【感想・ネタバレ】教養としてのアート 投資としてのアートのレビュー

あらすじ

///みんなが知りたい! アートの値段。10万円で買った作品は将来何倍になるのか?///

ビジネスで「アート」が注目されている。先の見えない時代だからこそ、論理ではなく感性がキーになる。その流れの中でアート思考がビジネスの現場で使われ、アートの教養も問われ始めている。
本書は、みんながわかっているようで、じつはわかっていない、アートの世界を「教養」と「投資」という切り口で紹介していく。
著者はタグボートというECサイトを運営し、現代アートを取り扱い、日夜アートの啓蒙活動をしている。
「投資」という視点でみると、アートの「教養」も従来のものではなく、買った後に価値を生むための「審美眼」というものになる。その審美眼を磨くための情報としてまとめられているのが本書だ。
ビジネス教養は日々急速に変化しているが、本書はその流れを受けて、「新時代のビジネス教養書」として読んでもらいたいアート本である。

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Posted by ブクログ

1386円

注目の日本人現代アーティストのプロフィール一覧があったから、片っ端からInstagramフォローした。時代を読んで、自分を変えていけるアーティストが生き残りやすいらしく、そこはダーウィンの進化論(「最も強い者ではなく、変化に適応できる者が生き残る」)通りなんだなと思った。

経営者とアーティストが似てるらしく、どちらも「正解がまだ存在していない状態」で判断しなければならないから、会社員的な「与えられた問題をうまく解く」とは違って、アーティストは「そもそも何を問題にするのか」から自分で決めるのが起業家マインドと同じらしい。

★再読
2026/08/25

* 深澤雄太
* 小池正典
* 上床加奈
* 橋本仁
* 足立篤史
* 渡辺おさむ
* 坪山斉
* 佐々木敬介
* 杉田陽平
* 石川美奈子
* 徳永博子
* ホリグチシンゴ
* 小木曽ウェイツ恭子
* あたり
* 市川詩織
* ayaka nakamura
* 新藤杏子
* 姉咲たくみ
* コムロヨウスケ
* 榎本マリコ
* 東亭
* 天明屋尚
* 松井冬子
* 森山大道
* 山口晃
* 田名網敬一
* 照屋勇賢
* Chim→Pom
* やなぎみわ
* ヤノベケンジ
* 舟越桂
* 名和晃平
* 菅木志雄
* 荒木経惟
* 大竹伸朗
* 小谷元彦
* 加藤泉
* 金氏徹平
* 塩田千春
* 田中功起

アンディウォーホルという超アメリカ的存在が、スロバキアルーツの移民っていうのがいいよな。チェコスロバキアのスロバキアだよ?ヨーロッパイチ影薄い国だよな。行ったことあるけど。

徳光健治
(とくみつ けんじ、1965年5月29日 - ) は、株式会社タグボート代表取締役。福岡県北九州市出身。北九州市立石峯中学校出身。福岡県立東筑高等学校卒業。中学時代は剣道部に所属。高校1年時に生徒会長を務めていた。幼少期から絵を描くのがとても好きで、漫画は読むのも描くのも大好きだった。 中学の頃には塾の時間に勉強をサボって漫画を描いたり、高校に入ってからも人に頼まれて絵を描いたりしていた。山口大学卒業後、ニチメン株式会社(現:双日)、アーサーアンダーセン、サイバードなどを経て、2008年に株式会社エムアウトに入社。2003年10月に株式会社エムアウトで創業されたファインアーツ事業の事業部長に2008年4月に就任。同年9月に株式会社ギャラリータグボートを設立し代表取締役に就任。2010年3月にMBO(マネジメント・バイ・アウト)により株式会社ギャラリータグボートの全株式を株式会社エムアウトより德光健治個人に譲渡する形で独立、現在に至る。総合商社、外資系コンサルティングファーム、モバイルコンテンツ会社などで経験を積んだが、アート領域については全くの未経験のまま業界に参入。德光が入社するまでのタグボートは、ギャラリー経由の委託作品やセカンダリー作品のネット販売が中心であった。德光が代表になってからは自社が直接取り扱う作家の拡充やイベント展示の開催を継続的に行うなど、従来の現代アートギャラリー業界とは異なる手法で運営している。現代アートが投資のひとつとして成立することを訴えており、アート投資に関する書籍の発行、各種セミナー、講演など積極的に活動している。また、現代アートの面白さを大衆に広く伝えるためにメディア露出として地上波テレビを中心に出演し、作品の持つ背景を知る楽しさや、アートの投資的価値について説明することが多い。実際に彼がアート業界に関わるようになってから「日本のアートマーケットが、予想以上に規模が小さく衝撃を受けた」と言っている。「アーティストの理解者を増やし、食べていけるアーティストの数を増やしたい」というのが彼の目標であり、「日本のアートマーケットの環境を変えたい」という強い思いのもと、運営を行なっている。

