勢いでタトゥースタジオを立ち上げたものの毎日閑古鳥、そろそろ潮時かと閉店を考え始めた彫師・夕路の前に現れた凄絶なまでに美しい男・ミチル。彼は日本画壇の重鎮・花田泰泉のミューズで、「ミチルの背に泰泉の作品『創生』を彫ってほしい」という泰泉からの依頼を言付けに来たのです。2000万円という破格のギャラと、巨匠・泰泉からの依頼であること、そしてミチルの人間離れした美しさに惹かれた夕路は、その奇妙な依頼を引き受けるのですが……。
美しい素材(人間)を得てそこに入れ墨を彫り、唯一無二の芸術作品とする――という、谷崎潤一郎の短編『刺青』を想起させる耽美なストーリー。鹿島こたる先生の繊細で流麗な画風も相まって、一気に作品世界へと引き込まれてしまいます。
15年間、泰泉の創作の源泉として「先生の作品のために生きてきた」、危うい純粋さを持つミチル。人間を超越したかのような美しさと子どものような無垢さのギャップの圧倒的魅力は、BL史に残る“ファム・ファタル”と呼べそうです。そんな彼が同世代の夕路と触れ合ったことで揺らぎ、恋に溺れていく姿は一転して人間臭く、しかしそれが読者の胸を一層強く揺さぶります。
前作『あなたはいやらしい人』(竹書房)がデビュー作で、本作が2作目である鹿島先生。にもかかわらず、この画力と世界観……。恐ろしいほどの才能を持つ作家さんです。『あなたはいやらしい人』ではSの才能を持つワンコ系刑事とドMで淫乱な敏腕刑事の、倒錯的な関係から始まる純愛を描いています。
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まさしく
うつくしい身体を拝めます
なんなんでしょう、あの息をのむ色気と艶っぽさ
ところであの先生との関係というか始まりは何なのか?その辺の背景が解き明かされてないのが残念
でも2人の甘い時間がとにかくエロ美しいです
綺麗
鹿島先生の漫画は 2作目ですが、とにかく絵に惹きつけられます。今回はタトゥーアーティストと、タトゥーを入れてもらうモデルのお話。最初は仕事だけの関係が段々と打ち解けていく内に、二人の心が惹かれあって…エロさと色気と繊細な描写がとても良く描かれていて、もう少し長く読んでいたくなる様なお話でした。
匿名
とにかく読んでほしい!
とにかく読んでください!めちゃくちゃ良いです!幸せで優しくて温かい気持ちになれます!以前どこかでレビューを読んだんですが、その印象ではメリバかな、て感じだったので読むのをやめたんですが。
でもやっぱり気になったので思いきって購入。大正解でした!読んでよかった!
とにかく夕路の優しいことよ!こんな優しくて愛情たっぷりの男いる?いや、皆優しいけど(笑)でも夕路の優しさからはミチルへの愛が溢れてて、ほんと優しいんです。読んだらわかりますっ!!
冒頭の設定から、何か不穏なことが起こるんじゃないかとドキドキしながら読み進んだけど、結果としては皆いい人で、2人は邪魔されることなく愛を育めて良かった♡
そして何よりミチルの身体の入墨はもちろん、背景など至るところに描かれている花々や植物。これがまた素晴らしい!是非カラーで見てみたい。
夕路の愛情と、ミチルの純粋さ。それを彩る美しい花々。
ただ「良かった」「ハッピー」ってだけじゃなく、心が豊かに潤うような本当に素敵な作品でした。芸術でした。
初めて読んだ先生の作品ですが、他の作品も読んでみたいです。
あ、ちなみにエチエチもしっかりあります!エチエチ場面はなんかフツーに結構なエチエチで『あ〜そうだ、これBLコミックだった』て現実に引き戻されました(意味不明だと思いますが読んだらわかります!)とにかくそちらも大満足でした♡
美しい!
美しい!絵がとにかく繊細で美しい!!
とても魅力的です。そしてストーリーもとても練られてて文学作品に出てくるような題材と内容で。
でも、まさにBL作品って感じもして。
素晴らしい!!。芸術的で楽しめる作品でした。
匿名
ホントに美しい
ストーリーも画も本当に美しい作品なんです。
試し読みでは、ドロドロした暗い話だけかと思っていたのだけど、主人公二人の美しい心と愛と温かさ、美しいストーリーで、こんなお話だっんだと、驚きと感動と嬉しさでいっぱいになりました。泰泉に心を囚われていた事や自身の体を傷つけた事等、暗の部分が引き立て役となってこのラブストーリーを上手に完成させています。
二人ニューヨークに渡って結婚まで果たすなんて、そこまで書き込んでくださったのもまたいいじゃないですか。
本編以外のおまけがまた見所です。
美しい?麗しいかな?☆1.5
巨匠って奴は傲慢。先生はそのものだったんだねぇ。なんにも考えられない様に何も教えない。出来ない様にしとけば逃げられない。裏切らるの怖かったんだ。人の直感って案外馬鹿にならないんだなぁ。ピュアより無垢かな?そこがかわいいは判る気がする。