あらすじ
本当の大人は、いつまでも子どものような素直な気持ちを持っているもの。
これからを生きる大人に伝えたい、忘れないでほしい大切なことをまとめました。
「自分は間違っていない」と過信してしまったり、はたまた「どうせ自分には無理だ」と決めつけてしまったり。
大人になると、どうしても頭が固くなってしまう人が多くいます。
社会人になりたての20代から、重責を担う50代まで。
これからを生きるすべての大人に贈る、いつまでも軽やかでいるために、今一度心に留めたい大切なこと。
【CONTENTS】
1章 「自分」を見つめる
自分の弱点を忘れない/こだわることを忘れない/自分の知識、経験を一度は疑うことを忘れない
2章 「他人」を認める
周囲を頼ることを忘れない/相手の長所を見ることを忘れない/時間を守ることを忘れない
3章 「これまで」を振り返る
初心者だった自分を忘れない/不思議に思うことを忘れない/人を傷つけたことを忘れない
4章 「これから」を想像する
いつまでも好奇心旺盛でいることを忘れない/「人生は有限」であることを忘れない/これからの自分をイメージすることを忘れない etc.
そのほか、コラム「まだ大人になりきれていなかったあの頃の私」や著者がおすすめする「大人だからこそ読んでおきたい厳選10冊」もご紹介。
【著者プロフィール】
齋藤孝
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。ベストセラー作家、文化人として多くのメディアに登場。著書に『大人の対応力』(ワニブックス)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)など多数。著者累計出版部数は1000万部を超える。NHK Eテレ『にほんごであそぼ』総合指導。
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Posted by ブクログ
大人だからこそ忘れないでいたい45のこと
――齋藤孝さんの本から学んだ、生き方のヒントたち
年齢を重ねるほどに、私たちは多くの知識と経験を手に入れる。
けれど、それと同じくらい「大人だからこそ忘れてしまいやすいこと」もある。
齋藤孝さんの『大人だからこそ忘れないでほしい45のこと』は、そうした“人としての根っこ”をもう一度思い出させてくれる一冊だ。
以下は、その中で特に心に響いたエッセンスを自分なりに噛み砕き、文章にしたものです。
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1. 自分自身と向き合う
弱点を隠さない。
人は自分の弱さを知ることで、むしろ強くなれる。弱点は悪ではなく、使い方次第では人生最大の資源になる。それを隠すのではなく、表に出し、エネルギーに変えていけるかが問われている。
一方で、長所や強みも忘れてはいけない。
自分の“いいところ”を意識するだけで、植物のように自然と伸びていくもの。過去に人から褒められたことを大切にして、自分を育てる力にしていこう。
「自分にはこだわりがある」ことは、美意識があるということだ。
ただし、すべてにこだわる必要はない。どこに美意識を注ぎ、どこは流すか。この線引きができることも、大人としての余裕に繋がる。
そして、自分軸を持つこと。
流行や他人の意見に流されるのではなく、自分自身のセンサーで“いいもの”を見抜く眼力を養っていくこと。そこに判断の基準がある。
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2. 感情と上手に付き合う
イライラした時、どう自分をなだめるか。
怒りや不安に支配されるのではなく、冷静に立て直せる方法を持っておくことは、精神的な安定をもたらす。
知識や経験は時に自分を曇らせる。
「こうに決まっている」と思い込まずに、一度疑ってみる。思考停止ではなく、思考の柔軟性こそが、大人の知性だ。
そして、グレーを受け入れることも大切。
白黒はっきりつけたくなる場面ほど、一呼吸おいて“曖昧さ”を許容する心の余裕を持とう。
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3. 人との関わりの中で育つもの
明るい人のまわりには、自然と人が集まる。
不機嫌な空気を感じたら、まず自分の機嫌を整えよう。大人は、自分で自分の機嫌を取るもの。
周囲を頼ることを怖がらない。
甘えることは悪ではない。適度に頼り、好意をきちんと返す――それが信頼を築く鍵になる。
日常の会話も、大切な人生のスキル。
会話力は場数が育てるもの。成功も失敗も重ねることで、人とのやりとりに“こなれ感”が出てくる。
そして、こまめな返事を心がけよう。
気の利いた一言、スピード感のある返信は、相手への誠実さを伝える。
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4. 感謝と祝福を忘れずに
「おかげさま」という言葉を心に持つ。
すべてに感謝しなければと思うと苦しくなる。でも「おかげさまで」「ご縁で」という言葉なら、肩の力を抜いて人と繋がれる。
他人の成功を祝うこと。
素直さを忘れずに、まずは“とりあえずやってみる”姿勢で学ぶこと。やってみたことを伝えることで、さらに人間関係が深まっていく。
他人の長所を見る目を養う。
どんな人にも必ず良いところがある。そのバランス感覚が、成熟した視点をつくる。