「 そもそもアートとは分かりにくいものだ、というところを出発点としなければならないのです。  だから、分からないものを分からないままにしてもよいし、自分が興味をもてるものだけ理解を深めようとしてもよいのです。  作家はこれまで見たこともない世界観をつくろうとしているのですから、なにかしらの手がかりがなければ、分かりようもないわけです。  アートは分からないから面白いのですし、すでに分かっているものを見たりする行為ではないのです。「アートがとっつきにくい」と言っている人は、そのような「すでに理解できるもののみに興味をもつ」タイプの人なのかもしれません。「分かりにくいもの」に興味をもち、あくなき探求心が働かないタイプなのかもしれません。  富裕層がアートをビジネスの場で話したりするのは、自分が今いる環境における経験や知識だけでは理解できないことを、より知りたいという探求心があるからなのかもしれません。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「個人の好き嫌いで作品を買うと失敗する可能性が高い  コレクターが自分の趣味で適当に好きなアートを買っていくと、間違いなく投資効率は低くなります。アートに関する基本的な知識と情報をもち、専門家から適切なアドバイスを受けながら、その範囲内で好きなアートを選ぶことがよい投資につながります。  自分の感覚だけでアートを買うのはひとつの方法ですし、自宅のインテリアに彩りが加わればよいと考えている人にとって、教養や知識は必要ないでしょう。しかし、せっかく購入したアートの価値が少しでも高くなってほしいということになると、話は別です。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「安定志向のアートほど高い  パブロ・ピカソやアンディ・ウォーホル( Andy Warhol)などの超有名な大御所のアート作品は、市況の大幅な暴落があっても安定しており、市況が回復した時の価格の立ち直りも早いといわれています。  このような作品は、価格が数年で大化けする可能性は低く、しかも価格は一般人には手の届かないものとなっています。手持ち資金が何百億円もあれば話は別ですが、そうでない場合はより現実的な作品の購入を考えた方が賢明でしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「購入した後に評価が上がる作品には共通の特徴があり、まずはそれを理解しておかなければなりません。  その特徴を理解するには、美術史やある程度の作品数を見ておくなど、最低限の知識が必要となってきます。その知識を得ることで評価の上がる作品を買える情報を入手することができ、それを知っているか知らないかで、後で雲泥の差が生まれるのです。  評価の上がる作品の大きな特徴は「発明品」と「インパクトの大きさ」の 2大原則と言っていいでしょう。以下、順に説明していきましょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「アンディ・ウォーホルはアメリカンポップアートの旗手として最も人気の高いアーティストです。スロバキアからの移民の子としてアメリカに渡ったウォーホルは元々商業デザイナーとして活躍していましたが、その後にアメリカの大量消費文化を象徴したポップアート作品を生み出すことで一世を風靡しました。  マリリン・モンロー、キャンベル・スープなど多くのアイコンがウォーホルをイメージするものとなっています。 60 ~ 70年の同時代にポップアートの分野で活躍したアーティストは数多くいる中で、マーケットにおける評価はアンディ・ウォーホルがダントツなのです。作品量が多いにもかかわらず作品の価格は高く、年間のオークションハウスにおける落札金額は常にピカソとトップを争っています。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「ではなぜ直観で買うのでははなくて、作家について調べる必要があるのでしょうか。  それは作家が制作を途中でやめてしまう可能性があるからです。まだ成功する前に作家活動をやめてしまうと、そこで価値が白紙に戻ってしまいますので、上がる可能性がない作品を買うことは避けるべきなのです。  会社であれば、経営者が交替して他の人が再建させればそれで済みますが、アートはその個人以外で同じ作品はつくれないので、つくるのをやめた時点ですべてが終了となります。  途中であきらめない人かどうかは、実際にその作家に会うことで確かめることができればよいのですが、人事面接みたいなもので、最初に少し話をしたくらいで人物を見極めれるものではありません。長い付き合いがあっても人の性格が正しく理解できないことも多々あり、一筋縄ではいかないものです。  すぐにくじけるタイプかどうかを見極めるにはそれなりの才覚が必要でしょうが、ひとつだけ長続きするかどうかを見極める方法があるにはあります。  