あらすじ
「サッカーは、ゴール以外“も”おもしろい」
戦術・個人技・セットプレーまで――
日本サッカー界の至宝が徹底解説。
「現代サッカーをより深く、より熱く楽しむための方法論を伝えたい。
今回、その想いを書籍という形で一冊にまとめた。
40歳になった今も現役でプレーしているから企業秘密にしたいこともあるけれど、
できるだけ隠さず話すので、参考にしてサッカーをさらに楽しんでもらえたらうれしい」
――「はじめに」より
●構成
第1章 中盤を制する者がゲームを制す ―「トップ下」の観戦術―
第2章 戦術からサッカーを読み解く ―「戦術」的な観戦術―
第3章 ピッチを彩る個の力 ―「個」の観戦術―
第4章 セットプレーはパッケージで楽しむ ―「セットプレー」の観戦術―
第5章 観戦方法についての考察 ―「スタジアム」&「映像」での観戦術―
巻末特典 記憶に残る5ゲーム
※構成 藤井雅彦
(プロフィール)
●中村俊輔(なかむら しゅんすけ)
1978年神奈川県生まれ。
97年に横浜マリノス(現 横浜F・マリノス)加入。
99年から背番号10を背負い、2000年MVPなどのタイトルを受賞。
その後、イタリア・セリエAのレッジーナ、スコットランドの名門セルティックFC、スペインのエスパニョールと欧州3か国でプレー。
リーグ3連覇や年間最優秀ゴール、日本人初の海外リーグMVPを受賞するなど活躍。
10年横浜F・マリノスへ復帰。
13年史上初となる2度目のJリーグMVPを受賞。
17年ジュビロ磐田へ移籍し現在に至る――。
18年英紙『スコティッシュ・サン』による「世界ベストFKキッカー10傑」に選出。
19年現在、J1歴代最多のフリーキック24得点を記録している。
日本代表として長きにわたり10番として活躍し、06年W杯、10年W杯に出場。Aマッチ98試合24得点。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
非常にシンプルに、戦術の基礎が書かれている(レーンの話はない)。
前後半の15~30分のあまり点が動かないところに注目するあたり、やはり試合を動かそうとしている選手の目線は違う。また、中が7割キッカー3割という俊輔のセットプレー観も興味深く読めた。
さらに、ウォーミングアップの話も。この辺はさすが選手ならでは。
Posted by ブクログ
サッカー初心者の私にもわかりやすかった。
特にフォーメーション。フォーバックとスリーバックの違いが丁寧にかかれている。
シャドーストライカーという概念も初めて知った。
各々強みに合わせて考えてるんだと思った。
モンテディオ観戦のために読んだがためになる。
Posted by ブクログ
古臭いトップ下としてサッカー人生を全うしたいという一文が印象に残った。サッカー戦術の変遷は目まぐるしい。また中村俊輔のような選手が最大の輝きを放つような時代が遠からず来るかもしれない。
フリーキックを蹴る際は、別世界にワープする感覚。とても興味深かった。
戦術について込み入った議論はないが、ファンなら手にとって損はないと思う。
Posted by ブクログ
サッカー経験者なら当然わかると思いますが
現代サッカーはフォーメーションが試合の
途中でも変更がありますし、戦術もチーム毎
に色々と異なる部分があります。
ましてやテレビでボールを追っかけて観てい
るだけでは全く「試合を観た」とは言えない
のが現代サッカーの真髄です。
しかしこの本では、たとえテレビ観戦であっ
ても、どこにポイントを置いてみるべきか、
さらにビデオで一部だけを観る場合は、どこ
ら辺りの時間帯を観るべきかなど、「通」を
気取れるノウハウが満載の一冊です。
Posted by ブクログ
ビルドアップ、バックパスまでも楽しんで観戦できる。
現代サッカーではかつてのようなトップ下のファンタジスタは生まれにくい。
著者が主張する時間がない時の観戦方法は参考になる。前後半開始15分〜30分を観戦する。通常、前後半開始と終了間際にゴールが集中するが、そこを見るのではなく、あえて外して違う時間帯を選択しているのが面白い。現役選手ならではの発想である。
Posted by ブクログ
評論家のように巧い文章だなーと思っていたが、やはりライターが別にいて、インタビューから書き起こされたものだった。それは別にしても、世界最高峰のフィールドでもプレーした俊輔だからこそ言及できる内容だ。将来は指導者になりたいと思う彼が話す戦術や個人技は、サッカー観戦で役に立つだろう。以前読んだ『4-2-3-1サッカーから戦術を理解する』を読み直そう。
Posted by ブクログ
中村俊輔のサッカー観戦へのアドバイス。
