あらすじ
右肩上がりで増加する訪日外国人観光客。京都、富士山をはじめとする観光地へキャパシティを越えた観光客が殺到し、交通や景観、住環境などでトラブルが続発する状況を前に、東洋文化研究家アレックス・カー氏は「かつての工業公害と同じだ」と警鐘を鳴らす。本書はその危機感を起点に世界の事例を盛り込み、ジャーナリスト・清野由美氏とともに建設的な解決策を検討する一冊。真の観光立国を果たすべく、目の前の「観光公害」を克服せよ!
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Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章 テッィピング・ポイント~「立国」が「亡国」になるとき
第2章 宿泊
第3章 オーバーキャパシティ
第4章 交通・公共工事
第5章 マナー
第6章 文化
第7章 理念
おわりに
<内容>
40年来、日本で日本文化を研究し、徳島県の祖谷の古民家や京都の古い町家を改造して、宿泊施設を作り、運営している著者の本。彼の視点は、日本を客観的に見れるし、実際に高度成長期で固まってしまった(成功体験にしがみ付いている)日本人と渡り合ってきた経験値で語られているので、適確だと思う。また出されている提案も、無難なものが多く「規制緩和」と「古い固定観念」を崩せれば、すぐに実現で来るだろう。ただ日本人のこの「古い固定観念」を崩すのは難関だろう。コンクリート賛美、ハコモノ行政、法の規制などなど。若い者たちが海外から日本を見て、発想の転換をしてほしい。