まずは環境に合わせて自分を柔軟に変える才能があるかどうかの 1点を見ることです。  頑固に同じことを続けるタイプは、売れなくなったり、自分に自信がなくなった時点で他のタイプの制作に踏み切ることができずに、あっさり諦めてしまうことがあります。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「 時代を読み、時流に合わせて自らを変えていくものだけがたくましく生き残っていけるのはアーティストも同じです。ダーウィンの進化論で言われるように、変わりゆく環境に自らを変えていける種のみが生き残るのは当然の流れです。そこで見ておくべきなのは、作家が自身の作品を大胆に変えていく、または常に微調整を加え続けていけるのかということです。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「決してうまい作家、技術力のある作家が勝つわけではないのです。常に社会に対して斬新な提言をすることで、わたしたちをハラハラさせてくれるアーティストが残っていくのです。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「村上隆や奈良美智はツイッター( Twitter)などの SNSで発信していますし、草間彌生はこれまで多くの本を刊行しております。  アートの作品を制作するのみで対外的なコミュニケーションを避けてても世間が認めてくれる時代は終わりました。現在のアートの世界では通用しなくなったのです。  アーティストが、コレクターたちにリップサービスをすることはありませんが、大人としてのきちんとしたやりとりは最低限必要だと言えるでしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「アーティストは自営業者であるとともに起業家と同じような立場です。誰にでもできるわけでない一握りの才能を生かした職業であるため、リスペクトされる存在でなければなならないのですが、一般には理解されない職種であるため、世間の風当たりは強く、それに我慢できなくなって、最終的にはやめてしまうのだと思われます。  そこを踏ん張って最後まであきらめない胆力こそがアーティストとして成功するために必須なのです。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「成功するアーティストの条件に合ったアーティストであるかは実際に本人に会う必要があります。  ウェブサイトや SNS、展覧会などでその作品を知った場合にはぜひそのアーティストと直接会ってみましょう。アーティストはギャラリーに来てもらい作品を観てもらいたいと思っていますので、できればギャラリーで会うのがベストでしょう。  可能であれば、アーティストの展覧会のオープニング(初日)に行くことです。  多くのギャラリーではオープニングで簡単なレセプションを開催していることがあり、そこには必ず本人がいるはずですので、会って話をしてみましょう。アーティストもそこでいろいろな人に作品を観てもらい、話をしたがっています。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「情報が簡単に手に入る時代になってくると、コレクターにとっては感性の差がものをいう時代になりつつあります。  感性の力をつけるためには、一流の作品、最新のトレンドの両面から大量の作品を見ていくことが必要です。  質のよい大量の作品を見ていく中で感性が蓄積されていき、それまで見てきたものとは違うものがなにかを体感的に感じることができるようになるのです。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「コレクター初心者は、作品のコンセプトよりも技術的な部分に興味をもつことが多いようです。したがって、どうしても最初は写真のように細密に描かれた写実作品に目がいってしまいがちです。  しかし、写実作品そのものはクラシックな存在として技術的に高い評価を得ることはあっても、現代アートとしての評価はあまり芳しくないものなのです。  うまく描かれた絵というものは近代美術の時代は高く評価されましたが、マルセル・デュシャン以降はコンセプトそのものに評価が置き換わってきているのです。  同様に超絶技巧品も日本人のお家芸であり、技術的には誰にも真似ができないような緻密な作業を施した作品は人気が高くなっています。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「かなりの努力と長い経験に培われた作品でも、コンセプトのもつ共感力、独創性、ユニークさなどがなければ、アートではなく単なる工芸品に過ぎません。  