サッカーをマニアックに語る訳ではなく、初心者でも楽しめるように一般的な内容が多い。
中村俊輔が語るというから、かなり真髄に触れるのかなと思うが、わりとさらさらと平易に語る。
でも、そこがかっこいい。
本当にサッカーが好きだから、本当に実力、自信があるからこそ、自分を大きく見せる為の薀蓄など語らない。
シンプルに、本質を語ると、一般的に語られている内容に近づくのだろう。
3バック、4バックの陣形の違いから始まりつつ、中々そこまで見切れているファンはいないのではという視点まで、ちらちら書いてあり、そのちらりと見せる造詣の深さが流石。
あとは、やはり日本を背負ってきたサッカープレイヤーの言葉の重み。思い出深い試合への感想や、現在のサッカーに対して、司令塔MFは時代遅れになりつつある、など、本人の口から語られると、哀愁漂いながら、価値がある発言だなと感慨深く思える。
Posted by ブクログ
自分自身、サッカーに明るくない者でも、分かりやすい言葉遣いと説明、図を使った具体的な例を含めた解説があって、とても参考になった本です。ぜひ、実際のJリーグの試合を、横目線で見たくなりました。また、自分自身の身として考える機会もあって、より魅力を感じた本でした。
p101 ★★★自分色
マリノスの指揮をとっていたアルディレス監督は
「11人のうちの一人としてピッチに
立っていることが重要だ。
与えられたポジションを自分色に染めればいい」
というアドバイス。
会社や組織の中で、自分が本当にやりたい仕事を
できないことは珍しいことでは無い。
最初は戸惑いも大きいと思うが、
その中で使命感を持ち、
やりがいを見つけていくことで自分自身が成長できる。
→私も、とてもそう思います。
P106 ゴールキーパーは人柄と人間性が大切
血のにじむような努力、鍛錬、身に着けた技術
「あの選手が決められたら仕方ない」
と、思えるかがとても重要。
居残り練習にも付き合ってくれたが
僕が「ありがとうございました」と言わなければ
自分から練習を切り上げたことが一度もなく
後輩の僕が納得するまで練習に付き合い、
GK目線でのアドバイスをもらったこともあり、
信頼関係が築かれていく山口能活GKとの関係性。
P115 DFとしての矜持
華やかなゴールシーンが注目を集めるのは当然。
その裏ではゴールを守るために必死に戦っている
選手もいる。ボンバー(中澤佑二)や
トゥー(田中マルクス闘莉王)のプレーからは
イタリア人顔負けのDfとしての矜持が感じられる。
P147 観戦のヒント
・前線の選手は、どの位置からプレスに行くのか
・ディフェンスラインをどの辺りに設定しているのか
・攻守の中心となるダブルボランチそれぞれの役割
・サイドバックが攻め上がるタイミング
・どのような駆け引きと動きでマークがズレているか
Posted by ブクログ
生粋のサッカー小僧であり、サッカー愛に溢れていることが良く伝わってきた。
1番参考になったポイントは、時間がないときは、前後半のそれぞれ15-30分を見るということ。
サッカーをやっていた人にとっては、当たり前のことが書かれているので、サッカーをやってなかったがサッカー観戦が好きな人向け。
Posted by ブクログ
現役サッカー選手である中村俊輔が自身の観戦の視点を記した一冊。前後半15〜30分やセットプレーをはじめとする伏線に注目した左脳的な方法論が面白すぎる!スポーツだって結果を知っていても楽しく観られるという気付きが新鮮だった。最後に藤井雅彦さんも仰っているように解説者・中村俊輔を見たい。
Posted by ブクログ
中村俊輔が何を考えてサッカーをやっているかを知りたくて読んでみた。中村俊輔ならではのサッカー哲学が豊富に記載してあるかと思いきや、一般的なサッカーの見方をまとめてあるという内容であり、濃い内容を期待していた分、肩透かし、という印象はありました。
ライトなファンには良い内容だけど、サッカー戦術本とかを好んで読んでいる人には物足りない内容だと感じました。
Posted by ブクログ
サッカーのルールはだいたい知ってるけど、
そんなに試合は見ない私ですら知っている
中村俊輔という偉大なサッカー選手が書いた
サッカー観戦術ということで読んでみた。
正直、内容としては非常に薄い。
サッカーのフォーメーションについて、
もっと詳しく知りたかったし、
戦術的にどう攻めるのが有効だと考えているのかも
もっと知りたかった。
本書で最も参考になったと思ったのは、
「斜め45度」から攻める際の特徴である。
ファーサイドのシュートを狙えるというのは、
サッカー特有だと思うが、
そのために縦方向や中方向へのドリブルも
脅威の選択肢となり、
ラストパスも選択肢となるというのは、
理にかなっていて知見となった。
以上