【感想・ネタバレ】関数解析のレビュー

あらすじ

関数解析学は微分方程式や積分方程式などの問題を解くための方法として、20世紀初頭に誕生した分野である。現代では偏微分方程式のほか、数理経済学や数値解析など幅広い方面に応用範囲をもつ。本書はバナッハ空間の解説から始まり、一様有界性定理・開写像定理・閉グラフ定理などの基本定理を証明。そして話題はボッホナー積分や線形作用素の半群にまで及ぶ。証明の式変形は非常に丁寧で、論理展開を追いやすいように書かれている。関数解析の基礎を過不足なくおさえた名教科書。

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Posted by ブクログ

導入から終始、淡々としている。

個人的には伊藤のルベーグ積分をやっていたので、つまずかずに済んだ(伊藤の本で出てくる定理が普通に適用されている)。

新井氏の解説を読むと、このような簡潔な叙述は宮寺の講義そのものだったという。なるほど。

とんとん進んでいく。余計な寄り道はほとんどない。そして、かなり深いところまでいく。それが本書の特徴だ。

私にとって、ルベーグ積分で触れた以外は初めての関数解析に関する専門書だったが、興味深く読み進めた。

章末の問題は有益かつ解説が丁寧。

シュルマンの経路積分で分からなかった、スペクトルなどの概念が理解できて嬉しい。

伊藤のルベーグ積分をやっておけば、独学は可能。

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2019年02月14日

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