現代アートはあくまでもコンセプト重視であり、その部分が欠けているとすれば、技巧的に優れた作品であっても買う前に少し躊躇したほうがよいでしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「アートの作品価格が上がるまで待てない人は、コレクターにはなるのは向いていないかもしれません。短期で売買益を出したいのであれば、著名作家の完売必至のグッズを買い求め、その後でそれを高値で売ればよいでしょう。  しかし、そういった売買差益のみを狙ったコレクションを続けても、価値の高いアートを目利きする力がつくことはないと思われます。価値の高くなるアートを買うには、それなりの教養が必要だからです。  それには、成功する投資家のように幅広い知識をもち、将来的に伸びると判断すれば大胆に買う先見性が重要となります。   10年、 15年後の将来を予想しながら、アートを買うこと。  それは自分自身の将来に投影することでもあります。これからの美術の歴史の一部となりうる作家を見極め、その中でもっともよい作品を買って長年待つことです。それがアートのマーケットをつくる一助となり、さらにはアーティストの支援にもつながるのです。  じっくりと腰を据えてよいアートを買いましょう。  それにはなるべく多くの作品を見て目を慣らしていくことが、時間がかかるようで本当は近道になるのかもしれません。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「アート作品は見てもらえることで多くの人の記憶に残りそれが価値を生むことの例を見てみましょう。みなさんがご存じのピカソの大作『ゲルニカ』についてのお話です。  第二次世界大戦の初期に、ピカソはスペインの内乱によるドイツ軍のゲルニカ空爆を描くことでフランコ将軍とファシズムに対する非難と戦争の愚かさを表現しようとしました。これが一般的な写実絵画であれば、それほど強烈な印象を残すこともなかったでしょう。当時一世を風靡したキュビズムで表現されたことが重要だったのです。  新しい表現方法と強いメッセージが重なることで圧倒的なインパクトとなったのです。  ゲルニカは最初にパリの万博会場のスペイン館で展示され、その後はアメリカに渡りニューヨーク近代美術館( MoMA)に保管され、第二次世界大戦中にアメリカ 10カ所の美術館で回顧展として展示されました。  ここに大きな意味があります。  やはり、作品はなるべく多くの人の目に触れるべきであり、でなければアートを見て共感する人の数が世の中を動かすことはないからです。もしゲルニカが小さなギャラリーの展覧会で発表されたのであれば、世の中にここまで強い印象を残すこともなかったでしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「芸術祭の旅で情報収集  鑑賞のために各地で開催されているビエンナーレ、トリエンナーレなどの芸術祭に行くのもアートの情報収集のためには有用です。  芸術祭は地域の公共団体が主催していることが多いため、観光とアートが一体となっていて、観光各所を探索しながらアートを楽しむことができます。  そこでは展示できるスペースが広く提供されていることが多いので、アーティストも通常のギャラリースペースでは展示できないような大型のインスタレーションなどを制作することがあります。  売れるかどうかを度外視しても面白いアートをつくりたいと考えるアーティストはこういう場所で本領を発揮しますし、販売のみを目的としない魅力ある大型作品を見ることができるのも、地方での芸術祭の楽しみ方でしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「「投資」と「社会貢献」というと、全く別物のように感じるでしょう。通常、投資はお金儲けのためにするものであり、社会貢献は公共のために行うものなので、相反する行為のように思われます。  しかし、アートにおいては投資と社会貢献の2つを同時に満たすことが可能なのです。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「セカンダリー作品とは、一度購入者の手に渡った後に二次販売される作品のことを言い、一般的には新品に対して中古品販売として分別されます。  ただし、アートの場合は中古とはいってもコンディションに問題がなければ価値が下がるものではないためセカンダリーで多くの作品が取引されます。  価値が下がるどころか、プライマリーの時には制作において供給量が制限されるので、買い手が多いアーティストの作品は価値が上がるものが多いのです。  したがって、人気のあるアーティストについてはプライマリーよりも圧倒的にセカンダリーのほうが作品数が出回ることになり、どうしてもそのアーティストの作品がほしい場合にはセカンダリーを購入するのが最も手っ取り早い方法となります。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著


