【感想・ネタバレ】昭和史の急所 戦争・天皇・日本人のレビュー

あらすじ

平成は終われど「昭和」は終わらず。私たちにとっての歴史の学びは、常に「あの戦争」が原点であり座標軸となる──著者の膨大な著作から次世代を照らす灯となる言葉、歴史証人の貴重な肉声を一冊に。東條英機、吉田茂、田中角栄らの真実に迫る保阪史観の集大成。

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Posted by ブクログ

200620 昭和史の急所 保阪正康
ダメな組織はダメなリーダーによる
①リアリティの喪失 現実・現場を見ない
②Dataの改ざん Storyで嘘 無謬性
③言論統制


「ファシズム」へ
自己絶対化 ミス・失敗を受け入れない

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2020年07月24日

Posted by ブクログ

過去の筆者の言をテーマに沿って並べ替えた内容には、読み始めは少し違和感を感じた。確かに大きなテーマとしては拾い集めた数行の文は合致するのだが、前後の文章が流れを持って編み込まれて行く感が無いため、何か短編の詩を読んでる如く一気に読み進められない。
所が読み進めるうちに、前章の内容が後続の章に見事に繋がり、最終章辺りでは一冊の戦記物を読んだ様な感覚に陥っている。編集の凄さを感じた。
話はタイトル通り「昭和の急所」(始めはタイトルと内容についての意味を理解できなかった)について、過去の著書を引用してくるのだが、そこには著者が多大な労力をかけて集めた生の声も多く登場する。そこには嘘偽りない戦争・軍部に対する批判や誤ちを指摘するものも見受けられる。
中にはかなりの書籍を読んできた私でも初耳なもの、認識を変えるような物もある。
私がこうした歴史に触れる場合、それを鵜呑みにしない事、発言や記録の背景を読み取る事に十分注意する事を心がける。戦中の音声や日記ならある程度は個人の意見として真実に近いだろうが、必ずしも日本人として真実だけを残しているとも思えない。日記も誰かに見られる事を意識して書けば本音が隠される。戦後に繰り広げられる故人への批判もそうだ。生きていたら正面から言えるのか。
戦争に至るまでには、現場を知らないエリート層の考え、忖度にかこつけた自論の押し通し、中には自己の利益追求、単なる市民としての人間が抱える恐怖、民衆への迎合、数え挙げたらキリが無い程の想い・思惑が入り乱れる中で「事」は進んでいく。それらが混ざり合って渾沌とした世界、加えて、時間の経過により薄れる記憶、自己都合で変えられる記憶、正当化する発言もそこに加われば、真実などは分厚い皮に何重にも囲まれている様なものだ。真因は見つからない。
だがそれこそが歴史、歴史は自分で考えるものだという考えに至る。
本書には参考になる声がたくさん含まれている。後半に描かれる昭和・平成の天皇のお姿に触れる事で読み終わりは清々しい気持ちにもなれる。
最後まで読んで欲しい。

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2023年04月02日

Posted by ブクログ

文字通り、昭和史について、著者の過去の著書や対談などから印象的な個所を抜粋したもの。

面白かったけど、やや散漫な印象が。

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2020年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めて気づいたが、書き下ろしではなかった(あとがきのみ新規に書かれている)。昭和史にかかわる重要な視点を全7章にわけ。保阪氏の過去著作から章に合った記述を抜き出して並べている。歴史的事実以上に、保阪氏の歴史を見つめる思いを読む書、いわば保阪史観のつまみ食いである。昭和史は学ぶべき点のおおい分野であるが、それを見つめる保阪史観からもまた、学ぶことは多い。

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2019年06月20日

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