あらすじ
毒蟲大好きな玲琳王妃に新たな災難が……?
まだ十五歳の李玲琳が、新興国である魁の若き王・楊鍠牙のもとに嫁いでいくらかの月日が過ぎた。相変わらずの高飛車かつ思考回路が理解不能な変わり者、そして周囲がドン引くほど蟲好きの蠱師(百の毒蟲を殺し合わせ、最後に残った猛毒の「蠱」を操る術師)として、夫の意向などものともせずに飄々と新婚生活を送っている玲琳だったが……。そんなある日、魁の王宮に激震が走る。国王の鍠牙が玲琳以外に側室をもつというのだ。というのも、宮廷内の実力者である姜大臣が「蠱師の力は母から子へと遺伝する」という噂を聞きつけ、玲琳から世継ぎの王子や姫が生まれることを危ぶんだためだった。
変わり者の最強王妃と、その才覚と美貌に反して案外苦労性の国王の、新婚生活の明日はどっちだ!?
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Posted by ブクログ
本書だけはこのシリーズの中で再読のはずなのに、数年空くと全く内容覚えていませんでした。最後の最後のどんでん返しまで全く展開が読めず、とても楽しかったです。
中世のヨーロッパ諸王朝もそうですが、本作魁王家も血縁のある家同士が婚姻を結んでいるので、世界史の授業のときみたいに途中頭がこんがらがりかけました。
「恋という感情は毒」という言葉に考えさせられました。「恋」という単語だけではとてもキラキラとしたイメージがありますが、実際は辛く悲しいことばかりが記憶から呼び起こされてしまう。人間にとって恋という感情は必要か不必要か...私は傷付くとも多いですが、かけがえのない感情だと思っています。
夕蓮のこと私全然嫌いになれませんね。私も彼女の魅力に堕ちてしまったんでしょうか。
夕蓮と明明の最後の会話の場面、泣きそうになっちゃいました。でも、やはり夕蓮さんのキャラは全くぶれておらず、不謹慎ではありますが、安心しました。