「10万円の作品から購入してみよう  アート作品をコレクションしてみたいと思っている人は 10万円くらいの作品を買うことからチャレンジしてみましょう。  なぜ 10万円という数字になるかというとそこには理由があるのです。  まず、数千円というのはアート作品と呼ぶことはできません。路上とかで売っていますが、グッズのような取り扱いです。  アート作品は価格がリーズナブルなものであれば、 1万円くらいからでも購入が可能です。美大を出たばかりのアーティストのドローイングや版画であればそのくらいの価格からでも買えるからです。また、 3 ~ 5万円くらいで若手作家の小品のペインティング作品を買うこともできます。  予算にもよるのですが、できればアーティストの代表作を買うことがその作家を知る意味でも最も効果的です。というのは、代表作となる作品は将来的にもセカンダリー・マーケットに出た時に価値が上がりやすいものだからです。  逆に 10万円以上の作品でないと今後の値上がりもさほど期待できない作品ということなります。作品価値の分岐点が 10万円くらいだということです。もちろん予算が十分にあれば、 20 ~ 30万円といったやや大きめのサイズの作品を買うのもよいでしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「10万円以内で買えるおすすめアーティスト 20深澤雄太(ふかざわ・ゆうた)  東京藝術大学在学中。その作品のモチーフはどこにでもある何気ない日常の風景なのだが、彼の腕にかかると鮮やかな色彩に変化してしまう、まさにマジシャン。白黒写真の上に人工的に色をつけた 1960年代の総天然色のような味わいをもつが、それは実際には存在しない色合いであり、深澤雄太のフィルターを通してでしか描かれない色彩の世界だ。小池正典(こいけ・まさのり)   TDW ART FAIRで見事グランプリを獲得。彼のつくる小さな立体作品それぞれには個別のストーリーが込められている。万物が生まれ、その後形を変えながら滅びていくというその過程を粘土やドローイングで表現している小池は、有田窯業大学校専門課程で学んだ造形物のつくり方によって粘土に魂を注入している。上床加奈(うわとこ・かな)  まだ若くアーティストとしての対外的な展示などもほぼ初めてといった新人ながら、その圧倒的な構図のうまさと線の描写の確かさは同世代のアーティストの中でも群を抜く。極めて日本的なモチーフで描いているが、そこには震災を意味するなどコンセプチュアルな表現を巧みに作品の中に入れている。橋本仁(はしもと・じん)  東京藝術大学の修了作品展では東京都知事賞を受賞し、鉄で鍛造された作品は上野恩賜公園に設置された。大学院に進学後も東京藝術大学安宅賞を受賞するなど、その活躍にはめざましいものがある。台北の G. Galleryでの展覧会開催と同時期に、タグボートの主催イベント「 Indepedent台北」でも 100名以上の参加者を抑えてまたまたグランプリを獲得した。足立篤史(あだち・あつし)  足立篤史が作品を制作するにあたり、コンセプトの土台としているのは「記憶を記録すること」。主に古い新聞記事を素材に、それまで人間が経験した遠い昔の記憶の中にあるモノを今の時代に表現しようと試みている。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「渡辺おさむ(わたなべ・おさむ)  フェイククリームアートという独自の技法で作家としての道を切り開く渡辺おさむは、アート界のクリーム王子という異名がつく程唯一無二の作家として、高い人気を集める。菓子のクリームをアートに置き換えるという、着眼点の面白さもさることながら、思わず触りたくなるような可愛らしさや、美術品としての気品を纏う存在感が作品の魅力だ。坪山斉(つぼやま・ひとし)  坪山斉は仙台で生まれ育ち、東京藝術大学の油画を卒業。タイペイダンダイに出品。作品をよく見ると、地形図の等高線によって区切られた面を今度は個性や特徴を消すかのように塗りあげている。その立体と平面とを行ったり来たりじっくりと見てみると、自然と肖像画のもつ個性が失われてゆき、なぜか外から眺めた風景のようなものを感じる。佐々木敬介(ささき・きょうすけ)   1993年生まれの佐々木敬介は、東京藝術大学日本画専攻に現役で入学し、 2017年3月に大学院を修了した。全国美術大学奨学日本画展の入選や三菱商事アート・ゲート・プログラムの複数回の入選、東京藝術大学安宅賞受賞など、大学在学時より多方面で評価されており、作家として早くも頭角を現している真の実力者だ。杉田陽平(すぎた・ようすけ)  アート界の革命児として注目を集め続ける画家・杉田陽平。美大在学中から頭角を現した杉田氏は数々のアワードを受賞し、一躍、時代の寵児に。その後も着実に実績を積み、作品を精力的に発表。近年は抽象画に戻り、アクリル絵具の皮をコラージュした平面・立体作品を制作している。石川美奈子(いしかわ・みなこ)  石川美奈子の作品の真骨頂は、一本の細いアクリルで描かれた線をその配色を微妙に変えながら幾千にも並べられたその美しさにある。透明のアクリル板の上にレインボーカラーで作品を彩ったと思えば、白いキャンバスの上にブルー一色に描くといったように変幻自在に形を変えながら、グラデーションで見る人を魅了させていく。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「徳永博子(とくなが・ひろこ)  アクリル板を丁寧に削りながら描く繊細で儚い表情が、なんとも印象的な作品群。それは、幻想的であり決して掴むことのできない刹那的な美しさがある一方、幾重にも重なり集合体となることで、厳かで神秘的なオーラを纏いながら、永遠を想わせるようなスケール感を放つ。ホリグチシンゴ  東大寺学園出身でずば抜けた頭脳をもち、多摩美術大学大学院を卒業したばかりの期待の新人。模型の形をそのままキャンバス上に表現するのではなく、写真撮りとパソコンとを経由することで無機質な表層のデータだけを抜き取って描く。独特の世界観は常人の考える域を超え、新しい空間を演出する。小木曽ウェイツ恭子(こぎそ・うぇいつ・きょうこ)  武蔵野美術大学大学院を修了した後、制作のブランク期間に 2人の子どもに恵まれながら、絵を描きたいという衝動はずっともっていた。アーティストであり、母でもあるという小木曽の強さが作品に出ている。ミニマルかつ単純化させる作業の中で、力強さが生まれる作品は色調に味わいがあり、筆さばきも確かな実力をもつ作家である。あたり  あたりは筑波大学大学院に在籍している三隅幸ほか、同筑波大学内で出会った 3名で構成されるアート・コレクティブ。彼らはアートとテクノロジーの交差点を極めており、ユニークな見た目は観るものを楽しませるだけでなく、コンセプトと科学的からくりを知ることで作家の意図が理解できる。日本初の新しいコンテンポラリー・アートのトレンドを生むであろう。市川詩織(いちかわ・しおり)  海外のタブロイド紙に掲載されている風刺画のような雰囲気をもつドローイング・アーティスト。犬などの動物を主役としながらも、人間を対象に皮肉たっぷりにユーモアを交えた表現がある。東京藝術大学現役合格する実力のもち主なだけに、そのセンスと表現する技術は抜群に高い。訴えたいメッセージとそれをユーモラスに描く対象との差が心地よいくらい心に響く。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