好き嫌いがあってもいい。でも、それを周囲に感じさせず、公平に接する姿勢を持つこと。
それが、大人の品格。
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5. 時間は人生そのもの
時間を守るということは、相手を尊重するということ。
遅刻をしない、他人の時間を奪わない。その姿勢に、誠実さがにじみ出る。
また、自分の話をするよりも、他人の話に耳を傾ける。
聞く力は信頼を呼び、有益な情報を引き寄せる力にもなる。
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6. 学びと行動の連動
真似ることは恥ずかしいことではない。
一流の人は人から“学ぶ”姿勢を持っている。大切なのは、真似る中に自分らしさを加えていくこと。
冗談を言える人は勇者だ。
相手を楽しませることに恐れず、人との間に“笑い”を生み出せることは、大きな魅力になる。
人を守る姿勢も忘れずに。
自分のミスには厳しく、他人のミスには寛容に。他人の落とし穴を予測し、フォローする。それが信頼される人の条件。
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7. 原点を忘れない
今の私たちがあるのは、先人たちが“井戸を掘ってくれた”から。
その事実に思いを馳せ、感謝を込めて今を生きよう。
初心者だった頃の気持ちを忘れずに。
素直で夢中だったあの頃の感覚が、人生の節目に力をくれる。
童心に帰って、思いっきり遊ぶことも時には大事だ。
やってみたいことにすぐ飛びつく、その“軽さ”が人生の楽しさを広げる。
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8. 感謝の循環を生きる
両親、育ててくれた人への感謝を、行動で返す。
過去を思い返して湧き上がる感謝を、次の誰かに届けていく。そうして、感謝の循環が生まれる。
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9. 知的好奇心と学びを止めない
不思議に思うことをやめない。
驚きこそが、知の探求のはじまり。
「なぜ?」と疑問を持ち、「どうして?」と人に聞けることは、好奇心の証だ。
専門家ほど「わからない」を知っている。
本物の知識人は、わかることとわからないことの区別がついているもの。
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10. 成長と挑戦の精神
人は、成功体験によってしか前進できない。
だからこそ、小さな成功を重ねる努力を惜しまないこと。
すべては流れゆくもの。
他人に何かを期待しすぎず、与えたら忘れるくらいの心持ちでいよう。
後輩や部下を育てることも、自分の成長の一部。
若い人には寛容に、広い心で関わることが、育てるという行為の第一歩だ。
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11. 軽やかに、深く生きる
変化を恐れず、自ら道を切り拓くこと。
苦手を克服するには、まず“最高のものに触れる”ことが鍵になる。
面白そうなものには飛びつく。
その軽やかさが、人生を鮮やかにする。
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12. 知と体験をつなげる
読書は、偉大なる他人の人格に触れる行為。
知識を得るだけでなく、それを人に伝えることで、初めて“自分のもの”になる。
適度な緊張感のある場所に身を置くと、人はグンと伸びる。
「ほどよいプレッシャー×リラックス」が、最強の成長モードだ。
“わざわざ”することの価値も忘れない。
手紙を書いたり、会いに行ったりすること。時間や手間をかけることでしか得られない喜びがある。
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13. 自分を信じて、未来へ進む
「ラクする方法を考える」ことは、自分のエネルギーを守るための知恵でもある。
余ったエネルギーで、新しい挑戦に手を伸ばせばいい。
人生は有限である。
だからこそ、今しかできないことに集中しよう。
そして、「今日の自分が人生でいちばん若い」。
年齢に縛られず、どこまでも学び、どこまでも変わっていける。
偶然を歓迎しよう。
“とりあえず出かける”ことで、思いもよらない出会いがやってくる。
孤独を恐れず、静かな時間を大切に。
人は本当の意味で一人になれる時に、自分自身と深く出会える。
Posted by ブクログ
●ストロングポイントを伸ばす
「弱点はあるけど強点がない日本語」という点に
ハッとさせられた。
【行動】
ー〇〇記念日をつくる
ー褒められたことをメモ
ー成功体験もメモ
ー自画自賛を意識
一方で 自分を疑う意識も必要
Ex)ごんぎつね
●こだわり&気にしないのバランス
●自分の軸を持つために眼力を鍛える
●‘意味もなく’上機嫌
●痛み分け 落とし所 グレーゾーンが良い
●「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」
●場数を踏む→こなれ感
才能より場数
●スピード感のある返事を大事に
●おかげさまで これも何かのご縁で
●言葉こそが最大の凶器
過ぎたるは猶及ばざるが如し
●ソクラテス 驚きこそが知の探求
●今日が1番若い!
●ご出身は?と海外の人に聞いてみる