ノ森章太郎らはもちろん、松本零士、つのだじろうなどずっと広い視点からのマンガの歴史。

圧倒的なボリュームの1冊、内容も非常に濃い。

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2019年11月11日

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