ayaka nakamura(あやか・なかむら) 武蔵野美術大学の版画専攻を卒業後、繊細かつ力強い画面づくりを目指し、油画、映像、版画など幅広く制作する、アーティストのミュージックビデオやアートワーク、テレビ番組のアニメーション、装丁のイラストなどを手がける。六本木アートナイトでは幅7mもの巨大なライブペイントを行うなど、イベント出演も得意とする。海外でのレジデンスや展覧会などで実力を発揮し、急成長中の作家のひとりである。 新藤杏子(しんどう・きょうこ) 「生物の営み」をテーマに表現するアーティスト。にじみを生かしたタッチで描かれる人物たちとその空気感は、一瞬にして鑑賞者を作品世界へと引き込む。描かれているのは一見かわいらしい子どものように見えるが、小説、マンガ、おとぎ話などの日本のサブカルチャーや、彼女自身の実体験をもとに、現代におけるもののあり方、人とのかかわり、彼女の思考を表現している。人気急上昇中であり、今後も作品価値が高まっていくであろう。 姉咲たくみ(あねざき・たくみ) 建築学を専攻し、その一方で、独学でペン画を学んだ。独自の建築物を描いた作品は、驚くほど緻密な筆致と、驚異のイマジネーションから成り立っている。超未来建築の形態と物語についての制作と研究を行い、それらを作品として表現する一方、自らの作品をキュレーションする意欲的な展示も行っている。現在、東京を中心に国内、海外で活動。 コムロ ヨウスケ 幼い頃から絵を描くことに親しみ、アートやデザインを学び、アメリカ留学を経てグラフィックデザイナーに。その傍らアーティストとして、単純さと明快さを追求するスタイルで制作。表現はシンプルかつミニマルでありながら、具象性と理論性をもつ。アメリカでの生活や、世界各国の旅を通じて、西洋文化に大きく影響を受けた。東西のハイブリッドな要素とスタイリッシュさが魅力である。 榎本マリコ(えのもと・まりこ) 日本画家であった祖父母の影響もあり、幼い頃から自然と絵のある環境で育った。ファッションを学んだのち、独学で絵を描き、書籍装画やCDデザインなどで活躍している。ニューヨークなど海外でも精力的に展示し、人気を集める。人間と動物や植物が一体となった情景など、不思議でシュールな雰囲気を醸し出す作品は社会の現実や、現代の人々の心境を映し出している。


