あらすじ
「生きづらさ」を「生きやすさ」に
変える「発想」というマジック
作家・森博嗣が伝授する万能の秘訣
「今、この本に出会えてよかった。」と、思える本との出会いは最近ありましたか?
あなたが大切にする人に、どうしても教えてあげたい本を何冊持っていますか?
言葉を使うこと、そして考え追究することを職業としてきた作家森博嗣の思考と発想のエッセンスが凝縮された「あなた」のための一冊。
そして「あなたが大切にする人」のための一冊でもあります。
(以下本文より抜粋)
道は、歩かなければ行き着けない。道が人を運んでくれるのではない。人を歩かせるものは、道を見ている目、見えない先まで思いを馳せる頭、そして、一歩ずつ繰り返し交互に前に出る足である。
道の先にあるものは未知だ。なにかがありそうな気がする。この予感が、人を心を温める。温かいことが、すなわち生きている証拠だ。
したがって、行き着くことよりも、今歩いている状態にこそ価値がある。知識を得たことに価値があるのではなく、知ろうとする運動が、その人の価値を作っている。
たとえば、人生という道だって、行き着く先は「死」なのだ。死ぬことがこの道を歩く目的、価値ではないことくらい、きっと誰でもわかっているだろう。
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Posted by ブクログ
自分の道を見つけ、そこへ挑む姿こそ尊い、ということ。他者の顔色を窺ってばかりでは、道は見つからない。また、人が歩かなければ、道は草木に覆われ、たちまち消えてしまうのである。
第16回 人間は自然の一部 より
人生も、あなたが生まれて、あなたが生きてるのは、世界で唯一の条件であって、過去にあなたが生きた例はない。誰も研究していないし、どこにも発表されていない。人生とは、フロンティアなのだ。
第26回 仮説で切り開くフロンティア より
そろそろ引退、隠居と公言している森博嗣のエッセイ。
第1回から12回が雑誌掲載、4年後にWEBで40回まで、残りの8回を書き下ろしとのこと。
好きな作家さんなので、無条件で金言になりがちですが、日々の生活の中での気づきになるような内容です。cream of notesシリーズに読み慣れている方、彼のエッセイを他にも読んだことのある方はすこし物足りなく感じるかもしれません。けれど4年の隔たりがある掘り出し物感があるのと、作家自身書こうとしていたようなことを思い出しつつ書いたそうです。そこらへんの背景も踏まえつつ読むと面白いかもしれません。