「10万円を超えるがチャレンジしたい注目アーティスト 20束芋(たばいも)   1975年兵庫県生まれ。 1999年京都造形芸術大学芸術学部情報デザイン学科卒業。日本独自の風景を、ユーモラスに、そして、不気味さと不安感を伴う世界観で表現した映像作品で知られる。 2007年ヴェネツィア・ビエンナーレに出展。天明屋尚(てんみょうや・ひさし)  日本伝統絵画を現代に転生させる独自の絵画表現「ネオ日本画」を考案し、権威主義的な美術体制に対して、絵で闘う流派「武闘派」を旗揚げ。その反骨精神溢れる覇格な美の系譜をローマ字で「 BASARA」と総称し、日本の文化軸と歴史軸を直結させ美術史をダイナミックに改変する独自のコンセプトのもと、作品展開をしている。松井冬子(まつい・ふゆこ)  古典的な日本画の技法を用いて、恐怖、狂気、ナルシズム、性、生と死などをテーマに精神的肉体的な「痛み」を視覚的に感じさせる作品を描いてきた。幽霊や臓物を露わにした女性像など、目を背けたくなるような不気味でおぞましい姿を描きながらも、異様な美しさと気品をたたえ、観るものを魅了する。森山大道(もりやま・だいどう)  モノクロでコントラストが強く、ギラっと締まった印象的な黒。粒子の粗さ、躍動感、ダイナミックな構図。街のあらゆる存在が撮影対象となり、一枚一枚の写真から街の呼吸が伝わってくる。世界中の街を歩き回り、その姿をカメラに収めてきた。近年では国立国際美術館やテートモダン(ロンドン)で行われたウィリアム・クラインとの合同展他、国内外で大規模な展覧会が開催され、世界的に高い評価を受けている」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

「現在の日本の文化は漫画やアニメ、ゲームといったサブカルチャーばかりがもてはやされ、クールジャパンの名のもとに多くのお金が集まり産業化しています。  その一方で、アートに対する産業界からの資金は微々たるものですし、注目度は高くありません。それはアートに対する理解を深めてもらうための努力が足りていないからでしょう。」

—『教養としてのアート 投資としてのアート』徳光健治著

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2026年08月26日

Posted by ブクログ

アートってこういうことだったのか…が詰まった本です。教科書に乗っていたり、美術館に飾ってあるモノを今までアートだと認識していましたが、アートは今も現在進行形でアーティスト達によって生み出されていて、それが資産としてやりとりできる…ということを初めて実感しました。
まだまだアートを集める、なんてことはできませんが、ギャラリーを覗きに行ってみるところから試してみようかな〜なんていう気分になれました。

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2021年03月10日

Posted by ブクログ

とても読みやすい
文字数も少なく半日あれば読み終わる

アートを見る時の
新たな視座を与えてくれました。

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2020年04月25日

Posted by ブクログ

アートって、美術館に行ってもよくわからないなと思っていたが、実はプロの専門家でもアートの意味がすぐに分かる訳ではないと知ってちょっと安心した。

それ以上にアートは分からないから面白い、そもそもすでに分かっているものを見たりする行為ではないらしい。

アートは、技法や造形美だけではなく、新しいコンセプトを作って、それを作品という形で表現するものなのかということが新しい発見だった。

本を読んでアートに投資してみようとは思わなかったが、アートが分からなくても、そのコンセプトを自分なりに考えてみることが大事なのかなと思いました。

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2021年12月26日

Posted by ブクログ

アートの考え方が変わる一冊。アートを資産として持つなんて考えた事も無かった。ただ興味は凄くある。夢が増えました。

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2021年06月01日

Posted by ブクログ

既出だがアートと投資の比率は3:7といった印象。ただアート市場の発展の歴史を投資の目線で見る話は非常に興味深かった。

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2021年05月08日

Posted by ブクログ

アートを芸術性のみから評価しようとするのではなく、資産として、投資として、それをどう手に入れてどう活用していくのか、そういった現実的なところが書かれていて面白かった。
アートは作品そのものの芸術性は当然大事だけれど、アーティストが作品を作りながら食べていけるためには作品が流通する仕組みや、価値がより上がるような方策を考えていかなくてはならない。お金の話をすると一部の人からは作品を作品として評価していない等と言われそうだけど、それがお金になる仕組みがあって初めて続いていくわけだし、アート市場のことも、僕らがアートに触れる限りは考えていかないといけないんだよな、と思い知らされた。とても良い本だったと思う。

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2021年02月19日

Posted by ブクログ

現代アートの本は色々あるけど、投資の視点で見るのは新しくてよかった。アートの今を知るために読んでも非常に分かりやすく、アートは高尚でなんだか分からないモノと思ってたのがより身近に感じることが出来ました。これを読んで手始めにとバスキアの絵を50億で買いましたが、ハマってしまいそうですね。

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2020年01月03日

Posted by ブクログ

「現代アートを投資の観点で見る」という本書の指針が面白くすらすらと読めた。今まで現代アートを取っ付きづらく感じていたが、新しい視点をくれるいい機会になった。

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2023年06月28日

Posted by ブクログ

2021.3.23
タグボートの社長さんの著書。
分かりやすく丁寧な説明で、これから投資としてアートを購入しようとしてる人にぴったり。

巻末には10万以下から購入できるおすすめ作家一覧も載ってる。
わたしが目をつけてる作家さんが2名載っていたので、自分の見る目は間違ってなかった。。笑

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2021年03月23日

Posted by ブクログ

現代アートはアートとして新しいコンセプトを作り出せると高い評価を得る、という視点はなるほどと思った。
単に絵が上手いだけでは評価されないのはなんとなくわかってたけど、そういう評価軸があるのかと。

ギャラリーがアートとしての価値の担保になってるいるのも、なるほどと。そこらへんのギャラリーで買っても、将来的価値は乏しいのね。

視点として面白い本だった。

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2021年02月14日

Posted by ブクログ

アートじゃ食べていけない、世知辛い世の中だ。と言ってる割にはその原因を作り出しているのが、
絵を買わない自分達だったということに気付かされた。
いままで触れて来なかった世界だったが、その入り口に立てる一冊だった。
自分の世界が広がったと思う。
アートを買うことがアートマーケット発展に繋がり、アーティストを支援することに繋がる。
ただし、ギャラリーなどで買わないと、アーティストにお金が入らない場合もあるから注意。
スマホ、SNSにより誰でもアーティストになれる、触れ合える、時代が来ている。
そんな時代を楽しまないと損だと思わされた。
まずはGUIDEを使ってギャラリー巡りから始めてみよう。

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2020年10月15日

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